表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/55

報復の報復

 次の日。

 また人間が来た。多分昨日の倍。今度は弓兵もいる。

 深呼吸し、生前から持ってる秘技

 「よしエサ(経験値)が来た」

 開き直りを使う。


 俺だって元は人間。食欲と性欲しかない動物とは違う。

 あらかじめ、蜘蛛糸に変異の効果で切れ味を付けてある。ただの魔物となめてかかってきた人間がサイコロステーキになる。いまのでタネがバレて蜘蛛糸を切ろうとするが。

 「!**************!」

 こういう戦略ゲームは2、3手読むもの。こんな事も想定して切れ味も一緒に鋼鉄皮も付けてある。一応火耐性も付けてある。前衛は順次どうにかするとして、問題は弓兵だ。

 弓兵の対応を考えてキョロキョロ。矢が飛んでくるからちょっと加速してキョロキョロ。

 『クロックアップを獲得しました』

 「WHY?クロックアップって何」

 記憶が正しければ、昆虫のバイク乗りが使ってた奴だと思うけど。

 『周りの動きがスローモーションに見えるほど加速し移動するスキル』

 わーお。天の道を往き、総てを司る男が使ってた能力だ。もちろんありがたくクロックアップを使い弓兵も一緒に首を撥ねる。

 うむ。実に経験値が美味い。肉は不味い。いつの間にかレベルが25。

 『ジャック・ザ・リッパーの称号を獲得しました』

 おうこら達成返せやコラ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 だがこれからの事を考えねばなるまい。確実にやってきた人間の所属国に目を付けられているだろう。なので逃げるのが得策か。

 そうと決まれば卵を背負って脱出に向かう。筋力のおかげで移動がだいぶ楽だ。楽っちゃ楽だが、スタミナの減りが早い。某金ピカの蜘蛛蟷螂みたいに(移動要塞)を作ろうとも考えたが、材料はともかく時間がとてつもなくかかる。構造は理解してる問題は糸だ。糸の配置だ。それだけで時間がかかる。

 出口は案外早く見つかった。

 決意返せやコラ

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 「送った兵士がまた殺られました」

 「なんだと!」

 「現場に向かいましたが、骨と遺品しか残っていませんでした」

 「そうか」

 「ですが、記憶結晶は無事でした。これは1次隊のものです」

 「そうか。見せろ」

 「どうぞ」

 「フン。…サイズインセクトか。確かに危険だ。…何!火を纏っている。そしてレッサースネークの鱗を纏っている。………リッパーインセクトに進化しただと!」

 「如何です」

 「…2次隊のも見せろ」

 「はい」

 「…この糸はリッパーインセクトが張ったのか。…………なんだ、突然加速したぞ。目じゃ追えん」

 「…」

 「…」

 「…エルサを呼べ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