あとがき
どうも、枕元です。
まずはここまで読んでくださった皆様に、多大なる感謝を。
まぁ何と言いますか。当初考えていた構想とは大きく離れた結末を迎えることとなった本作でしたが、いかがだったでしょうか。
本作のテーマは、ずばり「自己満足」でした。
人間だれしも悩みを抱えているもので、そのほとんどは自己満足でしか解決できないことだと思っております。
謝ること、自己満足の極致だと思っております。
人を許すのは他人なもので、その行為を強要するわけですから。
とはいえそんな言葉を並べても、信頼には勝てないわけですが。
ごめん、いいよ。
それで成り立つ関係が本当に羨ましいものでございます。
作品のことについても触れたいと思います。
最初期の構想から全く想定していない人物もたくさん生まれました。もう少し続く物語の中で、深掘りしたい子もいて、私自身ワクワクしております。
一番に意識して書いていたことは、修也君と園田をとにかく接触させないことですね。
これは作者からのメッセージと受け取っていただけたら。
何が言いたいのかと言いますと、いじめ被害者を救うのは、決して加害者の破滅ではないということです。
本作ではきっかけという要素で触れていますが、私はとにかく第三者の介入が必要不可欠だと考えています。
最たる例が家族ですね。家族が支えになって解決ができるのがベストです。
ですが往々にして、そううまくいかないのが現実。家族に、家族だからこそ話せないこともあるわけでございまして。
そうしたとき、独りになったときに、きっかけになれる存在が大切だと考えます。
それは教師でも生徒でも何でも構いません。この物語では福村であり汐音ちゃんですね。「他人」こそが、独りから救ってあげるきっかけになるかもしれない。
繰り返しますが、いじめ被害者を救うのは、決して加害者の破滅ではありません。
そのことがどうでもいいと思えるように、居場所を作ってあげてください。
修也君がそうだったように、無関心でいれる状態が一番です。悩むこと自体が負担なのです。
そんなことをつらつらと書き記している私のこれも、一つの自己満足。
でもそれが、巡り巡って誰か助けるきっかけとなれば幸いです。
さて、あとがきを挟みつつ物語はあと少しだけ続きます。
もう少しだけお付き合いいただければと思います。




