表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

104/106

104 闇夜に紛れての奇襲作戦、ならばうちの子達の力を見るがいい!!(下)

お越しいただきありがとうございます。

本日5回目の更新です。

次の更新は夜18時となっております。


「コレヨリ ハンゲキヲカイシスル!!」



そう口にしたのは岩田だった。

ここからはうちの子達の出番だ。

悪夢を見るがいいわ!!!





「コレヨリ ハンゲキヲカイシスル!!」

「我たちに【魔物寄せ】をタップリつけろ」

「「はい!!」」



こうして我たちの体にはベットリと【魔物寄せ】がつけられた。

ワイバーンやドラゴンが好むと言われる匂いを生成して貰ったのだ。



「イワタは下の者達を、我は上を攻撃する!」

「リョウカイデース♪」

「イクヨー♪」

「チマツリダゼ♪」



既に一匹とタキの分身がヌシの工場を守っている。

略奪があるとされたからだ。

残る愚者は我とイワタで充分!!


空中散歩を発動させ空に飛び、イワタは速さ10を駆使して一気に地面を滑って行く。

まずは城に攻撃を仕掛けている者達へ飛びワイバーンの首を切り裂いて落として行く。

無論人間も落ちていくが知ったことではない。死んだところで問題など無いのだ。

一瞬殺気のようなものを感じたが姿は見られない、直ぐに消えた事もありそのまま空中から地面に攻撃を仕掛けているワイバーンの首を根こそぎ狩り落して行く。

数が30になろうかと言う時、イワタからの連絡が届いた。


『ジョウクウカラ オチタ ニンゲンハ シンデルネ♪』

『馬鹿は高い所が好きなんだろう。地面に落ちると死ぬのだろうな』

『アハハハハ♪ ソレヨリ イキテタ ニンゲンハ トラエテ ハラノナカー♪』

『溶かすなよ』

『チョットダケ トカシテ ビビラセタ♪』

『それくらいなら良いだろう』

『フク トカスクライ イイヨネ♪』

『人間は溶かすなよ。大事な証言者だ』

『シカタナイナー♪』



そう言って空に殆ど敵がいない事を確認すると、次にガーネット二号店へと向かう。

そこでは多くのワイバーンが倒れており、タキの分身が生きている人間達を捕えていた。



「うむ、どうやら略奪は本気だったようだな」

「ツカマエタヨ!」

「コロシタヨ♪」

「ここはもう良いだろう。お前たちは城の門前まで向かえ」

「「ハーイ!」」



そう指示を出したその時、『キンキュウアンケン ハッセイデス』と言うタキの念話が我ら全員に届く。



『マモノトウバツタイ レッドドラゴント コウセンチュウ! シキュウ オウエンニムカエ!』

『上空では確認出来なかったな。そんな大物が居たのなら血が滾る!!』

『チョウド ニンゲン オオクツカマエタ カラ マモノトウバツタイニ ヒキワタソウ♪』

『ソレガイイネ♪』

『ハダカニシテ マモノトウバツタイノマエニ ホウリダソウゼ♪』

『『イイネ♪♪』』



その時、上空にレッドドラゴンに乗った敵を見つけた。

皆には先に行くように伝え空中散歩で一気に空に駆け上がる!!

我の姿を見て逃げようとした人間には悪いが、ドラゴンがブレスを吐いても素早く避けて首に齧りつき喉を食いちぎり、腕で首を抉り取る。

途端レッドドラゴンは地面に叩きつけられ、下敷きになった人間は動かなくなった。



「ふむ、普通のレッドドラゴンでは造作も無いな」



この調子なら下のレッドドラゴンはイワタの力で直ぐだろう。

そう思い駆け足で戻ると首が吹き飛んだレッドドラゴンが横たわっていた。



「ヨワイネ♪」

「ヨワヨワダネ♪」

「ニゲンニヒキゲットー♪ フクトカシチャエー♪」

「「ナカノニンゲンイラナーイ」」



そう言って魔物討伐隊の前に吐き出される鉄の国サカマル帝国の人間達は直ぐに縄で腕を縛られ城への道の前に並べられた。

その時である。



ドン!! と城が揺れ結界に穴が開いたのが分かった。



「上か!!」

「「「アルジ!!」」」

「キンキュウジタイ!! エッケンノマニ イッタイノ ブラックドラゴン!!」

「ッチ!! 皆急ぐぞ!!」



そう言うと我は空中散歩で駆け上がり他のスライムたちは壁を駆け上がる。

途端突っ込んでいたブラックドラゴンがユラリ……と揺れ、血を吹き出すと地面に落ちて行った。

どうやらヌシは無事のようだ。そうホッとしたがまたドン!! と揺れドラゴンが落ちて行った穴の中から我らが入った途端――。

眩い光線がヌシに当たり我らは息を飲む!


