第1話 プロローグ
校庭の桜のつぼみが………。
「写真撮ろうぜ!」「第2ボタンください。」
そう、今日は卒業式。
俺は晴れて高校生活に終わりを告げた。
「ずっと好きでした、付き合ってください!!」
「見ろよ、あれ、おーおーおー、やってんな。笑笑笑笑」
「あーあ、俺もああいうのやりたかったな…。」
そう、俺は柔道部に入っていた。引退するまでの約2年半ずっと坊主でしかも、顔も大層な顔じゃなかった俺に彼女なんて愚問だった。
引退してから、髪が伸びてからも男子達とバカばっかりやってて、女子はまあ、言う所の貴族みたいなもんだ。我々、通称、童貞同盟からしたら、恋とは、マイケル・ジャクソンが田んぼを耕しているみたいなもんだ。この数時間後、高校生活最大の会心の一撃を食らうと知らない俺はそんなことを童貞同盟5人と今日も話していた。
「じゃあ、9時に大芽んちだからな。」
「おう!!」
そう、他の4人はクラスの打ち上げに参加してから、9時から俺らのたまり場である1番の金持ちの家の大芽の家で打ち上げなのだ。
あいにく、俺は祖母との二人暮しでお金が無い為、卒業式だって言うのにバイトだ。そんな俺の事を気にかけてくれて、みんな9時からまた打ち上げを開いてくれるのだ。
「いい友達を持ったぜ。さあ、バイト頑張るかな。」
次回、第2話 絶望。
おまけ欄
〈一目で分かる戦闘力(エロ力)スカウター 〉
童貞同盟(清水 飛鳥、夜野 努、玉野 金一、生井 ルフイ、八杉 一。)
経験人数→5人合わせて、0人?…。
得意なプレイ→1play。
〇清水 飛鳥→この物語の主人公。祖母との二人暮しでバイトに明け暮れる日々。
〇三河 大芽→父親が芸能系の仕事をしてるらしく、一人息子という事もあり、相当、金持ち。いつも、家を童貞同盟のたまり場にされる。
〇玉野 金一→美容師を目指し、毎日髪型、髪色を変えてくるような、一見チャラそうに見えるのだが、女子の前で話せる文字数は3文字までという、重度なコミ障である。
〇生井 ルフイ→サッカー部のエースであり、ハーフで顔もイケメンだが、ハードなアメリカンジョーク(下ネタ)のせいでモテない。ちなみに名前は親がワンピースの大ファンな為、つけられたらしい。
〇八杉 一→3年間学年一位の学力を持つが、女子に喋りかけられると空気の読めない事を言ってしまう、女子学力0の男。3年間学年1位の頭脳を持ちながら、筋肉が好きすぎて、土木工事会社に就職した。