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第18話 化け物の正体とは……

 豪邸の拠点に戻ると、俺――瞬也しゅんやたちはリビングに集まった。

 タイジュと俺、佐竹さんと青井の順番でリビング中央のソファーに腰掛けた。

 運営からのメッセージが来たからその対策会議をすることになったわけだが、空気が重い。実際にあれを見た俺たちはみんな暗い表情だ。

 たぶん俺も似たような顔をしてると思う。


「運営から来たメッセージによると、僕たちが見たあの化け物は蒸気を噴く者(ヴェイパー)というらしいね」

「あんな化け物と戦うなんて冗談じゃない。ゾンビサバイバルじゃなかったのか」


 佐竹さんが話の口火を切ると、その隣で青井が不満を漏らした。

 情報ウィンドウを開き、佐竹さんが口を開く。


「泣き言を言っても仕方ないだろう。メッセージによると、蒸気を噴く者(ヴェイパー)はゾンビウイルスに感染した者が変異した者で、マップをランダムに移動してるって話だし、今日みたいに遭遇するかもしれない」

「椎名だけでも厄介だってのに、あんな化け物まで相手にするかもしれねぇのか……」

「そうだな。奴らの対策を考えないといけないな……」


 現状を重く受け止める俺に、青井がため息交じりに言ってきた。

 椎名の力を体感している青井は二つの脅威にちょっと神経質になっているようだ。

 だが椎名と対峙していないからか、タイジュはちょっと小馬鹿にするように鼻を鳴らした。


「椎名ってJKなんだろ? いくら強くたってあの化け物の方がやべぇだろ」

「そうかもしれねぇけど、今日だけでも俺は二度も殺されかけたんだ。無視できねぇよ」

「そうだね、無視できない。でもなるべくならどっちも相手にしたくないでしょう」


 佐竹さんがそう言うと、俺と青井は頷き、タイジュは「まなぁな」と言ってベランダがある大窓に視線を向けた。

 その窓の前に立った天ケ瀬に向かって、タイジュが話しかける。


「まぁ車で逃げればいい話だよな。うちにはビークルマスターっていうスキル持ちのドライバーがいるし」

「任せなさい。アタシのスキルは乗り物の性能を最大限引き出し、プロドライバー以上に乗りこなすもの。これでどんな状況でも切り抜けてみせるわ」


 元々運転は上手そうだが、ゾンビを避けて運転する技術は上手いなんてものじゃない。ゾンビ映画とかなら普通に事故る状況でも、天ケ瀬ならすいすい進んでいた。


(あの運転技術はスキルのおかげか……やっぱりこの世界じゃスキルは重要だな)


 俺がそう思っていると、ソファー横に立っていた海月が口をはさむ。


「ちょっと待って、さっきから聞いていれば、蒸気を噴く者(ヴェイパー)? 椎名? アンタたちいったい何に巻き込まれたの?」


 可愛い地雷系メイクの顔を不安そうに曇らせている。

 家でサポートしていたから何も知らないのは仕方ないが、そもそもこいつはゾンビ世界でもメイク道具に課金して、可愛いを追及するような女だ。この件に関しては正直、当てにならない。


(服もフリルがついた可愛いやつだし、こいつちょっと危機感が足りないんじゃないか? まぁこれって配信してるから見た目に気を遣うのもわかるけど……)


 俺の横に座っている佐竹さんが海月に向き直った。その動きに合わせて本革のソファーがぎしっと鳴る。


蒸気を噴く者(ヴェイパー)については、運営のメッセージを読んだ方が早いかな」

「椎名については、戦闘能力が恐ろしく高い殺人鬼って思ってくれ」


 佐竹さんと青井の説明を聞きながら海月は空中に指を走らせた。情報ウィンドウで確認すると、表情が不安から恐れに変わっていく。


「何よこれ……ゲームで出るボスみたいじゃない。この世界にはこんなのがいるの? それに青井くんが言った殺人鬼もヤバそうだし……私たち、どうなるのよ……?」

「そんなもん、戦わなきゃいいだけだろ。このゲームの目的は一週間の間、生き残ることだからよ」

「そうだね、タイジュ君の言う通りだ」


 ソファーにふんぞり返るタイジュに佐竹さんは頷いた。


「面白かった!」


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