EP.45『終わらない家族の愛』
ほんの少し前の出来事
デモサディ「悲しいな。君は。」
トラウラ「デモサディ？彼を蘇らせるのかい？」
デモサディ「まだ利用価値はあるからな。俺らにデビルデビデビルビルビーの居場所を知らせて。復讐の為に働く天使。珍しいな。」
セズザ「こいつ？家族を天使に殺されたからって反旗を翻すとは面白い。」
デモサディ「それにだ。こいつは自分の家族を殺した存在に更に殺され死ぬに死ねなくなってるだろうな。呪いという怨念が死体になっても感じれる。やれトラウラ。」
トラウラ「はいはい。」
グマンは起き上がった。
グマン「何故！？俺が生きている？」
デモサディ「俺が蘇らせるようトラウラに言ったからだ。あの場でシュウビャに殺され死んでも尚しぶとく怨念が残るとは大したもんだ。」
グマン「そいつはどうも。お前らとは利害が一致しただけの関係のはずだがな。」
デモサディ「お前には悪魔になる素質があるんだよ。天使どもに復讐したくないか？直接。」
グマン「…他の天使どもなどどうでも良いだが後には引けない。」
デモサディ「フッ。」
デモサディはグマンに仮面を渡した。
デモサディ「その仮面はプレゼントだ。これからは鎌鼬ナムギクスとして働いてもらう。」
グマン「ナムギクス？」
デモサディ「そうだ。丁度一枠七大悪魔の空席があってな。こいつを見るが良い。」
グマン「こいつは！？ウィソラ？」
デモサディ「彼は裏切ったから始末した。お前と悟られないためには彼に取り憑くのも良いだろう。」
グマン「取り憑く？」
デモサディ「ああ。お前が悪魔を受け入れればその能力はお前のものだ。」
グマン（シュウビャを殺す為に悪魔になる…上等だ！俺は誰も止めれない。復讐鬼になってやる！）
グマン「今になって。分かったことがある。俺の復讐の1番の障害はお前だったんだな。ゲマンよ。」
ゲマン「親父。」
グマン「斬るも裂くも似たようなものだと思うか？少し違うな！」
グマンは空間を裂いた。
グマンは裂いた空間から姿を消した。
グマン「こっちだ！」
ゲマンの背後から姿を現した。
ゲマン「ぐわぁあ」
ゲマン「うおおおおおお！！」
グマン「闇雲に攻撃して俺に命中するとでも思ってるのか！バカ息子！！」
ゲマン（親父の本気。運命というのは最悪だな。今この瞬間こそ親子として1番語り合えた瞬間なのかもしれない。」
グマン「極める能力を使わない限り俺は倒せんぞ！ゲマン。」
ゲマン「極める能力を使ったらあんたを殺してしまう！！」
グマン「殺す？躊躇。甘いな！！」
ゲマンは攻撃をひたすら受けた。
グマン「躊躇したから愛した者も目の前で殺される。情けをかけた奴がいずれ自分の身も滅ぼす！愛する者を殺された気持ち貴様に分かるか？！」
ゲマン「分かんないよ！！でも一つ言えるのは俺にとってあんたも愛する者の1人だから…」
ゲマンは涙を流していた。
グマン「それが、お前の弱さだ！！」
グマンは躊躇なくゲマンに攻撃を続けた。
ゲマン「グハァ。」
グマン「まだ。立ち上がるのか？」
ゲマン「俺はかつてあんたのように殺戮マシンになりかけてた。あんたのいない期間殺しはしてないが追い込まれてルランの家を壊したこともある。だけどデビルデビデビルビルビーやルランやキギワやチビルビーと出会って変わったんだ。おかげで俺は温もりを知って愛する者も増えた。」
グマン「だったら？マイナスだな。」
ゲマン「マイナスか。でも俺にとっても大事なものとなった想いはプラスなんだ！」
ゲマンは能力を使わずにグマンを殴り飛ばした。
ゲマン「目を醒ましてくれよ親父！！あんたは自分の大事なものも忘れたのか？！」
グマンはゲマンの言葉で思い出した。
自分の嫁と幼いゲマンとの家族の日々を。
グマンは膝から崩れ落ちた。
トコトコトコ
デモサディが上階から降りてきた。
デモサディ「何をしてるナムギクス？」
グマン「……」
ゲマン「お前はデモサディ…！？」
デモサディ「復讐はどうした？」
グマン「……」
デモサディ「ゲマンは満身創痍だ。簡単に殺せるだろ？やれよ。」
グマン「もう、無理だ。自分の愛する者は殺せなかった。」
デモサディ「腑抜けが！？」
デモサディはゲマンに襲いかかった。
しかしグマンはゲマンを庇った。
グマンは空間を裂いた。
グマン「ここからなら外に出れるさっさと行け。」
ゲマン「親父！？」
グマン「すまなかったな。」
ゲマン「何がなんだよ。」
グマン「お前の愛を忘れてた事とお前の本名隠してたことだ。」
ゲマン「え？」
グマン「お前の本名はゲイト！！マンは俺の名前から取ってつけただけだ。その名前には特殊な秘密があるんだ。」
ゲマン「ゲイト？何を言って？」
グマン「さぁ行け！！」
ゲマン「ルランさん！チビルビー！デビルビー！行くぞ！」
3人は止められていたからゲマンは3人を抱えて
裂け目に飛び込んだ。
追おうとするデモサディをグマンは止める。
デモサディ「ふざけた真似を。リザジュウガ行け！」
リザジュウガは頷いて裂け目に飛び込んだ。
デモサディ「ハァ…七大悪魔もこれで終わりだな。頭が痛い。グマン。最期の最期に息子に足元掬われたか。」
シュウビャ「よう！デモサディ？」
デモサディ「フッ。シュウビャか。お前から会いに来るとはな。」
EP45終わり
次回EP46『止まる者、動く者』
アクマのレクイエムキャラ設定
今回は無し
