24 商業ギルドのツケ払い。何時支払ってくれるでしょうね?
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年末に行われるコンテストが近くなり始めてから、水筒はさらに改良を加えて零れ無くしたり、熱い湯が一日続くようにしたりと改良作業が進んでいる。
スープや料理系に関しては料理を包む銀を更に薄くし、開けやすさも重視して改良が進んだ。
また、このスープ用の銀のコップも用意され、お湯を注ぐ位置は少しくぼんでいて、そこまでお湯を入れると言う分かりやすいようにエンジュさんが作ってくれた。
スープも種類が増え、コーンスープやオニオンスープと、忙しい朝にこそ一杯欲しい時に使える感じにしたのだ。
無論料理はスープ系なら大体一か月持つ事も分かった為、遠征組や鉱山で働く人、冒険者には受けがいいだろう。
レインコートは私とセンジュくんの力で何とか形にでき、今は裁縫ギルドでレインコートの製作や馬車に使う幌へ作る事も進められている。
また、レインコートの布地は選ぶものの、可愛い模様入りだったり子供向けは可愛い柄だったりとお洒落に幅があり、雨の降る日はどっと降るダイヤ王国では重宝された。
此方は既に売り出しも始まっている為、冒険者も買う人が多かったそうだ。
その間も宝石細工のスキルは上げており、中々上がらないがもう少しで6に行きそうな気がするものの、やはり宝石細工は簡単にはいかない。
何より集中力がとても必要なのだ。
アイテム生成でもそうだが、かなり集中すれば形の綺麗な物がドンドン作れるが、少しでも気を抜くと形が少し歪だったりするものが出来る。
体調には気を付けねばと思い直したくらいだ。
今の私のスキルはと言うと――。
【石スキルレベル:鉱石加工レベル8・宝石加工レベル5・貴金属加工レベル6・宝石細工5】
幅広く、と言う訳ではないが、全体的に一般的に「人様に出せる商品」と呼ばれるレベルには達した。
他の彫金師のスキルや付与師のスキルのレベルが平均的にどれ位なのかは不明だけれど、少なくともエンジュさんやセンジュ君、お父様は高い方ではないかと思う。
私も頑張らねば……。
そもそも、宝石をバンバン出せる訳ではないので、スキルが上がりにくいのは仕方ないが、それでも商業ギルドに出している分上がってくれた感じがする。
「ん――……」
「どうしたんだ?」
「スキルをもっと効率的に上げる方法はない物かと」
「ユリのスキルは今どんな感じなんだ?」
「鉱石加工レベル8、宝石加工レベル5、貴金属加工レベル6、宝石細工5ですね」
「特化してるのはやはり鉱石加工レベルだな。冒険者ギルドに週1で出してるからだろう?」
「そうなのよね」
「なら、商業ギルドの方も色々出してみたらどうだ?」
「うーん、ツケ払いが」
そう、ツケ払いがかなり溜まっているが支払いが遅れているのだ。
買い手は山のようにいるらしいが、お金を持っている人間と言うと限られる。
ただの宝石店ですら支払いには苦労するらしく、金払いが良い貴族や魔道具師が少ないのが問題だとギルドマスターは頭を抱えていた。
「この際聞いてみるだけ聞いて売ってみたら宝石加工レベルと貴金属加工レベルは上がると思うぞ」
「そうですね、そこは上げたいなと持ってますし、鑑定して見たら宝石細工って、他のスキルが上がるとボーナスで上がるみたいなの」
「「ほう」」
「なので、宝石加工と貴金属加工が上がれば、宝石細工も上がりやすくはなりますね。ボーナスがどれ位かは分からないけど」
「なるほど。それで宝石細工のレベルが上がりやすかったのか」
「そうなの?」
「ああ、本来ならもっと時間が掛かるからな」
「ふむ……」
そう言う事ならば、と、金の延べ棒を200個と金塊5つ用意し、後は宝石をルビー、ダイヤ、サファイヤ、エメラルドと一つ増やして持って行くことにした。
季節的には四季があれば冬らしいが、初夏の国であるダイヤ王国は少しだけ涼しくなったかな? と言うくらいで何時もと変わらない。
商業ギルドに入り私の姿をみた職員は、いつも通り応接室に通して直ぐにギルドマスターが飛んできた。
「なんだか頻繁だね、とっても嬉しいけれど!」
「そうですね、私もスキル上げしないといけないので利用させて貰おうかと思いまして」
「ほうほう」
「実は――」
そう言うと、一週間に一度の頻度で今後は通おうと思っているが、金や宝石や石などはどうしたらいいだろうかと言う質問に対し、レイルさんは「あるだけ欲しいね!」と笑顔で言ってきたので「支払えます?」と伝えると無言になった。
