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小さな変化

短いです。

いつもありがとうございます。


 その後、王族眠る地にて、厳かな雰囲気で第一王子の埋葬を終え、皆は帰路へと就く。

 先程の事があったので、オリヴィアたちも警戒しながら、馬車へと移動することとなった。


 オリヴィアを護るようにして前を歩くハロルドを、後ろからまじまじと観察する。

 目元に笑うと小皺ができる父親と同じくらいの年の紳士。

 それに、最初に本人が宣言した通り、私情を挟まず、それどころか気遣いが細かい、しっかりとオリヴィアを守ってくれている。

 警備に不手際も隙も一切ない優秀な人材なのだと感じた。


 こんなよく知らない小娘の警護をしに、わざわざ隣国まで来てくれて、全力で助けてくれるなんて、この人はいったいどんな人物なのかしら?

 興味が湧きてくる。


 聞いていた噂のどれが本当なのか、自身で見極めたいと思うのだ。

 もっと少し話をしてみたい。


 さっきは助けてもらったし、自分に足りないものも教えてくれた。

 そうだ、もう一度、きちんとお礼を言おう。


「あの、先程は、私のような者を助けていただき、ありがとうございました。」

「お礼はさっきも聞いたよ。それより、君はどこからどう見ても、可愛いらしい女の子だ。とても美しい。そのうえ、勇敢な一面を持ち、とても魅力的だ。だから、もっと自分に自信を持ちなさい。ハハッ、警護がこんなおじさんで悪いけどね。もっと若い色男からのアドバイスであったらよかったのにな。」

 申し訳なさそうにハロルドが話す。


「そんなことないです!アーハイム公爵は私から見てもとても素敵で、魅力的で、その、若さになんて負けない色気がムンムンとあってですね、すこし魅惑しるぎるといいますか…あ、あの、つまりですね、若い者にも、とてもモテると思われます。」

 自分の容姿を褒められたことと、彼の自分に向けた心使いに、ドキドキと心が躍り、オリヴィアもハロルドは年上でも魅力があるという事を伝えようと、緊張し真っ赤になりながら話した。


 そんなオリヴィアを、ハロルドはとても愛らしく感じ、優しく微笑む。

 目が合った2人は、穏やかに笑い合い、打ち解け始めた。


 先程までなかった会話をぎこちなく交わしながら2人はゆっくり歩いて行く。


 ああ、この人の事をもっと知りたい。

 誤解をしていたようだ。


 その時のオリヴィアは、彼に対してそう思い始めていた。



次は王子のターン

だがその前に公爵視点

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