【主】オアソビ
※この回ではブラックジャックをメインにストーリーを進めます。ブラックジャックのルールを知らない方は検索していただくか【側】ブラックジャックをご覧下さい。
※最後らへんにグロテスクな表現が含まれます。そう言うのが苦手な方や、創作と現実の区別がつかなくなるという事がある方は読むのをご遠慮ください。
(1+1÷1)ブラックジャック
「さて!君たちに始まりの手札を与えよう!」
そう言うとフェティは4人にカードを配り始めた。
さて、俺の所に来た手札は…3だ。
八志といった人間は何だかニヤついている。良い札が来たのだろう。
ロチたんは首を傾げ、太郎は無の表情になってる。
「じゃあドローする人はそこのボタン押してね♪」
確かにフェティが言った通りいつのまにかボタンがあった。
当然押す。この際仮に最大数である13が来たところで16。つまりはまだ効力を持っていると言うことだ。
「結局押したのは4人だね♪じゃあ配るよー」
そう言うとフェティはそれぞれに1枚ずつ配った。
来たカードはキング。そう。13だ。
八志は首を傾げ始めた。さては外れたか。
次の瞬間、教室に悲鳴が響いた。
「ウソ、ウソ、ウソよ!な、何でオーバーしちゃうの!!」
その悲鳴の正体はロチたんだ。そして本人が落としたカードを見るとキングとクイーン。つまりは13+12で25。許された最大数の21を4超えていた。とりあえずこれで最下位は免れた。
そして太郎は相変わらず無の表情になっていた。
16か…どちらにせよ最下位は来ない。この際、勝負に踏み出すか。
俺は手元のボタンを押す。
そしてしばらく経つと八志と俺にカードが配られた。
来たのは6。16+6=22。1オーバーだった。これで俺の3位は確定する。
そして八志は満足気な表情でボタンを押さなかった。
「はーい終わりー♪1回目は順位こうだよ♪」
そう言うと空中に画面が現れた。
1位 鳥藻 八志 合計20 最大数より-1(内訳 11+6+3)
2位 二三屋 太郎 合計15 最大数より-6 (内訳 6+9 )
3位 田宮 塁喜 合計22 最大数より+1 (内訳 13+3+6)
4位 ロチたん(仮称)合計25 最大数より+4 (内訳12+13)
「さて…最下位は失ってもらうよ?…そうだなぁ…まずは言語を失ってもらおう。それ♪」
するとロチたんは驚いたが、何だと言う風に何も無さげにフェティに言った。
「☆¥÷…÷÷%☆+♪-♪¥×¥〒♪=~-~¥☆¥…♪〒~¥☆…÷÷……÷…」
…本当に言語を失っていた…しかも本人は何も感じていない所からして…
「そう!ビンゴだよ!塁喜くん!今奪ったのは【他人が理解できる】言語の話し方♪本人にとっては日本語を喋っているのだろうけど僕たちには到底理解できない。ある意味これは世界共通の理解不能ロチたん語さ♪」
その時、俺は悟った。
最高のスリルを手に入れたと!
「じゃ、2回戦行くよー♪」
そう言うとフェティはまた4人に配り出す。
俺の所に来たのはキング。13か。今日はやたらキングが来る。
八志はニヤニヤし、ロチたんは不安な表情を浮かべ、太郎は相変わらず無。
それはいいとして問題はボタンを押すか押さないかだ。13だと最高で8が来ないといけない。
しかし13は少し弱すぎる。
そして4人はボタンを押した。
来たのは6だ。13+6で19。まぁ、いい数字だ。ここで降りとこう。
八志は首を傾げ始めた。いつもの事か。ロチたんは安堵の表情を浮かべた。太郎は無。
俺はここでストップする。結局このターンでストップしたのは俺とロチたんだった。
次のターンで八志もストップし、太郎もストップした。
「結果発表~!!ジャーン!」
1位 田宮 塁喜 合計19 最大数より-2 (内訳 13+6)
2位 鳥藻 八志 合計16 最大数より-5 (内訳 4+7+5)
2位 ロチたん(仮称) 合計16 最大数より-5(内訳 12+4)
4位 二三屋 太郎 合計22 最大数より+1 (内訳 5+7+10)
「さて、最下位の二三屋君には君の妻を失ってもらおう」
そう言うと太郎は慌ててポケットから携帯を取り出した。おそらく今から妻を説得しようとしてるのだろう。
しかし、太郎は何もせずに携帯を落とし、
「ウオアアアアアアアアアアア!!!ウグゥ!」
そしてフェティに殴りかかった。
しかし、フェティは太郎の怒りがこもった拳を…断った…
地面に広がる血液…音を立てて落ちる右手。
その瞬間に太郎は顔を歪めながらその場に倒れ込み、ただ涙を流した…
「ちなみにだけど今回消したのは細かく言うと【妻】では無く、【太郎の妻としての戸籍】を消させてもらったよ♪最初に言ったからね♪僕は【金と命は賭けさせない】と…ククククククククククククク…あーはっはっはっはっ!!ヒィーッ!腹が痛いww笑いすぎて腹筋割れるwwwwwww」
結局この場に響いたのは太郎の静かな苦しみとフェティの盛大な笑い声だけだった…
今回読んでいて色々と思った事があると思います。
・なぜブラックジャックなのに21を出さなかった
・何で同じ様な数字が出たんだ
・鳥藻 八志やたら強くないか絶対作者のえこひいきだろ
確かにストーリーを面白くするのに21vs21のぶつかり合いや、全員オーバーからのリセットなどが良いのかもしれません。しかし、この小説ではリアリティを高くするために実際にとりモヤシが4人分の札を引いてその出た数を小説に出しています。これからもそうするつもりですのでリアリティより白熱の試合を求める方は他を当たっていただいても構いません。