ヲタッキーズ29 恐怖のヲタソルジャー
秋葉原の危機に立ち上がる美アラサーのスーパーヒロイン。
彼女が率いる"ヲタッキーズ"がヲタクの平和を護り抜く。
ヲトナのジュブナイル第29話"恐怖のヲタソルジャー"。さて、今回は…
主人公ムーンライトセレナーダーの宿敵エレギャーナが脱獄?!行方を追うヲタッキーズの前に謎の改造人間が現れます。
実は、彼女達は官邸直属機関が開発した人型兵器で、エレギャーナは、そのエネルギー源として拉致されたコトがわかり…
お楽しみいただければ幸いです。
第1章 白いマットに滝がある
アキバ防衛組織ジャドーのトレーニングジムにはリングがあり、真ん中には滝があるw
白いマットの中央に立ち、目を瞑って滝に打たれる(真っ赤なビキニのグラマー)女子←
「ナウナ!精神統一よっ」
「押忍!準備は?」
「スタンバイ…GO!」
良く見ると、滝に打たれてる女子はビキニじゃなくセクシークノイチのコスプレだw
全く最近のクノイチのコスはケシカランと怒る間もなく四方八方から手裏剣が飛ぶ!
「シュ、シュ、シュ…」
「チャリン、チャリン、チャリン…」
「お見事!」
滝の中から手裏剣が飛び、襲いかかる手裏剣を全て撃ち落とす。
すると、黒ビキニの美女が現れ、滝に向かって刀を振り下ろす!
「ガチーン!」
「…きゃっ!サスガね、ミユリ。全然気配がしなかったわ」
「そぉ?こんなに(アラサーにしては)ハデなコスチュームなのに?」
斬りかかったのはスーパーヒロインのムーンライトセレナーダー。
アメコミっぽい黒のセパレートタイプのコスチュームで僕の彼女←
あ、僕は単身赴任でアキバを離脱中←
原子力発電所の副所長をやっているw
「コレでシミュレーションは…終了?」
「まぁね。でも、かなり上達したわね。パンチもキックもなかなかだわ」
「GW明けには貴女に追いついちゃったりして」
次の瞬間、鍔迫り合いをしていたムーンライトセレナーダーがハイキック!
驚くナウナの鼻先で寸止めwお約束のビキニのトップがポロリ…とかはナシ←
「無理ょ。ねぇ、スーパーヒロインの使命は?」
「指名?」
「違うでしょw使命!」
「秋葉原を守る」
「そして、何よりもヲタクを守る、ょね」
ムーンライトセレナーダーが諭す。年の功だw
「はいはい。スーパーわかりました。ねぇ、もぉ刀を引いて!その体勢から良くキックが繰り出せるわねっ!」
「で、貴女は着替えた方がよさそうょ」
「え。あっ」
グラマラスな胸の谷間に手裏剣が挟まってるw
「もぉ!私、負けましたわ(回文)」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
真夜中で人影の絶えたパーツ通り。
通報を受けたパトカーが続々到着←
「110番通報があったのは、この辺りよっ!徹底的に探して!」
パトカーのドアが次々開き警官が夜の裏通りに散る。
現場指揮をとるのは万世橋の敏腕女刑事のラギィだ。
「ラギィ刑事!この萌えないゴミの山からウメキ声が!」
「え。収集日前夜のゴミ出しはルール違反よっ!どけて!」
「う。臭ぇw」
臭うゴミ袋をどける警官も可哀想だが、下から出て来た手錠姿の男達も可哀想…
あ、女子も混じり服装もマチマチだが、全員が丁寧に猿ぐつわを噛まされてるw
「やれやれ。またもグレナディアから私達、警察へのプレゼントみたいね。今宵、秋葉原で悪事を働いた強盗の各種詰合せセットって感じ?」
雑居ビルの狭い屋上からソレを見下ろす影。
彼女が"愛の装甲擲弾兵グレナディア"だ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
もう1つ裏通りに入ると後部が特徴的な形をしたハーフトラックの中で寝惚けてるダマヤ。
「ダメだ!そんなに食べられないょ…え。何?」
ハーフトラックのトップハッチが開き、装甲服の女子が車内に降りて来る。
彼女がグレナディアなんだけど、ミニスカに西洋甲冑という不思議なコス。
パンツが丸見えだが…
「え。負傷したのか?」
「観てた(私のパンツw)?」
「えっと毎度お馴染みの手四つからのボディスラム、スコーピオンデスロックでギブアップだっけ?」
「覆面のタイガー女子が意外に手強かったのょ」
相手の顔面から剥ぎ取ったマスクを指先でクルクル回しながらブーたれるグレナディア。
「でも…コスが灼け焦げてるょ!光線銃ってエクサイマーレーザーか何かかな?」
「知らないわ。ソレにかすっただけ。でも、凶器攻撃だわ!反則よっ!」
「もともとルール無用の悪党だし…ってか、最近の強盗はヤタラ科学で武装してるから厄介だね」
「…え。あ、待って」
「やっぱりミユリさんに話そう!」
「落ち着いて!」
「ダメだ。もう無理。ソレにコスチュームに傷がついたら直さなきゃ。あぁナウナの分も作らなきゃいけないのに!」
女子の名前に敏感に反応するグレナディア。
「ナウナ?ナウナの分って?」
「スーパーヒロイン女学校を卒業した。ソレで僕がセクシーなコスチュームを作らされてる。だから、僕は今、超忙しいんだ」
「あのスカした女がスーパーヒロインになると言うの?…で、セクシーなコスチュームってどんなの?」
「突っ込むトコロ、ソコかょ?アメコミ調のハデな奴をリクエストされてるけど…」
「何で?私は西洋甲冑みたいなゴツいコス、"ゴツロリ"なのに!」
「だって、サリアは貧乳…じゃなかった、スーパーパワーが無いノーマル女子だろ?」
「え。何か今、確か貧…」
「とにかく!要は、僕が限界ってコトだょ。ミユリさんやジャドーに隠し通すのも、もう限界だ」
「うーん。確かに私がスーパーヒロインを始めたと話せば、ミユリは絶対に反対スルと思うわ」
サリアは、アキバ発の巨大メディア企業ワラッタのCEOだ。
私費を投じ南秋葉原条約機構を創設、身を賭し闘ってる。
モチロン、SATOの主力はグレナディアだ。
「でも、逆に受け入れるかもしれないょ?ワラッタを一代で巨大メディアに育て上げた君の経営手腕は尊敬を集めてる。もしかしたら、今までの協力に感謝されるかもしれない。だから、一生のお願いだ。ミユリさんに話そう」
「…わかった。明日、話すわ」
「ありがと」
「でも…まだ明日じゃないわ。もう1件だけ!外神田で強盗が発生したみたいょ?」
「え。じゃ、あと1件だけだょ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ジャドーは、聖地アキバに突如開いた"リアルの裂け目"から襲来スル異次元の魔物からヲタクを守るために設置された秘密組織だ。
その司令部は、パーツ通り裏の、とあるゲーセンの地下深く作られ、日夜敢然と…
その司令部に突如、警報が響き渡り、キーンと言う金属音に全員が耳を押さえるw
「何ゴトなの?」
「第19隔離室に警報です」
「エレギャーナ?」
ジャドーのレイカ司令官は、銀ラメの(アラサーにしては)ハデなコスモルックに身を包む。
その姿は、良く言えばレトロフューチャー、悪く言えば紅白歌合戦でトリを飾る演歌の…
「エレギャーナ、やめろ!」
一方、第19隔離室では女囚のエレギャーナが頭を抱え絶叫!
