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悪魔が来たりて飯を炊く  作者: 長谷川 圭一
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美少女?元女子高生管理人

「納得いかないわ~」

コンビニの前でクサる『元』女子高生がいた。

「なんで?いいじゃない」

「そうよ、就職活動しないで就職できるなんてうらやましいわ」

数人の友達が頷きながらクサる『元』女子高生を囲んで話をしていた。

「成績優秀でスポーツ万能、しかも美少女のわたしが大学に行かないで就職よ?ありえなくない?」

「うん……そうだね」

少しめんどくさそうな空気が流れる中、更に彼女は続けた。

「いくら叔父さんがオーナーだからって、よりによって卒業した学校の寮の管理人はないでしょ?!」

何が不満なのか理解できない周囲を余所に、彼女は手にしていた缶コーヒーを一気に飲み干した

「しかも!『あの』第四寮よ」

投げつけた空き缶はゴミ箱へと吸い込まれた。

「げっ・・」

囲みの友人が一瞬で引く。

彼女の言った『第四寮』とは数ある学生寮の内の1つなのだが、何故かクセ者が集まってしまう所なのだ。

しかも『出てないのは逮捕者だけ』と言われるほど「優秀な」人材ばかり集まるのが悩みのタネなのだ。

「おや?咲姫(さかき)じゃないですか?」

ゴミ箱に近寄ってきた細身の男性がコンビニの影に座り込んでいる元女子高生にきがついた。

「叔父さん」

今までの話を聞かれたのかとびくびくする

「咲姫が管理人をしてくれるなんて、助かりました」

分別しながらゴミ箱へ入れていく。

「ちょ・・まだ返事してない・・」

「私1人では寮を管理するのも大変でしてね」

その笑顔は普通の女子なら瞬殺。

「ちょっとちょっとちょっと!」

囲みの友人達が叔父から遠ざける

「叔父さんって言ったよね?!」

友人達の鬼気迫る表情に咲姫は圧倒された

「お、おう・・」

「奥さんはいる?彼女は?」

線が細く一見頼り無さそうだが、その笑顔には慈愛が満ちている。

つまり友人達は叔父さんの笑顔に撃ち抜かれたのだ。

「いない・・かなぁ」


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