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童話

さめない夢をおいかけて

作者: 山本大介

 ちょっと詩っぽくなってしまいましたが。


 僕は夢を見ている。

 さめない夢を見続ける。

 さめて欲しくはないんだ。

 朝の光まぶたに感じる。

 ここにいたい。

 まだここにいたいんだ。

 僕は行きたい。

 僕は生きたいんだ。

 この場所で、ここが僕の場所。

 冒険の毎日。

 怪獣や怪物とのバトルで危なくたって、ここには・・・。

 みんながいる、信じあえる仲間がいる。

 だけど、ここ(リアル)は違う気がする。

 小学校の日々は退屈で楽しくない。

 だから、僕は今日も夢を見る。

 見なくちゃいけない。

 さあ、いくぞ、僕だけの旅を続けよう。

 夢を見るたび、僕は冒険を続ける。

 そして、ついに魔王を倒したんだ。

 この世界をクリアしたごほうびに女神は言った。

 一つだけあなたの願いをかなえましょう。

 僕は迷わず願った。

 この世界にずっといたい、ずっと生きたいと。

 すると、すっと闇が訪れた。

 その闇はどんどん濃く黒くなっていった。

 何もないただ真っ暗闇。

 おかしいよ、僕はこんなのを望んでいない。

 すると、どこからともなく声が聞こえた。

 これはあなたが望んだ世界です。

 ちがうよ、うそつき。

 ・・・・・・。

 もう、声は聞こえない。

 僕は失望し絶望した。

 こんなのないよ。

 どれだけ泣いただろう。

 どれだけ時が経ったのだろう。

 ふと、目を開けて見た。

 ずっと彼方に薄っすら明かりが見える。

 光がともる方へ。

 行こう。

 僕は歩きだす。

 かすかに声が聞こえる、それは懐かしい声。

 お母さんのお父さんの声が。

 僕は走りだした。

 まっ暗闇の中に探しだした扉の隙間から光がさしこんでいる。

 僕は扉を開く。

 僕の場所はここなんだと。



 本当に大切なもの。

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― 新着の感想 ―
[一言] 不安や希望。 ワクワクするような素敵な作品でした!
2023/12/27 20:08 退会済み
管理
[良い点] 現実の世界があるからこそ、夢の世界もあるのでしょうね。 光ある場所へ戻れてよかったです。
[一言] 目が覚めないでほしい、と思う気持ちが伝わってきました。 自分にとって居心地の良い場所にいたい。 でもずっとそこに留まることは、決して良いことではないのかも。 この作品の主人公は最後に光を見付…
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