瞬時に、隔離室の強化ガラスが粉々に割れ微塵に砕け散るw
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ジャドー医療セクション
失神したエレギャーナが女囚服を着たママでストレッチャーに載せられて運ばれて来る。
「原因は何?彼女は何を叫んでいたの?」
「わかりません。バイタル、呼吸は正常。あらゆる医学的データも問題ありません。ただ、エレギャーナは明らかに何かに怯えていました」
「監視カメラには何も映ってない。何者かがいた熱反応も物理的な痕跡もナイ。自作自演の芝居の可能性は?」
失神したエレギャーナのベッドサイドで、直ちにレイカ司令官以下の作戦会議が始まる。
「その可能性は否定はしないけど、恐らく違うわ」
「司令官がそうお考えになる根拠は?」
「ただ、そう感じるだけ…恐らく彼女の魂は肉体から離脱して、何処かを彷徨っているのだと思う」
「え。早くも夏の怪談特集?オカルト雑誌"ラー"別冊の影響では?」
「…了解しました。メッドはメッドで医学的に検査を続けます。司令官は、どうぞ御心配なく」
「心配ナンかしてないわ。私はジャドーの司令官で、彼女は私の捕虜なのょ?心理作戦部長を呼んで」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
エレギャーナの新しい隔離室。
白衣の女医が向き合ってイル。
コスプレじゃないょ←
モノホンのドクターw
「エレギャーナ。貴女もスーパーパワーを授かる前は、筋金入りのヲタク、ソレもアニソン系の人気DJだったんでしょ?違う?レズリ」
「レズリって誰ょ?私はエレギャーナ」
「ソレは、妄想の中で貴女が勝手に名乗ってるネームでしょ?」
「ムーンライトセレナーダーにアレコレ邪魔されながらね」
白衣の女医は実はジャドーの心理作戦部長←
「OK。では、彼女の話をしましょう」
「わかったょセンセ。この電子手錠を外し、ココを出たら、真っ先にあのアラサービキニ女を感電死させてやる。きっと泣き叫ぶだろうね。間違いないわ。アンタも泣き叫ぶかしら?センセ」
「私を脅しても無駄よ。今の貴女は、電撃技も封印されて無力なハズ。何しろ、並々に水を張った洗面器に脚を突っ込んでルンだものね」
「お陰で脚がフヤけたわ。確かに今、私が電撃を放てば自分も感電してダメージはデカいカモ。でもね。苦痛の無いトコロには解決もナイわ」
思わずギョッとなる心理作戦部長のセンセ。
「大丈夫。センセは殺さないょ。まだね。だって、アンタは生かしても殺しても、何にも変わりナイから」
「レズリ!」
「私の名前はエレギャーナ。私は、刑務所の中から人の行動が操れるの」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
看守同士がすれ違う。
「第17区画、異常ナシと…なぁ何処も人手不足で参るょな」
相槌を期待した同僚に突如襲いかかって気絶させ、隔離室の電子錠のキーコードを盗む。
不敵な笑みを浮かべ、キーコードをインストールしたデバイスを手にするシルエットは…
ミニスカポリス?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「おい、看守!私、カラダが萌えてバチバチの火花が散りそーょ!」
「だから何?静かにして…あら、そのコスプレは何かの冗談?」
「時が来たわ」
ウルサい女囚をからかいに来た女看守が、ガックリ膝をつき泡を噴いてドサリと倒れる。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「センセ。力を得た私は悪者?悪魔?いいえ神なのょ」
「ココでは、誰も神には見えないわ」
「だから、ココには長居しない…カモン」
振り向くと、ミニスカポリスが電子錠を解錠し、エレギャーナの房に入って来るトコロだw
「え。渋谷のハロウィンか何か?コロナ宣言中はコスプレも自粛では?」
「ショック療法のお時間ょ。センセ」
「うっ」
首筋にスタンガンを当てられて失神、大の字に転がって手足を痙攣させる心理作戦部長w
「あーら。素敵な眺め」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
翌朝の蔵前橋重刑務所。
万世橋とジャドーの合同捜査となり、ラギィ刑事とレイカ司令官は晴れて?肩を並べる。
ふたりはカップル←
「エレギャーナか。レズリのDJ、好きだったのにな」
「ミユリさんには内緒ょ」
「え。何で?」
「エレギャーナはムーンライトセレナーダーの宿敵なのょ」
一方、廊下を曲がった先から何やら大騒ぎが…
「ダメだ!この先は立ち入り禁止だ!」
「何で?私はメイドょ!アキバなら何処でも入れるのょ!」
「え。とにかく、待って…メイドさん!」
顔を見合わせ、クスリと笑うラギィとレイカ。
「オタクの制服組に止められるかしら?」
「5秒はね」
「いえ。10秒」
「賭ける?」
「負けたら私のアパートで野菜アイス」
「げ。ウルトラ不味そうwじゃ、私が勝ったら今夜は私のアパートょ?」
「OK。その時は良い子になってア・ゲ・ル」
ところが、もはや"声"は目の前だ。
観念したラギィが天を仰いでボヤく。
「あぁ。私、負けましたわ(回文)。野菜アイス?勘弁だわー」
「どいて!ココの独房に用があるの!」
「メイドさん、ダメだ…ぎゃ!」
最後の巡査部長が(恐らく)感電してのけぞる。
その彼を押し除け独房に入って来るメイド…
「ラギィ刑事、すみません!何しろスゴいパワーで突破されて…しかも、このメイドさん、何かビリビリするw」
「あ、コチラはお通しして。私のお友達ょ」
「あ!ラギィさん!エレギャーナが脱獄だって?」
よほど急いだのだろう、メイド服のママ、現場に駆けつけるミユリさん。
