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短編

ハーレム要員やってます

作者: 薄雀

思いつきと勢いって恐いですね。



はー、と脱力。バフリと、ベッドが優しく包み込んでくれる。はうー、癒されます。さすが、神様仏様、ベッド様だ!お気に入りの黒基調の白水玉模様の布団と枕に包まれ…

「やばい、やばい、寝かけた!」

ぱっと起き上がり、制服を脱ぎ捨てたい気持ちを抑え、着替える。

「何でやねん!なんで、私はっ!」


────ハーレム要員やらなきゃ、ならない?!


気がついたら、そこはとある二次元世界。お兄ちゃんが暇つぶしにしていたとあるゲーム。いわゆる、女の子をオとすゲームまぁ最近流行りの乙女ゲームの元祖である。

そんな世界にいると気づいた私は、スルーを決めた。

しかし、なぜ私はハーレム要員なんだ!!



平凡そうにしかみえないが、実はイケメンとかありきたりだし。しかも、ハイスペック。しかし、私のタイプじゃあないのだよ。タイプならまだマシってわけだよ。

そんな主人公くんは女の子を今日も侍らせていた。うわーひくわー。乙女ゲームでもひくのに。だめだ、私には向いてないやこの世界。




「ひより、どうした?」

そして、そして、今日も女の子侍らせてハーレム要員である私のもとにくる主人公くん。

「カズくん…」

いや、どうした?って?そりゃひいてます。とは、いえず主人公くんの名前をよんだ。

「ん?ひ、「カズ、いこーよー」

ととなりの女の子。おお、甘え系女子!

「いきましょ?カズ」

と、強気系女子!

「そんな子放っておいて、私だけ構いなさいよ!」

と、ツンデレ女子!

わぁ、ぞろぞろと取り揃えてすごいのったらなんの。え?私?私は、人見知り要員である。懐いたらスッゴい甘えるという役割をもつのだが…いやぁ、タイプじゃあないのだよ。

まぁ、このまま人見知りをしているように見せかけハーレム要員をつかず離れずとなんなくこの生活を終わらせよう。

主人公くんが卒業するまでこれがつづくのだろうか?お姉様要員が卒業したら終わりだろうか?それならこの一年が勝負だ。

よし、生き抜け私。ストレスで倒れないよう頑張るのだよ、私。




「か、カズくん。わ、私のことは、いいよ…!」

ええ、放っておいて頂戴な。タイプじゃないんで。

「…でも、」

ええい!煮え切らない男はフられてしまえ!!


「ひよりん!ごはんたーべよ?」

おおふっ!後ろからの衝撃で、乙女らしからぬ声が出かけたぞ?!なにしてくれる!

「あ、ユズくん」

にぱーと可愛らしい笑顔を向ける彼。女の子より可愛らしい顔の持ち主な彼はこの目の前の主人公くんには劣れど結構な人気の持ち主。これで身長が低かったら女の子だ。如何せん170以上あれば、男の子と認めざるをえない。筋肉とかあるし…。

「おーひーるー」

「うん、食べよっか?」


そのやりとりをみていた主人公くんが、ユズくんを睨んでたとか…ユズくんが怪しげな笑みを浮かべていたとか…

これから先、ロールキャベツ小動物に騙され襲われるとか知らないこの頃の私は、なんて幸せなんだ。





私、ハーレム要員やってます。




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― 新着の感想 ―
[気になる点] ×乙女ゲー ○ギャルゲー です。 [一言] 乙女ゲーは女の子が美少年やらを攻略するゲームだったり。
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