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一人と独りの静電気   作者: 枕元
第一章 一人を選んだ少年
6/75

ex2 偽り

恵美視点のもののタイトルをside→exにしました。

作者の都合です。よろしくお願いします。

 なんで涙が流れたのかはわからない。


 すれ違う彼の目を見て、こちらに関心がないのがわかった。


 私は確かに、それを望んだはずなのに。


 薄汚い保身に走った私は、何故かその事実がどうしようもなく耐えられなかった。


 罪悪感、羞恥感。言葉にできない感情多数。

 何が主であったか、私にはわからなかった。


 そして、今私を苛む一番大きな感情は後悔だ。


 きっと舞華も変に思ったことだろう。何せ、本当に急に泣き出したように見えただろうから。


 どういうふうに思われてるだろうか。


 理由を言わない、正しくは言えない私を、彼女は見限らないだろうか。愛想をつかされないだろうか。突き放されたりはしないだろうか。


 嫌な想像は、止まることを知らない。


 私は胸中を渦巻くこの感情を知っている。


 恐怖だ。


 自分で言うのもなんだが、私は中学の頃からだいぶ変わった。

 主に、容姿的な意味で。もちろん、性格も。


 努力した。他人に受け入れられるように。

 身構えた。二度と輪を外されないように。

 同化した。もう、()()にならないように。


 ()()()から、何度も自分を偽った。



 もう私は引き返せない。




 それが自分への言い訳だと気づいていたとしても。

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― 新着の感想 ―
[一言] 結局、自分が可愛くて可愛くて仕方なく、その為なら恩人がどうなろうと知らんと。 ある意味、早く消えて欲しいんだろう彼に。
[良い点] 短編版では到着できなかった登場人物の心の旅路が描かれていますね。 続きを楽しみにしています。 ありがとうございます。
[良い点] 面白い、続きが気になる [気になる点] 真相に近づく過程とその後どういう流れが出来るのか気になる [一言] ざまぁ展開になるのも仲直りするのも、はたまたそれ以外の流れが出来るのも良いですが…
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