表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
訳有り一家の長ニキとユーリーンの孫は隠れ超能力者。故郷に戻って来て全てを解決か?~気付かない内に運命急上昇中 その2  作者: 龍冶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/26

エピローグ

 魔の空洞の吸い込みから逃れることができた、ニキ達一行は、地下のレンの家にひとまず落ち着いた。しかし、ユーリーン婆が落ち着かないので、ニキ爺は、

 レン達がもどって来てすぐに、セーン達の生還を喜び合うのもそこそこに済ませ、

「レン、せっかくのおもてなしだが、婆さんは地下がいごこち悪いらしいから、俺たちだけでも、リューンの所に行くよ」

「あたしは地下が嫌なのっ」

「分かったよ、送っていこうか。他にリューンのとこが良い奴いるか」

 セーンは思い出した、

「俺は何処でもいいんだけど、そういやリューン大叔父さんが、ジュールに会ったら、会いに来るように伝えてって言われていたんだった」

「そうなの、何か話があるんだろうな。話聞きに行って、又こっちに帰ろうかな。一緒に来るかい、クーラ」

「そうね、着るものも出来たし、リューンお父様には挨拶すべきよね。あたし達やっと結婚するのよって言わなきゃ」

 そこで、ニキ爺達について行く面々が割と多くなっているが、

 セーンは、

「ユーリーン婆達以外は日帰りでも良いよね」

 と言って、新しく編成の家族一同、リューンのひとり暮らしの家へ押しかけることになった。


 辺りの様子は、リューンの家の近くまで、魔の空洞の影響で木々や家が吸い込まれていたが、人間や生き物は逃れられていて、あちこちに吸い込まれなかった瓦礫で作った掘っ立て小屋があり、人々がペットや家畜と暮らしていた。

「この辺りは免れた人がいるんだな」

 セーンが呟くと、ポケットの中のヤモちゃんは、

『リューンが、守った』

 と解説した。

 リューン大叔父さんちに到着すると、機嫌よく家から出て来たリューン大叔父さんだ。

「大勢さんで来たね。ジュールにだけ言う訳にもいかなかったか」

 と言って笑った。ユーリーンは、

「あら、あたしたちはお邪魔だったの」

「いやいや、そういう事じゃないんだ。さぁ、みんなお入り」

「実はジュールのママは不器用な人だったから、誤解している人が多かった。だから、ジュールには言っておこうかなと思ったんだよ。聞き手が多けりゃ、なお良いさ」

「そうだったかもしれませんね」

 そう言いだすレンも、事情を知っているかもしれないと思えた、セーン。

「俺達は別れたんだが、けんか別れとかじゃないんだ。みんな知っているだろうが、俺は人よりテレパシー能力が強くてね。あの人の知られたくないことまで俺がデリカシーもなく話題にするんで、嫌がって出て行ってしまったって話さ。だが、今日言う話は、それとは別物。丁度みんな揃っていて良かったよ。

 実はジュールのママの父親は商人で、セピアや他国から北ニールに無いものを仕入れて、戻って来て売り、稼いでいる人だったんだが、その内各国の魔法使いから魔道具を仕入れるようになった。新しく作ったものがほとんどだったが、魔法使いの中には、家宝の魔道具を持ってきて金に変えたがる輩が出て来た。そう言うのは危険なものもあるが、彼は成り行きで魔道具集めをしている感じになっていたんだ。ジュールが大人になって、そのおじいさんは亡くなり葬式となったが、何故かジュールの申し出では休暇がもらえなかった。普通は家族の葬式なら休暇は取れるものだ。近衛兵の隊長が敵方の奴ぐらいの事はジュールも知っていたろ。だがこの事情もある。訳あり魔道具の面倒など、無力な女性には務まるものじゃないんだ。時には魔物が盗もうとやってきたりするが、ジュールの能力が分かって逃げ帰っていた。しかし、爺さんの葬式の日、ジュールは休ませてもらえなかった。そして、葬儀に参加しに来たかのように地位のありそうな男が来て、葬儀が終わっても帰ろうとしなかった。使用人はいたが能力など無い。母親ひとりその男の相手をして、帰らない訳を知った。男は身分を隠してやって来ていた、王様だった。今のじゃないからな。時期的には前の奴だぞ。王が言うには以前爺さんは王の教育係をしていて、話の成り行きで、爺さんの魔道具コレクションはもし爺さんの死んだあと、欲しけりゃ王に譲ると言う事になっていた。そう主張して、もとより母親にはなすすべもないから、魔道具のコレクションは王に全て持って行かれる事となった。その時、王は『魔の空洞』はどれだと母親に聞いた。かなり危ないと言われていたので、その品の事は知っていた。使わない時なら、巾着袋ほどの小さな袋なのだが。それを知らない王は、嘘だと言って、暴れそうな感じで、そこでこいつは、王ではないのではないかと母親は考えた。どうやら王は王でも魔王の方だった。『魔の空洞』はその巾着袋で間違いないので、いくら暴れられてもどうしようもない。距離を取ってにらみ合っていると、ジュールが早引けで早めに帰って来た。その日はレンも付いて来ていた。おじいさんの葬儀だと言う事でね。魔王は強い奴がやって来たと思い、手元にあった『魔の空洞』だけ持って逃げて行った。お前ら、地下でも有名人だったらしいじゃないか」

「はは、それほどでも。と言う事はあの『魔の空洞』は元はジュールの爺さんのコレクションだったのか」

 ユーリーンは、

「そうよねぇ。危険で怪しい魔道具が家にあったら、ジュールは家に居てほしいかもね。何かあったら、近所迷惑でしょうね」

「でも、ママは結局魔道具の話は、俺にしたことはなかったね。そうか、一番危ないのは『魔の空洞』だったんだろうね。魔王に盗まれたからあとは雑魚だけか」

「そうなんだ。それに、そいつには取説が付いていたんだけれど。それを持っていかなかったからね。ややこしい魔道具は取説付きで売るものだが、魔王はそんな事さえ知らなかったな」

 リューンはこの悲劇的な結果になった事の起こりをジュールに言っておこうと思ったのだろうが、セーンが事付けを頼まれたのは、その事が起こる前だ。ため息をつきながら、リューンにもう一度確かめるセーン。

「それで、『魔の空洞』に飲み込まれた人たちは、死んでしまったの」

「そう言う事だ。愚かな魔王の手に余る代物だったのさ。取説を見ておけば、最初に魔王と言う名の物を吸い込む。とか、飲み込むものの大きさを見て合わせる事とか書いてあったな。そして飲み込み終わったら、穴を閉じる勢いで辺りの物も吸い込む。みだりに大きくしない事」

「その取説、読んだんだね。リューン」

「ああ、この状況は魔王の所為だ。使い方、聞きに来いってんだ。自分が最初に吸い込まれたんじゃ、話にならんかったな」


「取説には大事なことが書いてあるんだから、かならず貰っておかないと。そして、此処がまた大事なんだけど。必ず読まないとね」

 セーンはポケットの片方にいる、何でもヤモちゃん達のマネをするヤーモちゃんに、言って聞かせる。

『ヤーモよむ』




 おしまい


最後まで拙い小説を読んで下さり、ありがとうございます。

残酷な場面が今回もありますが、深刻に受け止めないでいただきたいです。

作者の大ぼら吹き作風のひとつですから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