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目が覚めたら…

 異世界。

 それは現代社会でバカみたいに流行っている。パッと出てくるのは、某魔王スライムだったり、実質的に死ねない少年の物語、運だけが取り柄の残念な男女平等主義者の話辺りが有名だろうか。なぜこんな話をしたか。答えは簡単。


 ちびっこい虫がうじゃうじゃ出てくる。

 何の拷問かと思えば、視野がやけに広い。そして視界端に注目。鎌が生えている。そして体が白っぽい。鎌含め手足が6本。こういう生物は、記憶というデータベースと照合すると、

 「ハァ」

 蟷螂だった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 蟷螂の生まれたては常に生死が隣にある。まずは食事だ。卵を破った事で大幅に体力を使った。今は空腹状態だ。周りを見ると既に命を賭けた兄弟喧嘩が始まっていた。まずは、兄弟喧嘩という名の生存競争に勝たねばならない。


 それなりに満腹になり撤退した。

 さて、蟷螂になる前に起こった事を振り返ろう。

 時はとある通学路。俺はこの時電車の中で最近2期が始まった、蜘蛛に転生した少女の話を見ていたはずだ。そしてその時に起こった謎の爆発。謎の爆発で、ふと外を見た。橋の真ん中辺りだろう。そこから煙が上がっていた。その直後だった。身体が浮いていた。その時テンパっていて冷静では無かったがきっと車両が落下したのだろう。鈍い衝撃を受けて、そこで記憶が途切れている。

 うん。めちゃくちゃデジャヴュ。

 そんなことではないが、そんな事より、これからの事について考える。まずは食事。どこぞの蜘蛛みたいな能力を持っている訳でもない。蟷螂だから鎌がある。だが問題がある。全て接近戦だという事。恐らく表皮に毒を持つ奴もいる。というか、それ以前に生まれたてのちびだ。


 今現在、屍を探している。今は、贅沢は敵だが、死にたてほやほやの死骸を。だって、こんなちびが生きてる獲物めがけて飛んでったら逆に喰われそうだし。てなわけで、安全第一ルート。

 

 死骸を探していたらマジでお腹が空いてきた。マジで取りこぼしでいいからと思っていた矢先。

 「うし!」

 死骸を見つけた。

 「よし、よし!」

 そしてなんとなく死にたてほやほやだ。シルエット的に、カエルか?当たり前だが美味いところだけ喰われている。だが贅沢は敵だ。

 「まっず。分かってはいたけどまっず。鶏肉何処行った」

 思わず出る文句。贅沢は敵とかほざいてたおかげでどうにか気分は保ったが、まっずい。

 皮は残してある。擬態する為だ。満腹になった訳だし、寝よう!


 『精算開始。レベル。血縁者の撃破、捕食にて2段階レベルアップ。トードを捕食。2段階レベルアップ。スキル。長時間移動により持久力を獲得。称号。血縁者捕食、乞食(ハイエナ)。精算終了』

 

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