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1話宗教勧誘お姉さんが家に来ました

「ごめんくださーい!宗教勧誘に来ました!」

家のインターホンが何回か鳴る。

なんだこんな朝早くに……。

「はーい、」

眠い、目を擦りつつ寝ぼけながらとりあえず返事をしつつ玄関へと向かう。

鍵を開けて、ドアノブに手をかけ開けようとした時、

そういえば宗教勧誘って言ってた?開けて大丈夫なのか?と一瞬思ったが時すでに遅く、ドアを開けてしまった。この選択が後の人生に大きな影響を与えるとは知らずに……。


目の前にはいかにも宗教ぽい服を着た白髪の元気そうな美少女が立っていた。

左手には沢山のリーフレットと、右手には鈍器になりえそうなほど長く人を殴れそうな何かを持っていた。

オークが持っている棍棒と言えば分かりやすいだろうか。

宗教勧誘にしては物騒で思わず

「ヒェッ…」

と声が出た

「こんにちは!!宗教勧誘をしてるのですが、良ければこのリーフレットでも貰ってくれませんか?」

屈託のない笑みでリーフレットを勧めてくる。

「あの、そういうのはいいので……」

辛うじて引き気味にそう答える

「実はパン教という宗教の教祖をやっていて、ご近所さんの家に回って宗教勧誘してる所なのです!良かったら貴方も入信しませんか?」

返事の声が小さすぎたのであろう、普通に無視されキラキラとした目で勧誘してくる。

情報とツッコミ所が多すぎる!!!パン教の宗教勧誘!?

どう断ろうかと悩んでいたところ

パンのようないい香りが鼻をくすぐった。

そういえば朝ごはん食べてないや、そもそもどこからパンの匂いが?!

ふと目に入ったのは棍棒のような凶器。

「お客さんお目が高い!こちらパン教新商品!大きくて豪快なフランスパン!ひとかじりしてみますか?」

大きくて豪快って、そんなでかいフランスパン見たことないんだけど?!

「というか、これ食べれるんか?」

そうボソッとつぶやくと

「もちろん!食べれる!……うん!慣れが必要だけど噛めば噛むほどパンの美味しさが味わえますよ!」

その一瞬の空白はなんだ、と思いつつ

「え?でもそれ貰っていいのですか?随分大きいし武器なんじゃ?」

とつい聞いてみた

「実はこれ教祖様の朝食に!と信者達から貰ってこれかじりながら勧誘しようと思ったら……中々噛めなくておすそ分けしようかと...。」

ていうか食べかけなんかい、よく見たら歯型があるやん。

「ぐっ、……」

脳内でツッコんでいると、宗教勧誘のお姉さんが急に膝から崩れ落ちた。

「お腹......空いた。」



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