ムーンライトセレナーダーに変身してから来れば余計な混乱もナイのにw
「YES。看守に化けたミニスカポリスと女囚が手引きをした」
「みんな弱味を握られて、操られたに違いないわ」
「…とりあえず!先ずは事実のみ確認しましょう。コレは考え抜かれた作戦だわ」
「じゃエレギャーナには無理ね。彼女は、人を感電させるコトしか能のナイ女だから」
「マァマァ。憎らしいのはワカるけど、少し落ち着いて」
「落ち着け?冗談でしょ?次の犠牲者が出る前にエレギャーナを捕まえなきゃ!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
早速ジャドー司令部に戻り作戦会議が始まる。
「さぁて、みなさん!お馴染みのエレギャーナが脱獄したよっ!」
ヤタラ楽しそうに話すのはダマヤ分析官だ。
「彼女が行くトコロ、必ず電光と火花が飛び交い、騒乱が沸き起きる。人は感電し、メカは壊れ、秋葉原が悪に染まる。屋根裏のネズミも危ない。感電死させられ、屋根裏は炎の海だ。秋葉原よ。エレギャーナにおののけの姫」←
ダマヤは、絶好調だ。
ナウナも尻馬にのる。
「やっとこの日が来たわ!ドロイドじゃなく、リアルな相手と闘える!」
「ねぇ。みんなフザけないで」
「あら?真面目ょ?」
「あのね。エレギャーナって案外卑屈なの。そもそも、人間用の重刑務所に移送したのが間違いだったわ。あのママ、ジャドーの隔離室で見張るべきだったのよっ!」
熱弁をふるうムーンライトセレナーダー。
つい振り回した手がメカに当たって火花w
「あ、あら?コレ、何?花火?」
「ああっ!今年度予算で導入した新型の時間線探査システムが…」
「また来年買えば良いじゃない!で、ムーンライトセレナーダーは、今までにエレギャーナに2度も勝ってルンでしょ?」
「でも、その度に死者と損害も夥しい」
「レイカ司令官、お話が」
メッドのドクターがレイカを呼びに来る。
「エレギャーナの検査結果ね?」
「YES。失神してる間に徹底的に調べ尽くしましたが、肉体にはヤハリ問題がありません。でも、脳が…なぜか部分的に機能してなかった。ソレに伴い、カラダも弱って来てた」
「死ぬの?」
「少なくとも脳死スル可能性はあります」
「何か心当たりは?」
「…恐らく何者かがテレパシーを使い、直接彼女の頭に攻撃を仕掛けているのかと」
「私じゃないわ!精神攻撃ナンて冗談じゃナイ!第15使徒じゃあるまいし!」
「誰もムーンライトセレナーダーのせいだとは…確かに、テレパシー能力があるのはスーパーヒロインだけですが…」
「…助けてあげて」
「はい?」
「エレギャーナを助けるのょ」
ムーンライトセレナーダーが態度を豹変?
にっくき宿敵のエレギャーナを助けるの?
「ひとつだけ方法がアリます」
「どうやるの?」
「テレパス同士で精神融合スルのです。そうすれば、エレギャーナに何が起きてるのか、誰に攻撃されてるのかが、分かるカモしれません」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ワラッタ・ワールドワイド・メディアHQタワービルの地下にある駐車場。
世界有数の巨大メディア企業の社有車、来客の高級車がズラリと勢揃い。
ガードマンがライト片手にパトロール中だ。
「他人の高級車ばかり見るのは飽きるな」
「よく言うぜ」
「待て。何だ?妙だぞw」
地下の照明が一斉に明滅、さらに、青い電光と火花が飛び交いエレギャーナが出現w
直ちに警報が鳴り響く中、ガードマンが腰のホルダーから拳銃を抜いて一斉に発砲!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その銃声が響く数分前。
エレギャーナ出現の現場と壁ひとつ隔てた地下室に南秋葉原条約機構の本部はアル。
民間軍事会社SATOの本部に呼ばれたのはミユリさんだが、彼女はSATOの実態を知らない。
「ミユリ。呼び出してゴメンね。貴女に話がアルの」
「ビックリだわ、サリア。充電のために世界中を放浪してるって聞いたけど。ソレが、こんな地下室にいるナンて。コロナ巣篭もり?3回目の宣言が出て慌てて帰国したとか?」
「実は、帰国は先月ょ」
「そーなの?しかし、私の方もどうにかなりそうょ。何しろ、あのエレギャーナが野放しで居場所もわからない。間違いなく、次の犠牲者が出るわ」
「エレギャーナと言えば、同じ電撃系でキャラ被りでミユリは敵視してルンだょね。でも、今や秋葉原は、決して無防備都市ではナイの!」
「闘いをバネに成長するスーパーヒロインもいるけど、私は宿敵とかno thank you。ストレスでしかナイ」
「え。とにかく!今は、秋葉原のために闘ってるのはムーンライトセレナーダーだけじゃない。他にもいるわ」
「そうょね!そうだわ。そう考えたら気が楽になった」
「そぉよ!そぉでしょ?」
「もう独りで闘う必要は無いわ」
「そのとおり!」
「ナウナがいる」
「え。ナウナ?」
「そうょナウナ。スーパーヒロイン女学校を卒業したばかり。ただ今、特訓中ょ」
「彼女、大丈夫なの?」
「モチロンょ。スーパーパワーもアルし」
「あのね!秋葉原を守るにはスーパーパワーより大事なモノがアルと思うの」
「何ソレ?」
「ソレは"覚悟"よっ!秋葉原のために自分を投げ出せる"覚悟"!その点、ナウナには万事、自分を優先してしまう傾向がアルわ」
「でも、彼女は成長してる。真剣に訓練してるわ。ねぇサリアは、ナウナに何かに恨みでもアルの?」
「アル…いや、ナイわっ!楽しいヒトだし…でもね!ヒロインの器じゃない」
「決めつけないで!」
「もう良いわ。忘れて」
「あ、ごめん。私に何か話があったのょね?私ったら一方的に話しちゃって」
「ううん。お互い最近、あんまり話せてなくて、久しぶりだったから。実は…」
その時、銃声!
