『実資、教通、遊女香炉に朗読をさせけむこと』速記談2040
小野宮大臣、藤原実資公は、香炉という名の遊女が大層お気に入りだった。同じころ、藤原道長公の御子息である内大臣教通公も、香炉がお気に入りで、よく召していらっしゃった。香炉の声は大層よい声で、速記の朗読をさせると、この上なく心地よいのだという。実資公は、香炉をひとり占めしたくてもできないのが悔しくて、お前は私と、ひげの内大臣と、どちらが好みなのだ。お前は二人の大臣を手玉にとっているが、と尋ねたという。
教訓:気持ちはわかるが、こういうことを聞くと、その時点で、相手に軍配が上がる。