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えらく人間くさい蟷螂

二度あることは三度あるの後日談

 俺の姉さんの名前はエルサ。女だが勇者をやっている。

 姉さんが帰ってきてからというもの、部屋に引きこもりっぱなしだ。気になるがデリケートな悩みかも知れないし、聞けない。

 先日、リッパーインセクトの討伐から帰ってきてこのままだ。

 リッパーインセクトはとてつもなく希少で危険らしい。例えるならば、下級の竜並みに。寧ろそれより上っぽい。

 エルサならばそこいらの竜が畳み掛けても勝てるぐらいの戦闘力があるらしい。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 弟の期待が重い。

 昨日のリッパーインセクトはユニーク進化を遂げていた。正真正銘の新種だ。そしてそのカマキリに良いようにやられた。突然加速したかと思えば、マリアを操りだし、マリアで攻撃させて来た。そしてその後が屈辱だった。そしてこのザマだ。

 あのカマキリは何か違う。まず、カマキリは糸を使わない。そしてあの鎌で糸を操っていた。それともそういう種なのか。そして何より、知恵があった。街でたまに売ってあるウスイホンと呼ばれる書籍にそんな奴があった。明らかに人の一部の趣向を理解している。

 私が油断していたのか、冷静さを欠いていたのか。それとも私自身が知らないだけで、実はこんなのがゴロゴロいるのか。私が井の中の蛙だったのか。

 もう一度あのカマキリの元へ行こうか。意外と話がわかり、私が問答無用で攻撃したから反撃して来たのか。明確な敵意を持って接したからあちらも相応の態度で反撃して来たのか。もう一回会おうか。肉でも持って。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 巣の場所は変わっていない。

 「操炎」

 炎を操って穴を開ける。もちろん。例のカマキリが警戒してる訳で。


 「ちょっと。話をしよう」

 何度もそう言うと、少し考える素振りをして。

 “ちょっと待ってて”

 カマキリが糸でそう書く。そしてその後。

 「あーあーうん。で何」

 カマキリが喋った。

 唖然としてると、

 「早くして。これ結構負荷がかかるから」

 応じてはくれた


 「んで話って何」

 急かしてくる。

 「昨日の件だが」

 「あーはいはいどっかの偉い国の差し金だろ?」

 言いたい事を的確に当てている。というか偉くペラペラ喋る。

 「で詫びだが」

 「あーはいはいどうせ国のせいなんだしいいよ」

 あっさり拒否られる。

 「…肉、だけど」

 「…」

 若干反応あり。

 「…丸ごと。沢山」

 「…贅沢するか」

 屈したっぽい。


 このカマキリ、育児ママだった。龍の。

 絶賛焼き肉パーティー中。カマキリがいい感じに肉を切って、焼いてくれるのでお口の中がパラダイスだった。今更だがえらく人間臭い。

 「で本題に入ろうか」

 焼き肉パーティーで流されかけたがこの(カマキリ)と話す為に来たんだった。

 「それで、アレの事だけど」

 昨日生やされた聖剣の事だ。

 「あ、戻さないよ」 

 言いたい事を汲み取って鬼畜な返事が返ってきた。

 「あれ個人的な鬱憤晴らしだし」

 心当たりが無い。

 「家壊された時の」

 あ。

 「ごめんなさい!ごめんなさい!」

 どうにもならないが謝っておこう。最悪、聖剣を魔剣にされるかも知れないし。

 「ハハハ。ソレがお望みでした?」

 読まれている。

 「冗談だよ」

 あのセリフで一気に緊張がほぐれた。

 あのあとめちゃくちゃ話し込んだ。そして転生者の存在を知った。あのカマキリと小竜も転生者らしい。弟とその彼女が喋る奇妙な言語の事でいつの日か連れてくると約束した。


 弟よ。人外の友達が出来るかもね。






















































 未来の話になるが、その勇者が変死を遂げた。

何でこのタイミングかって?特に意味は無い!

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