「事件よっ!ムーンライトセレナーダー、出撃して!」
「わかったわ!急いで変身しなきゃ!」
「ミユリが(アラサーにしては)ハデなコスチュームに着替えてる間、私は隣の会議室にいるわ!…(小声で)"愛の装甲擲弾兵グレナディア"も出撃ょ!」
第2章 地下駐車場タッグマッチ
地下駐車場で激しい銃撃戦が続く。
エレギャーナと思われる人影は、物陰から青い電流を放っては警備員を倒す。
数を減らしながらも警備員は、身を隠しつつ弾倉が空になるまで必死の抗戦。
「ふふふ」
不敵な笑いを浮かべて、火花と共に警備員の眼前にエレギャーナが出現スル!
剥き出しの屋内配線を電流となり自由に往来するエレギャーナは神出鬼没だw
「ぎゃー!」
またひとり、警備員が生贄になるw
「次は、背後から襲ってやるょ!」
「お待ち、レズリ!どーせ前と同じ結末になるだけょ。貴女が負けるの」
「ムーンライトセレナーダー?あのね、レズリじゃないの。私はエレギャーナ!」
向き合うムーンライトセレナーダーとエレギャーナが同時に電撃を放つ!
両者の真ん中で電撃と電撃が激突、ぶつかり合って激しくスパークするw
その光の嵐が過ぎた後に…人影?
さっきのミニスカポリス?2対1w
「待って!ムーンライトセレナーダー、義によって逆立ちスルわ!」
「助太刀、でしょ?逆立ちしてどースンのょ?」
「え。助太刀と逆立ちってどー違うの?」
ナウナだ!ムーンライトセレナーダーの横に立ち戦闘態勢。コレで2対2。タッグマッチ?
「ナウナ!貴女は警備員のみなさんを守って!」
「そんな。ムーンライトセレナーダーは?」
「私は、ひとりで大丈夫ょ」
エレギャーナとミニスカポリスのタッグが四方八方に青い電流を放ちながらニジリ寄る!
直ぐに追い詰められミニスカポリスのフルネルソンに捕まるムーンライトセレナーダーw
エレギャーナが正面に回ってムーンライトセレナーダーの剥き出しの腹にクロー!
ヘソ出しコスチュームが裏目に出て正面からのストマッククローをキメられ悶絶w
「死ね!ムーンライトセレナーダー!」
「ぎゃあああっ!」
「最大電圧かけてやるっ!」
スーパーヒロインの胃袋を鷲掴みにした鉄の爪から青い電流が迸る!
背後からはミニスカポリスが技を締め絶叫を奪いながら耳元で囁く。
「ヘイ!セレナーダー、ギブアップ?」
「ノー!ノー!」
「クタバリ損ない!トドメよっ!」
ムーンライトセレナーダー、もはや口を開けても声が出ないw
自由を奪われ、大きく広げた四肢がブルブルと痙攣を始める…
「うわー!」
「あ、何だ?お前もスーパーパワーがアルのか?」
「ダメょ、ナウナは警備員を守って…」
女囚の背後から襲いかかるナウナ。既にムーンライトセレナーダーは息も絶え絶えw
しかし、転がってた鉄柱を振り回して、反則ふたり攻撃からパートナーを救出スル。
床にグシャリと倒れるムーンライトセレナーダーw
「こしゃくな!では、警備員をこうしてやる!」
「え。ムチ使い?もしかして…」
「女王様とお呼び!」
ミニスカポリスな右手を振ると、空中に長い電流のムチが現れて警備員を薙ぎ倒す。
さらに、左手からも電流のムチが現れて、ヒロインタッグのふたりをグルグル巻き!
完全に自由を奪ってから大電圧をかけ、罠にハマったヒロインから絶叫を絞り出すw
泣き叫ぶふたりを地面に転がして、トコロ構わズ容赦無いストンピングを浴びせる!
高笑いをする女囚タッグ!
泣き叫ぶヒロインタッグw
その時…
現場にフルスピードでバイクが突っ込む!
闘う女達を跳ね飛ばし壁に激突するが…
「な、何者?」
「あれ?誰も乗ってない?」
「た、助かった…」
さらに無人?バイクを追うようにして、無数のパトカーが続々到着!
ドアが一斉に開き拳銃を抜いた警官が飛び出す!さらに背後からも…
「万世橋警察署!全員、大人しく手を上げろ!」
「ジャドー特殊部隊"チーム6"だ!殺人音響砲、光子ロケット弾、ホーミングミサイル、全部持って来たぞ!」
「くそっ!もう少しでムーンライトセレナーダーを(全裸)公開処刑に出来たカモしれないのに!覚えてろ!」
捨て台詞を残し逃げ去るエレギャーナとミニスカポリス。
後に残され、ウメきのたうつムーンライトセレナーダー。
そして、ナウナと…ん?もうひとりいる?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そのもうひとりは…サリア←
西洋甲冑を身にまとい"愛の装甲擲弾兵グレナディア"に変身、バイクで駆けつけたまでは良かったが、足を滑らせバイクから落ち…
「大の字になってノビてるトコロをマスクを剥がされ、まさかの顔出しw」
「…あのグレナディアの正体が巨大メディアのCEO、しかも、スーパーパワーとは無縁の生身の女性だったとは!」
「何を考えてるの?!貴女は普通の人間なのょ?何かあれば死んじゃうのよっ!」
ジャドー司令部での"今日のふりかえり"でサリアに非難が集中スル。
顔出しミニスカ甲冑のサリアはジャンヌ・ダルク的にキャラが立つが…
四面楚歌なので、スッカリしょげ返ってるw
「でも、あのバイクでの突入はカッコ良かったわ!私も、あんな風に登場したい!今後の参考にしたいわ」
「ちょっちナウナ!貴女、余計なコト言って話をややこしくしないで!」
「何で?私、バイクがスゴく欲しくなったわ。何処で売ってるの?スーパーヒロイン割引とか、何かお得な…」
ソコへ、今宵は負けが込んだムーンライトセレナーダー登場。御機嫌は…当然ナナメだw
「サリア、素敵な甲冑ね。ソレ、ダマヤに作ってもらったの?」
小さくうなずくサリア。
アワててダマヤが弁明。
「でも、ムーンライトセレナーダー!僕は、サリアにはキチンとみんなに話すように言ったンだ!」
「アウト!だって。ダマヤは今日も私と会ったのに何も教えてくれなかったわ」
「いや、ソレは…」
絶句するダマヤ。ココでシメシメと口を挟むのは、ワラッタCEO代理のスズキくんだ。
サリアとはミニコミ誌時代からの記者仲間で結婚して離婚して再婚して…あれ?今は?
