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『Happiness 幸福というもの』  作者: 設樂理沙
4/70

Happiness 幸福というもの 3

3.

" Choice 選択 "



 政恵は言った。


 「私はあなた方の結婚には反対ですよ。」


 「賛成していただけるよう頑張って参ります」


と、それを受けたあかねは健気にも返事した。


 情けないことに、父も竜司も当たり障りのない言葉を発しただけで

政恵の言動に、そしてあかねの返事に対しても、何のフォローも

出来なかった。



 その後、食事を済ませたあかねが洗面所に行く為席を立つと

政恵も同じく洗面所に向かった。


 洗面所から戻って来たふたりの様子が対照的だった。


 あかねは心なしか元気を失くしたように見え、母親の政恵は

すこぶる機嫌が良かった。



 また何か辛辣なことをあかねに言ったのかもしれないと心配する

一方で、竜司はあの辛辣な政恵の質問に涼しい顔で

認められるよう頑張りますと返していたあかねのことだから

心のどこかで大丈夫だろうと高を括っていた部分があった。



 あかねがどれ程の痛手を受けていたのか、推し量れるほど

大人になりきれていない竜司は、決して母親の言動を良しと

しているわけではなかったけれど、母親の気持ちが変わるまで

あかねとふたり、認めて貰える日を待つつもりでいた。



 あんなに頑なに会わないと言ってた政恵が今回あかねに会う

と言ったのだ。


 時間と共に人の気持ちも変わる、変われると思っていた。

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