▽おや?タマゴの様子が
今更ながら、早く出た事を後悔する。何故か。卵がまだ孵化していないからだ。
「賢者さん。リッパーインセクトって、この世界じゃどのくらい?」
と過去に質問したことがあったのだが、
『リッパーインセクト自体特殊な為、測定不能』
と返された。リッパーインセクト自体、特殊個体らしい。あと、この卵は何かと聞いてみたが、龍種の卵としか答えてくれない。そんなことを考えていると卵が揺れた。
「うぉい待て待て」
取り敢えず森の中に入り、ちょい広めに蜘蛛の巣を展開し、切れ味と鋼鉄皮と火耐性を付与した極細の蜘蛛糸を展開する。卵孵化のステージを整えそこに置く。
卵にヒビが入り、小さい龍が姿を表す。そしてその龍と目が合う。
「賢者さん。龍の鑑定を頼む」
そして鑑定結果がでた。
レッサードラゴン LV1 親:リッパーインセクト(名前無し)
体力30/30 スタミナ
攻撃 30 防御 30
特殊攻撃 30 特殊防御 30
スキル
竜鱗 ブレス 竜爪
称号
無し
「賢者さん。親って何」
色々聞きたいことがあったのだが、まずはそれを聞いた
『鳥が始めてみた動物を親と認識するように龍が親と認めたもの』
なるほど。この場に今は、リッパーインセクトしかいない。そしてそのリッパーインセクトは自分だけ。要は親になった訳だ。
『称号。龍の母を獲得しました』
その知らせを聞いて、龍の育て方が頭に流れてくる。龍の育て方を確認し色々知った。あと賢者さんにも聞きたかった事の答えがあった。
龍は育て方や、ステータスの振りによって進化先が分岐するらしい。その進化先は親からも影響されるらしい。そして、次の進化はレベル30。育て方はミーアキャット見たくやるとして、問題はステータスの振り。これからは努力値と呼ぼう。努力値は、魔物によって変わってくるらしい。そしてなるべく本人に殺させるのがいいとの事。
まずは、自分で仕留めて、龍に食わせる。そして拠点はココに設置したまま。あと、糸は切れ味を毒に変えた。
早速獲物がかかった。ふむ。カエルだ。外に出てからというものカエルしか食ってない気がする。賢者さんに鑑定してもらい、無毒の物を食わせる。ごめんよ龍。初めての飯がこれで。だが、喰えるありがたみを知ってもらいたい。
龍がカエルを残したので、取り敢えず頂いた。
『スキル。子との繋がりを獲得しました』
何か獲得した。文字通り龍と繋がってる気がする。