「僕は、もっと前から知ってたンだ!」
「え。貴方も知ってたの?」
「あ、あわわ…」
南秋葉原条約機構の男達が次々と討死スルのを目の当たりにして、サリアが心を決める。
「ねぇ。コレは私とミユリの問題ょ。みんなはハズしてくれる?」
「あ、そっか!」
「ソレもソーダ!はい了解!」
蜘蛛の子を散らすようにして消え去る男性陣w
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
廊下に出て、コスプレしたママ、お互いに向き合うムーンライトセレナーダーとサリア。
「ねぇ私は冷静ょ。話を聞くわ。腐女子のひとりとして、ムーンライトセレナーダーには借りもあるし」
「サリア。ナゼこんなコトを?」
「ミユリと同じように、私も秋葉原のために何かしたかった。仕事でも私生活でも。色々試したけど、やっぱり何かが足りない」
「ソレでスーパーヒロインのマネを?」
「YES。初めて武装強盗と闘った時、コレだって思った。もうムーンライトセレナーダーや貴女が率いるヲタッキーズの影に隠れていたくない。グレナディアでいる時が1番自分らしいと感じるの。貴女もそぉでしょ?」
「いいえ、違うわ。貴女は生身の人間なの。命を落としかねない。たった1度ミスをしただけで死んでしまうのょ?闘うのはスーパーヒロインに任せて。私や…」
「ナウナに?」
「YES」
「彼女は今宵、貴女の指揮を無視して、警備員達を置き去りにした。だから、私がバイクで突っ込んでフォローしたのょ?」
「えっと、ナウナは…未だ修行中なので」
「そんなナウナのせいで、警備員が大勢感電して死にかけた。彼女にとって、大事なのは自分と貴女だけなのょ」
「でもね!ナウナは、まだ変われる。ところが、貴女は永遠にスーパーヒロインにはなれナイの」
「誰がヒロインなのかを貴女が決めないで。私がヒロインになれるかどうかも決めないで。コレ、私の人生だから」
「貴女がヒロインを辞めないのなら、私が止めてみせるわ」
「やって御覧なさい」
踵をかえし歩き去るグレナディア。
見送るムーンライトセレナーダー。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
グレナディアの説得に失敗して、ズブズブ落ち込むムーンライトセレナーダーw
見かねたレイカ司令官が声をかける…と逝うかレイカはレイカで話がアルのだ←
エレギャーナが脱走し無人のジャドーメッドw
「ムーンライトセレナーダー。貴女、エレギャーナと絆を結べば?精神融合のコトだけど…彼女の良い部分が見えてくるカモ」
「…ソレが怖いの。実は」
「え。なぜ?」
「全てを失った時には、憎しみが支えとなるコトもある。宿敵に良い部分を見つけてしまえば、私は彼女と闘えなくなる」
「ソンなコトを考えてたの?ねぇ。憎しみで自分自身を縛ってはダメょ。敵ではなく自分自身を許さなきゃ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ますます頭も気持ちも混乱して逝くムーンライトセレナーダーを次に待ち受けてるのは…
「ヘイ!ミユリ、待って。話がアル」←
「今度は誰?あ、ダメ。今は誰も信用出来ない。特に貴女」←
「え。私が?私だょ?」
心の底から驚いた、と逝う顔をするナウナ。
「私の指示を無視して持ち場を離れたせいで警備員達が大勢死にかけたわ」
「貴女を守るためじゃない!」
「私はね。信頼出来るパートナーが欲しいの。だから、私の指示に従って。ヲタクを守るのが最優先だと逝ったでしょ。なぜ貴女は従わないの?」
「ソレは…」
「何?ナゼ私と一緒に闘いたいの?」
「スーパーパワーを役立てたいから…」
「ちゃんと答えて!もしかして…私のコトが好きなの?」
「好きかって?今は答えにくいわ」
「貴女…ゲイなの?」
「私は、ただスーパーヒロインとして働きたいだけ。あ、ガッカリさせた…かな?ねぇ何処へ行くの?」
「エレギャーナを探しに逝くわ。私は、彼女の恐ろしさを誰よりも知っているから」
「私も行くわ!」
「no thank you。スーパーヒロインごっこは終わりょ」
後ろ手に手を振り、その場を去るムーンライトセレナーダー。
たたずむナウナは…相変わらずキョトンとした顔をしている。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ソコは…真鍮のメカと歯車に囲まれた世界。
最先端からホド遠いレトロフューチャーな機械に囲まれた、恐らくは地下室。
四方の壁一面にはヤタラと大ぶりなメーターとスイッチ類がギッシリと並ぶ。
タッチパネルとか全く見当たらないw
「ココは…何処?アンタ、誰?」
「おや?目を覚ましたのかい?では、早速放電してもらおうかね」
「何なの?アンタ、魔女か何か?ま、良いわ、感電しな!」
地下室の中央には歯医者にありそうな座席があり、ソコにエレギャーナが拘束されてる。
次の瞬間、全てが眩く光るや、歯車が回り出し、機械は唸り、電弧が飛び、蒸気を噴く。
ん?エレギャーナの放電を吸収している?
「何なの?この機械は…あぁパワーが吸い取られて行くわw私をココから出しな!ってか、そもそもココは何処なのょ?」
「NER…」
「え?何?末尾が聞こえない」
「だから、NER…」
「NERV?U.N.NERVか?国連直属の非公然武装特務機関?」
「惜しい。NERPょ。アニメよりも蒸気で、国連ではなく首相官邸直属の特務機関なの。目下"汎用使徒型決戦兵器ヲヴァンゲリオン"をテスト中」
「え?汎用ヒト型では?」
「YES。汎用シト型だ」
「待って…今、使徒って言ったょね?ホントに使徒で良いの?ってか使徒だと、あらすじとか構成とかが大幅に変わらない?」
「ん?何かおかしい?実は、ヒとシの発音を区別出来ないの。江戸っ子だから」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
女マッドサイエンティストは江戸っ子?