ただでさえ、えげつない金額のつけ払いが溜まっているのだ……大丈夫か商業ギルド。
「そう、金も宝石も天然石も欲しい。欲しいが金払いのいい奴等が本当に少ない!!」
「胃が痛みそうですね」
「そうなんだよ~……うちはツケ払いしてないって言っても、次のコンテストで王室の目に留まるから!って言って聞きやしないの! お前ら程度が目に留まる筈ないだろう!?って言ってやりたかった!!」
「ハハハ」
「そもそも、屑石で練習すればいいのに一々良い物で練習しようとする!! そこで、商業ギルドでは一括払いが出来る相手にのみ今は売っているんだよね」
「なるほど」
「特に付与師たち御用達の宝石店【アーラッシュ店】っていう老舗があるんだけど、今はそこにも卸している感じだね。後一つは王家御用達の【ノスタルジーア店】って所が主な売り場所だね。何だったら作業場を用意するからそこで宝石を出して売るかい?」
「そうして貰えれば嬉しいですね。ギルドマスターが対応してくれるのならですが」
「それは私が対応するよ。なら一番奥の部屋で作業しようか。宝石も天然石も何でもいいから欲しいと言うのが【ノスタルジーア店】でね、王家に卸す分質がいい宝石や石しか取り扱えないんだよ、無論金も買い取るよ?」
「王家に私、目を付けられません?」
「出所は不明にはしているけれど、何れはバレるだろうね」
「そんなリスクは負いたくないなぁ」
「ただ、ダイヤ王国の王妃様たちは無茶な要求はしない人たちで有名だよ。他国、特に敗戦国のシャース王国は別として」
そう言うと私は「何かあったらギルドが守ってくださいね」と言うと「ギルド御用達だから流石に王家も強く言えないよ」と笑っていた。
それならいいのだが……。
「大きな塊じゃなくて、小さい粒とか中くらいの粒とかを出せばいいよ。【アーラッシュ店】には申し訳ないけど、数は少なくしか出せないけどね」
「金はどうしましょうか」
「金は延べ棒でいいよ」
「了解です。ちゃんと支払いはお願いしますね」
「頑張って奪い取ってくるから大丈夫!」
こうして奥の作業場に入ると、職員の人たちが宝石を一つずつ並べる箱をズラリと置き、それらは中の入れる場所が大、中、小になっていた。
また、小さい宝石や天然石もあるだろうと言う事で、纏めて100個、50個、10個入れられる箱も用意して貰い、至れり尽くせりだった。
これで支払いもしてくれれば言う事ないんだけどなーと思いつつ、金の延べ棒用のトレーも10個置かれた。
一つのトレーに付き20個が限界らしい。
「さて、やりますか」
「私も近くで見せて貰うよ、貴重な体験だからね」
「はーい」
こうして王道な宝石を大中小と出してケースに並べていく作業を進めていく。
有名どころの宝石ならば大体並んでいっただろうか。
宝石細工のレベルがまだ低い為綺麗なカットは出来てないが、一般的に店に出せるレベルではあるので、多少見栄えは良い。
次に天然石を並べていき、小粒サイズも出してケースを埋めていき、最後に金の延べ棒を20個ずつ綺麗な物を用意していくと、只管溜息を吐くレイルさん。
全ての箱とトレーが一杯になると、レイルさんは一つずつ鑑定していき、「全て純度の高い素晴らしい品だよ……」とウットリしていた。
「で、此処にあるのだけで幾らになります?」
「億は行くかな……」
「買い取れます? 無理なら持って帰りますが」
「買うよ!? でもこれだけあると流石に……一か月に一回で良いかも」
「ですよね」
「いっそ【ガーネット】が王家御用達の宝石店になった方が良い気がしてきたよ」
「私もそう思います。王族の相手はきついので嫌ですが」
「だと思った。まぁ君たちの場合は魔道具が主だからね。宝石屋じゃない」
「ええ」
「契約書を交わそう。これだけで1億の価値がある。ちゃんと支払うからね!」
「ツケもですね?」
「頑張ってもぎ取って来るよ!」
こうして貴金属と宝石関連の売買契約を結び、お金が入り次第直ぐに持って来て貰う事にした。
予想に反して本当にお金が入るようになるのは事実で、王家御用達店である【ノスタルジーア店】が大量に購入し、余りを付与師御用達の【アーラッシュ店】が購入した為、本当に1億と言う金貨が舞い込んできたが、流石にそれは銀行に入れてくれと頼んだ。
翌日には銀行に振り込まれたようで、私の人生これで一生働かなくて良くない? と思ったのだが、そこは仕事人間なのできっちり働く私を、ギルドマスターは「そういう真面目な所が君の素敵な所だよね」と嬉しそうに笑っていたのだった。
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