一瞬見えた姿はホムラを守るように背中を見せたヌシの姿――我は吠えブラックドラゴンに突撃し目を抉り取った!



「貴様貴様きさまああああ!! 我がヌシを、我がヌシを!!!」

「タダデハ コロサヌ!!!」



首に噛みつき食い千切り、イワタの力を感じて避けた途端、ブラックドラゴンに無数の槍が突き刺さる。

人間にも突き刺さっていたがそのままイワタがズルズル中に引き込むと床は血だらけに染まった。



「ヌシ!!」

「「「アルジ!!」」」



契約は切れていない!!

直ぐに回復せねば――と思ったが、ヌシはびっくりした顔で固まっていて無事だった。

途端力が抜けそうになったが、駆け寄り体中を舐めると「大丈夫よ。このお守りが身代わりになってくれたわ」と、二つの【身代わりの雫】が砕けていた。

二つと言う事は――。



「ホムラも無事か!!」

「うむ、一瞬ヒヤッとしたがのう。ミモザよ、助かったぞ」

「あ……ああ……ほ、本当に良かった。無事なんだね?」

「ユリ!!」

「姉上!」「姉様!!」



そう言って駆け寄ってくるユリの家族もユリの無事にホッとしていて、我たちも頷き合う。

周囲に警戒しもうブラックドラゴンが居ないのを確認すると、後は朝日が昇るまでの間、魔物討伐隊や兵士たちは我らの倒したワイバーンやドラゴンの処理に追われた。


多くのワイバーンが来ていた為、殆どを殺すことになったが鉄の国サカマル帝国に戻ったワイバーンは一匹たりともいない。

本当に狩りつくしたのだ。

そして明朝。

ロウはタキに跪いて頭を垂れると――。



「今こそ、タキ様。我が城を破壊してくださいませ!! 良からぬ事を考え、この国に混乱を齎した家臣たちに裁きを!!」



その言葉を聞いたタキは小さく「イイヨ」と伝え小さき目を閉じると、フルフルっと揺れている。

その頃鉄の国サカマル帝国では巨大化したタキによる城の破壊が行われているだろう。

その様を見ることは出来ないが――。



「オオクノ オバカナ ジュウチンヤ ジョウソウブ カシンタチガ マエイワイトショウシテ サケヲノンデタノ……イッキニ コワシチャウネ!」

「はい!! 一思いに!!」

「ヤッチャウヨ――!!」



その言葉の後、タキが巨大化したのだろう。魔素が酷く揺れた途端弾け飛ぶような感覚を受けた。

今の時間鉄の国サカマル帝国はまだ闇の中……急に壊れ行く、破壊されて行く城に逃げ惑う人間達や、城に居た愚かな者達は次々に死んで行っている事だろう。

ロウの姿をしていたタキも擬態を解いているだろうし、もうあの国は終わりだ。

事実、本当の帝王が城を破壊せよと言っているのだから――。

暫くの沈黙が流れ、タキが目を開けるとニッコリと微笑み「ハカイシタヨ! ジャマモノモ ホボキエタネ! ヤッタネ!!」と言っており、後は事後処理が待っているだけだろう。



「では後は」

「はい、我が鉄の国サカマル帝国がご迷惑をお掛けしたしました……この詫びは必ず」

「貴殿の覚悟はしかと見せて貰った。全てが終わった時、また会おう。そして貴殿の国に多大なる支援も行おう」

「――ありがとう御座います!」

「では、我はロウとカヒを連れて鉄の国サカマル帝国へいこう。その後ヌシとドマを連れて皆で移動だな」

「そうね、鬼門を閉じないと」

「ユリ……本当に大丈夫なのか?」

「ええ、ある程度仕事が終わったら帰ってくるわ。それにドマもいるもの。日帰りで帰ってくるのもありよ」



そう言ってクスクス笑うヌシに夫であるエンジュは不安そうだったが、我らがいるのだから大丈夫だ。

ブラックドラゴンは許さんが。



「ではロウ、カヒ乗れ。我らは先に行くぞ」

「「はい!」」



こうして更に巨大化して二人を乗せると空を飛んだ。

朝日が眩しい中、城を破壊させたばかりの鉄の国サカマル帝国へ――。




読んで下さり有難う御座います!

また連載頑張れ! とか 続きを楽しみにしてます! 等ありましたら

★をポチッと押して下さるかイイネ等で応援よろしくお願いします!


誤字脱字報告とても助かっております!

とても多くてすみませんm(__)m


★その他作品★

★完結★召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。

★完結★転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい

【中学突入】転生魔王は寺に生まれる。

こちらも応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