ともかく!その頃ジャドー司令部では…
「お待たせ。あら?この画像は?」
「あ、ムーンライトセレナーダー。司令官からコチラをお見せスルように言われてます」
「何かしら」
ソレは、蔵前橋重刑務所内の監視カメラの画像でエレギャーナが脱獄スル模様だ。
ミニスカポリスが看守と女医をスタンガンで倒し、エレギャーナを独房から出し…
いきなりステーキ…じゃなかった、いきなり
頭から黒い頭巾を被せ有無を言わさず拉致w
「な、何コレ?エレギャーナは…拉致されたの?」
「YES。彼女は脱獄犯ではなく、拉致被害者だった。我々は誤解していました」
「で、拉致されたエレギャーナの足取りは?」
ココから分析官のダマヤの出番w
「まだ不明だ。ただ、エレギャーナの放った青い電流から出る特殊電磁波のエネルギー反応を、衛星軌道にいるコンピューター衛星"シドレ"に追わせてる」
「続けて!私はジャドーメッドへ…」
足早に歩き去るムーンライトセレナーダーを目の隅で確認してから秘話回線を開くダマヤ。
「サリア、いる?」
「コチラ、SATO司令部。あ、ダマヤ?エレギャーナの件で何か進展でもあった?」
「表向きは、未だナイけど…実はココだけの話、エレギャーナを拉致した連中のアジトの特定に成功した」
「え。エレギャーナって拉致られてたの?ま、まぁ良いわ。しかし、どうやって特定したの?」
「科学の力だ。地球を回す力はスーパーパワーだけじゃ無い。なぁサリア。SATOの力でエレギャーナを捕まえないか?」
「of course。さすがね。ヤルじゃない?」
「グレナディアのためさ」
悪い相談?がまとまり、またまた伏線が錯綜スルけど、この上さらに、秘話回線の通話をドアの向こうではナウナが盗み聞きしてるw
ヤヤこしいな←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ジャドーメッド。
女子限定でドクター&ナース全員がミニスカで勢揃いしている。眩しい!
対話アプリの画像をオンにしてニヤニヤしてた僕は突然名前を呼ばれる。
「テリィ様!」
「え。あ、はい。音声良好…ってか、あれ?何でミユリさんまでナースのコスプレしてるの?」
「いけませんか?!」
「と、とんでもない。でもゴニョゴニョ(折角の絶景がお弁当持参でレストランに逝くみたいだw)」
僕は、アキバから遠く離れた第3新東京電力の原子力発電所に単身赴任中。
今はオフで寮にいるが、この楽しいイベントには対話アプリで参戦中だ。
「今から、私とエレギャーナの精神融合を試みます。テリィ様がお喜びかと思って女子のみなさんには頑張っていただきました」
「確かに喜んでるwで、僕は何を?」
「ソバにいて」
「ウドンじゃダメ?」
「私、精神融合は初めてなのです。しかも相手はエレギャーナ。もしかして、彼女が経験した恐ろしい過去を全て追体験するコトになるカモしれません。戦争や死。あらゆる悲惨な経験を」
「僕は、ミユリさんと離れない」
「私も。では、始めます」
ナース姿のミユリさんが光に包まれて逝く…
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「私は"風の星"の仲間を見捨てた。許されないわ。ココで死ぬの」
「ねぇ聞いて。貴女は死なない。生きて。そして、地球へ逃げるのょ」
「何ソレ?」
「エレギャーナ、ホントなの。貴女は強く生き抜く。そして、私と出逢ってヲタクの命を救うの」
「私は、貴女やテリィたんと…」
「何?テリィ様と何?」
「友達になりたかった。自分は独りじゃないって思いたかった。ソレだけなの。貴女からテリィたんを奪うつもりは…」
「私のソバには貴女がいる。ウドンじゃナイわ。貴女は友達。エレギャーナ。私は、貴女を許します」
その時、眩い光の中で、ふとミユリさんが涙ぐんで見えて…
いや、確かに頬を伝う涙を見た…今も僕は、そう思ってる。
第3章 最後のタッグマッチ
首相官邸直属の特務機関NERPの実験室。
絶叫が響く中、周囲の機械はフル稼働中。
出産級の大声を上げてるエレギャーナw
「もっと暴れて。蹴ったり叫んだりして良いのよっ!貴女のエネルギーを全て残らズ吸い取って…」
「そうやってアタシのコピーを、もう1体つくるつもり?ねぇソレよりアタシと組まない?ガッポリ稼ごうょ?」
「分かってナイのね。"ヲタソルジャー"を軍に売り込むために万世橋警察署を襲わせた。コレはね。全てデモンストレーションなの。お陰様でムーンライトセレナーダーまで出て来て、ハデなお披露目が出来たわ。しかも、必殺技"電撃ファイアー"の試射まで成功しちゃった」
腕組みしてエレギャーナを満足そうに見下ろすのは白衣のマッドサイエンティスト女子。
「何ょその何たらファイアーって?電撃は、アタシの必殺技よっ!人の必殺技を盗むな!キャラが共倒れしたら訴えてやるわ。そして、アンタを殺す」
「ヤレヤレ。威勢の良い女子ね」
「侵入警報。侵入警報。侵入警報…」
あ、最後のは機械音声だ。
「やっと来たわね…ヲタソルジャー1号、2号!侵入者を片付けておしまい!」
すると、天井からフロアへ稲妻が光り、エレギャーナのコピーとミニスカポリスが出現。
白衣のマッドサイエンティストに頷いて見せファイティングポーズをとるが…吹っ飛ぶw
背後からグレナディアが甲冑ごと体当たり!
「エレギャーナ、大丈夫?助けに来たわ!」
「え。アンタ、誰ょ?ムーンライトセレナーダーは?」
「彼女は…ちょっち忙しくてwでも、安心して!私は"愛の装甲擲弾兵グレナディア"よっ!」
「やれやれ。アタシも落ちたモンね」
助けが来たと逝うのに全く喜んでないエレギャーナ。
思わぬ塩反応に、一瞬のスキを見せるグレナディア。
「ぎゃー!」
「1号、2号!どーやら中身は生身の人間らしいわ。一気に電圧を上げて息の根を止めておしまい!」
「させないわ!」
ヲタソルジャーに囲まれ、電撃に悶えるグレナディア。甲冑の中の肉体がモロ感電w
ソコヘ爆音1発、今度はバイクに乗ったスーパーヒロインが現場へ突っ込んで来る!
ブォン!
敵を蹴散らし拘束されてるエレギャーナに駆け寄るが、当のエレギャーナはウンザリ顔w
「で、今度は誰なの?」
「私もスーパーヒロイン。その名も"ヲ(タクの仮)面ライダー1号"よっ!テリィたんの元カノ」
「え。何?誰の元カノ?ソレに( )の中が良く聞こえないわ」
「だから!"ヲ(タクの仮)面ライダー1号"って言ったでしょ?聞こえないの?」
「YES。やっぱり( )の中が聞こえないわ。面倒臭いからアンタのコトは"ヲ面ライダー"って呼ぶから。ソレにしてもスーパーヒロインにしちゃコスチューム、ダサ過ぎ。昨日デビューした地下アイドルかょ?」
「あら。割と言うのね」
「で、何しに来たワケ?」
「今カノに頼まれて」
初めて感情を表しニヤリと笑うエレギャーナ。
「ふぅーん。かなり世話の焼けるヲタクみたいだね、ムーンライトセレナーダーのカレって」
「全くだわ…ぎゃああっ!」
「アンタ達、お喋りが長いのよっ!」
背後から図太い電光がナウナを直撃スル!
