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オタク優等生とコミュ障な俺と  作者: 東雲涼斗
第1章 コミュ障とオタクの出会い
2/11

第1話 コミュ障な俺

俺の名前は朝倉俊介。この春から高校に通うどこにでもいる普通の高校生だ。ただ一点を除いては――

そう。俺はコミュ障だ。コミュ障の俺は、人と話すのが超苦手。

だから俺は地獄のような中学校生活を過ごしていた。俺自身、コミュ障を治したいと思って、ネットで治し方を調べてみたりしたが結局だめだった。

だから高校はみんなと違う高校に通って、この症状を高校入学までに治し、ごく普通の高校生活を送ろうと考えていた。

しかし、現実はそう甘くはない。コミュ障の俺はクラスメイトに話しかけられても「……」と黙ることしかできなかった。授業中も、発表とか絶対無理だから、心の中で――「当てられませんように」とずっと願っていた。カッコ悪すぎだろ俺……


そんな俺にも特技がある。

そう。ゲームだ。

コミュ障な俺は休み時間になると、読書かゲームしかしていなかった。そのため、自分で言うのもなんだが、ゲームの腕はほかのやつより上手い。


今日も一人で携帯ゲームをしていると――

「ちょっといい?」


「今日朝倉君って日直でしょ?」

俺が話しかけられた方向を向くと、そこには、俺のクラスの委員長で優等生の佐倉舞が立っていた。


しまった……日直のこと完全に忘れていた。


「ちゃんと仕事してよね。」


「……」

俺が今まさにコミュ障を発動して黙っていると――


「ちょっと。私の話聞いている?」

佐倉舞がこっちに顔を近づけて来た。


佐倉の可愛い顔に見とれながらも、俺は今出来る精一杯の返答をした。

「ご……ごめん……」


俺が佐倉と話していると、担任の上田が教室に入ってきて、「おい、朝倉。お前は最近成績が下がっているのに、またゲームばかりしているのか!」


「は……はい。」


「少しは成績優秀な佐倉さんを見習ったらどうだ。」「佐倉さんもゲームは良くないと思うよね?」


「は……はい。私もそう思います。」


「すみません。」とコミュ障な俺は我慢しながら小さな声で言った。


「では先生、私は自分の席に戻りますね。朝倉君、日直頑張ってね。」

そう言って佐倉は自分の机に戻っていった。

なんで佐倉も上田もゲームは良くないと言うのか俺には理解出来なかった。

俺は心の中で――「それより、もっと佐倉と喋っていたかったなぁ」とつぶやいていた。

コミュ障なんてなければ今頃はクラスのやつとも仲良くなって、彼女とかも出来たりしたかもしれないのに……

俺は小さくため息をつき、日直の仕事に取り掛かったのである。

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