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プロローグ
佐倉舞。
この学校でその名前を知らない人間は多分いないだろう。
容姿端麗。
文武両道。
そんな言葉が似合うくらいパーフェクトな存在。誰もが羨む成績を持つ生徒だ。一言で表すなら佐倉舞は、高い山の頂上に咲く一輪の花だ。平凡な一般人の俺からしたら同じ人間だということが信じられないくらいだ。
俺はとある理由で人と接するのが苦手だ。いや、苦手どころではない。超苦手だ。だから俺には佐倉舞が輝いて見えた。だが俺はこんな性格だから学校生活にも馴染めず、当の佐倉と同じクラスになっても、面白いイベントなんて発生せず、中学生の時と同じような華々しくもない、灰色な高校生活を送ると思っていた……
そう、あの場所で彼女と出会うまでは――
初投稿です。小説を書くのは初めてなのでわからないこともありますが、どうか温かい目で見守っていてください。漢字の間違いや文章でおかしいところ、アドバイスなどをくださるとありがたいです。