ビクンと震え、のけぞって倒れるナウナw
「あのね。大抵の科学者は、先ず自分を実験台にするモノなの!ソコの小便臭い小娘ども!私こそ、最強のヲタソルジャー"赤木マリツコ博士"よっ!」
威勢よく脱ぎ捨てた白衣の下は…昔、流行った"白い水着"だ!
明らかに年季の入ったボディからは熟練の艶技が期待出来そう←
息を呑むスーパーヒロインに向け突き出した右手と左手の間で青い電光がバチバチ光るw
次の瞬間、地下室全体が眩い光の海に飲み込まれ次々とスーパーヒロインが倒れて逝く…
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
同時刻のジャドー司令部。
「タイヘンだっ!ムーンライトセレナーダー!」
「あら、ダマヤ?どーしたの?飼い猫が仔猫でも産んだ?」
「え。何ソレ?で、エレギャーナの居場所だけど、実はとっくに判明してたンだ!」
今度はムーンライトセレナーダーが驚く番だw
「マジ?冗談でしょ?何で…」
「STOP!怒るのは後でね。トラブル発生ナンだ」
「まさか飼い猫が仔猫を…」
「場所は、神田川沿いにある倒産した新電力の廃発電所だ。グレナディアと…"ヲ面ライダー"が捕まったカモ」
「え。あの有名な"仮面ライダー"が捕まってるの?1号?2号?平成?私達が助けに逝くの?光栄だわっ!」
「ムーンライトセレナーダー、急げ!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
地下室じゃなくて、倒産した新電力の廃発電所の跡でしたスミマセン。地下でもナイしw
「何ょアンタ達!スーパーヒロイン気取りで助けに来たのに、雁首揃えてこのザマょ」
大容量変圧器の横に鎮座スル巨大な碍子に、鎖で繋がれ手錠をハメられてるヒロイン達。
「ナウナ、外せそう?」
「もうちょい…ぎゃあ!」
「ムダょ。スーパーパワーで壊そうとスルと感電スルわ。スーパーヒロイン専用の手錠で目下、特許申請中なの。投資家にはソッポを向かれたけどね。コスト無視だって」
囚われのスーパーヒロインを見下ろし碍子の周囲をリンコス姿で歩く赤木マリツコ博士。
「博士、ソッポって何?」
「はい?ともかく!現状の試作品には満足してない。手錠もヲタソルジャーも、まだまだ改良が必要ょ。スーパーヒロインのふたりには貴重な実験台になってもらう。実験に必要なパワーはエレギャーナから搾り取るわ。さぁみんな、しっかり働くのよっ!」
「嫌なこった!」
「お断りょ!」
「トイレに行きたいわ」
スーパーヒロイン達はギャアギャアうるさいw
「そーかい、そーかい。お前達は、どーせコレが終われば死ぬンだ」
「え。ヤメて!」
「助けて!家来になります!」←
その時、建屋の薄い天井を突き破り、ムーンライトセレナーダーが舞い降りる!
直ちに赤木マリツコ博士を圧倒スル図太い電撃を(オヘソから)放ち周囲を制圧w
「ムーンライトセレナーダー、やっぱりスゲェ!抱いてぇ!」
「あら、貴女達。今、赤木マリツコ博士側に寝返るトコロだったのでは?」
「とんでもございません!ヲタソルジャーは手前どもにお任せを!」←
グレナディア&ヲ面ライダーvsヲタソルジャー1号&2号のタッグマッチ!
リングネームを見ただけで、どっちが悪役かが一目瞭然だょw勧善懲悪←
「赤木マリツコ博士!貴女の相手は私達ょ!」
「え。2対1?ふたり攻撃って反則でしょ!レフリー!」
「いないわ!ついでに、コロナで無観客試合だから、ココにはアタシ達だけよっ!ってかエレギャーナは1人だけ!勝手にコピー作るな!」
左右から両腕を掴まれ自由を奪われた赤木マリツコ博士に次々とキックが撃ち込まれるw
蹴り込まれる度に、ビクンビクンと震える赤木マリツコ博士。フロアに崩れ落ち大の字←
ムーンライトセレナーダーに俯せに転がされ、トドメのロメロスペシャルをキメられる!
「ぎゃあああっ!」
「この技は、カラダが動けなくなるわ。ギブアップするしかナイでしょ?」
「…そのセリフ、何処で拾って来たのょ?わ、わかったわ。ギブアップ!」
拷問技から解放し、生贄をフロアに投げ捨てるムーンライトセレナーダー。
背中を押さえつつ、苦悶の表情でのたうつ、白い水着の赤木マリツコ博士。
「私、負けましたわ(回文)。ムーンライトセレナーダー、ソコをどいて!私は、電流となって、その超高圧送電線からこの場を脱出スルわ」
「ソンなコトさせない!しかし、赤木マリツコ博士。ナゼこんなコトをしたの?」
「腐った秋葉原に鉄槌を下すつもりだった。全ては一瞬で終わるハズだったのょ!秋葉原は…この街は、滅びなければいけないの!」
「何ソレ?とにかく、貴女はゲームオーバーね」
「ヲタクな小娘どもに私を止める力はナイ。私には、わかってる。この秋葉原がどんなに腐ってるか?ソレが誰のせいなのか?そして…どうしたら秋葉原を救えるのか?」
「貴女の戯言のタメにアキバが滅ぶ必要がアルとでも?意味不(明)だわ」
「ムーンライトセレナーダー。貴女がどんなに頑張っても、全てが終われば、ヲタクは一般ピープルに捨てられる」
「ソレで良いじゃナイ?」
「え。ソレで良い?」
「YES。だって、私には今、守りたいヲタクがいる。ソレだけょ?貴女にはいなかったの?」
「あ…」
全員が息を殺してシンと静まり返る廃発電所に、ムーンライトセレナーダーの声が響く。
「ねぇ赤木マリツコ博士!貴女には、守りたいヲタクはいなかったのっ?」
「…ムーンライトセレナーダー、いいえミユリさん。貴女の背後の超高圧送電線は原子力発電所に直結してる。貴女は、貴女の大事なTOのトコロへ行きなさい。さぁ今すぐよっ!振り返ったら…この原子分解銃で撃つ」
「赤木マリツコ博士…今なら、まだヤリ直せるわ。戻って来て!」
「戻る場所なんてナイの…この秋葉原には」
銃声。
第4章 さよなら、エレギャーナ
ジャドー司令部。
銀ラメのコスモルックに身を包んだレイカ司令官が分析官のダマヤをネチネチ叱責中だw
「ダマヤ分析官。貴方は、またまた重大な命令違反をしてくれたわね?今度ジャドーに隠れて南秋葉原条約機構でアルバイトしたら…」
