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一人と独りの静電気   作者: 枕元
第四章 悪意と失意のその先で
29/75

ex5 私が私であるために

 『私は恵美のこと、親友だと思ってたよ』


 彼女が放ったその言葉が、ずっと頭から離れない。


 親友って何?別に私は、そんなこと思ったことなんてない。


 いつだって私に、本当の友達なんていなかった。


 私はずっと独りだった。独りになれていたはずだった。


 『そうやって()()()()()()!』


 違う。そんなことしていない。ぶってなんかいない。


 事実、被害者だっただけ。私は悪くないじゃないか。

 周りが私を独りにするんだ。誰も本当の意味で私を信じてくれない!


 今回だって舞華は、結局私を信じてくれなかった。


 結局、私のところから離れていった。


 何もわかってないくせに、自分のことを棚に上げて、人のことを非難するだけして、そうして私の元から去った。


 ()()()()()()()()()()


 許せない。いや、許す必要はないか。


 だってもう、彼女は親友じゃないから。


 「違う、今までもよ」


 頭をよぎった一つの考えを、その呟きとともに即座に切り捨てる。


 それを認めてしまうことは、絶対にしてはだめだ。


 でないと、私は私でいられなくなる。


 ()()()()()()()()()()()


 自分の中で生じた矛盾から目を逸らす。


 そして客観的に自分を見つめ直す。



 だいじょうぶ。わたしはだれよりもひがいしゃだ。


 それに、私のことを信じてくれている人だっている。


 大丈夫。私は一人じゃない。


 友達?親友?そんなのはどうでもいい。


 大事なのは、私がどうあるか。それだけだ。


 だから好き勝手にはさせない。


 大丈夫。布石は打った。


 あの写真はきっとこれから役に立つ。


 これはあの時とは違う。いじめなんかじゃ、他者を陥れるものなんかじゃない。


 自衛である。


 そう言い聞かせ、私は心の平穏を保つのだった。

ということで!ここまでが第4章とさせていただきます。

章としては短いですけど、作者にとっても作品にとっても、かなり大事な章となりました。

さて、色々と舞台は整いました。ここからがこの作品にとっての核となってきます。


そしてこの作品を投稿してから1ヶ月となります。

たくさんの応援をありがとうございます!

これからもどうぞよろしくお願いします。


ぜひ!まだの方は下の☆☆☆☆☆から評価の方をよろしくお願いします!


あと、各話の「side」ってもしかして必要ない子?

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― 新着の感想 ―
[一言] 色々考えて結局逃げるんですね。真実から。自分の罪から。 虐めの有無について問われた時も明確な答は出さずに『関係ないから引っ込んでろ』『そういうところが嫌いだった』等をほざくだけだったな。 当…
[一言] 面白かったです!更新楽しみにしてます! sideあると別視点っていうのがわかるのであってもいいと思います。 ただsideつけるならside15みたいな書き方ではなく、side~人物名~とい…
[良い点] 思春期にありがちな、とかNHKが好きそうな言葉で彼らを評するのはかえって失礼にあたるか。 でも、続きが早く読みたい! [気になる点] 短いぞ [一言] 更新はよ!
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