【とある公爵の日記より抜粋】
短いので2部投稿。
国葬の際の公爵視点です。
オリヴィア嬢と大聖堂を出た後の事。
彼女は行動力あるところはリナに似た気質をしていて、とても危なっかしい。
それなのに、リナとは大きく性格が違い、内面が繊細で少しネガティブな部分を持ち合わせていると感じた。
そこが彼女の魅力なのだろう。
本当に、可愛らしい。
そんなところを私も守ってあげたいと、救い出してあげたいと、抱きしめたいと思わされる。
私は彼女の内面にも強く引かれているのだろう。
ああ、このままではいかんぞ!?
抑えろ、抑えろ!
彼女はこの国の王子の婚約者だということ忘れるな!!
だがしかし、彼女に婚約者が居ようといまいと、全力で守りたいとは思うのだ。
最初は邪な考えから始まった護衛だったが、私はこの時に、彼女を全力で守り抜くことを決意した。
自分の想いは、気づかれてはいけないもの。
言葉にする気は一切ない。
言わないのは良くない結末になると学んだが、でも彼女にはすでに婚約者がいるのだ…してはいけない事。
まただ、またこの苦しみか…
それならば、せめて、彼女の傍で彼女の幸せを守れればと、そう思うよりない。
必死で戦っている