「銃殺ですか?!」
「YES。ジャドーは軍隊組織だから」
「…わかりました」
「だから、肝に命じて」
「了解…席に戻って業務に励んでも良いですか?」
「行って。あ、待って。もうひとつアルの。グレナディアも南秋葉原条約機構も、無謀だけど、今回は良くやったわ…さぁ仕事に戻りなさい」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ジャドー司令部にはフロアを見下ろすブリッジがかかっている。
ダマヤにお灸を据えたレイカがブリッジへ逝くとラギィがいる。
「結局、ミユリさんはエレギャーナをどうするつもりかしら?また蔵前橋の重刑務所送り?」
「ソレが…ミユリは彼女を逃がすと思うのょ、今回は」
「あら。そうだと賭けは私の勝ちね?貴女、ウチに来て野菜アイスを食べてね」
「あ。賭けてたの忘れてたわ。最悪w」
肩と肩をぶつけ合って、楽しげなふたり。
だが、そのブリッジ直下でミユリさんは…
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ミユリさんが話してる相手はサリア。
ダマヤが耳をダンボにして聞き耳中w
「サリアさん。また貴女とやり直したい。お友達だった頃みたいに」
「出来ないわ、ミユリ。そして、私達には、また影から貴女達を支える役に回れと?」
「ソレが安全だから」
「もう、巨大メディア企業の本社にこもって正義を論じるのは御免なの。正義って、PCの前に座ってるだけじゃ実現しない」
「CEOは、ミニコミ誌時代から私にとってはヒロインでした。人助けをしたい気持ちはわかる。でもね。貴女達が危険なマネをする限り、私はグレナディアにもSATOにも、賛成は出来ないわ」
「…あら。じゃ話は終わりね」
「そう…なの?」
ふたりのやりとりをジッと見ている…ナウナ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
肩を落として歩くミユリさんに声がかかる。
「ミユリ!」
「え。今度は…ナウナ、貴女なの?」
「あら。お邪魔だった?」
「かなりね」
「座らない?地球では、大事な話は座ってスルって聞いたけど」
「でも、ココはエレベーターの中で、みんなが見てルンだけど」←
ミユリさんは、もはや悪い予感しかしないw
「ミユリ。私が警備員達より貴女を助けたのは…貴女が好きだからなの。ソレをわかって。貴女は、私の小さなお星様」←
「あのね!ナウナ…」
「わかってる。ミユリは私を好きじゃない」
「好きょナウナ。でも、私にはTOが…」
「だから、ミユリは違う意味で私を好き。今は、ソレで良いわ。ソレに私、秋葉原を守る仕事は続けたいと思ってる。だから、今宵は気持ちをぶちまけたけど、気にしないで。もう忘れて。OK?」
メガネを外しコメカミを抑えるミユリさん。
「モチロンょ。で、もっとお話しをしていたいけど、エレベーターは1階に着いたし、みんなからはジロジロ見られてるし、ソレに何より私、コレから御屋敷の遅番なの!」
「ミユリ。私達はパートナーょ」
「正直にありがと。コレからもよろしくね」
「モチロンょ。ソレじゃねキスする?」
「え。何で(疲れるわw)?」
「だって、こーゆー時に地球では…」
「ハイタッチ!ハイタッチをスルのよっ!そぉ!ソンな感じ!」
キョトンとした顔のナウナと無理矢理ハイタッチをし、その場を(逃げw)去るミユリさん。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その夜の御屋敷。
カウンターの中は、メイド服のミユリさん。メイド長自らの御給仕。
そして、正面にいる客は…私服のレズリ?いや、エレギャーナかょw
「私を…どーするつもり?」
「先ずは、蔵前橋の重刑務所で罪を償うべきだわ」
「ソレは、原子分解銃とやらが充電不足だった赤木のオバちゃん博士の話でしょ?私は…逃げるわ。そもそも、スーパーヒロインがスーパーパワーを使って何処が悪いの?ヲタッキーズも良く秋葉原の街並みを破壊してるょね?」
「え。そぉだっけ…ってか、貴女がスーパーヒロイン?確かに、貴女のスーパーパワーって取材中の落雷で得たモノじゃナイ。眠ってたパワーが覚醒したモノょね?」
「YES。さすがはムーンライトセレナーダー。精神融合を果たしただけあって、話が早いのね。でも、そうなると、私は貴女を殺すコトになるンだけど」
エレギャーナはカウンターの下に隠した両手から放電を始める…青白い電光がチラチラw
「レズリ」
「エレギャーナょ」
「じゃエレギャーナ。話を聞いて」
「貴女が止めてもアタシ、とりあえずは逃げるから」
「あのね。私は、貴女がアキバの何処に逃げても必ズ追い詰める。でも、今宵の私はとても機嫌が良いの。だって、誰かさんがテリィ様に会わせてくれたンだモノ…さぁ話はコレ位にして、鬼ゴッコを再開ょ。今宵のオニは私ょ。目を瞑って10数えるから、早く逃げなさい」
ミユリさんは両手で顔を覆う。
エレギャーナは、何か思案顔。
「ねぇ。ムーンライトセレナーダー?」
「なぁに?」
「今度会ったら…同じスーパーヒロイン同士、髪の編みっこしよう?」
思わズ笑い出すミユリさんが目を開けると天井の照明が火花を散らし微かに揺れている。
「追わないのか?」
カウンターに頬杖したママ、僕は聞く。
ミユリさんは僕の前に来て優しく絡む。
「はい。また今度」
おしまい
今回は、海外ドラマでよくテーマになる"兵器として売買される改造人間"を軸に、改造人間を開発するマッドサイエンティスト女子、同じ電撃系で主人公と精神融合を果たす宿敵ヒロイン、原始太陽系時代での主人公との関係が語られるヒロイン、スーパーパワーを持たない生身のヒロイン、原子力発電所の副所長に栄転したTO、秋葉原防衛組織との関係が微妙な首相官邸直属の特務機関などが登場しました。
海外ドラマに登場するNYの都市風景を、第3次コロナ宣言下にGWを迎えた秋葉原に当てはめ展開しています。
秋葉原を訪れる全ての人類が幸せになりますように。




