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第14話 ゾンビ世界で探索

 白いハイエースバンに乗って俺――瞬也しゅんやは佐竹さんたちと探索に出ていた。

 目標は食糧の調達とゾンビの撃破だ。


(目標とデイリー任務を達成できるところっていったらここだろうな)


 俺と佐竹さん、それと青井は途中で白いバンから降りて、ショッピングセンターの東出入口付近に歩いていく。

 全員フル装備だ。ゴーグルを着け、レインコートを着ている。武器は減音器サプレッサーを装着しているMPⅩ‐SDサブマシンガンだ。


(本物の銃なんて持ったことすらねぇのに大丈夫なのか? ゾンビは動いてるし、頭なんて小さな場所に当てられる自信なんてねぇぞ……)


 不安な気持ちはあるが、佐竹さんによると銃を使っていくうちに熟練度が上がっていくからゲーム感覚で撃てるようになるらしい。


(今は熟練度ゼロだけど、すぐに一レべになるらしいし、そうしたらそこそこ当てられる。それに銃に詳しい青井から使い方を教えてもらってるし、大丈夫だ。大丈夫……)


 そう思いながら駐車場に止まっている車の影に隠れていると、西側が騒がしくなってきた。


 プーッ! プーッ! プーッ! プーッ! プーッ! プーッ!


 車のセキュリティアラームだ。ショッピングセンターを挟んだ向こう側の駐車場で、タイジュが鳴らしてゾンビを引き付けている。

 これは作戦開始の合図だった。


「よし、今のうちに行こう」


 佐竹さんが東出入口に向かって歩き出す。その後ろで青井が入り口付近にいたゾンビの頭を狙撃し、二人倒した。

 俺は車の影から出てショッピングセンターの壁沿いをよろよろと歩いている中年男性に向かってサブマシンガンの照準を合わせた。

 一発撃った。だが銃弾はれ、壁で跳ねた。二発目も、三発目も外してしまう。

 さすがにこれだけ撃って気づかれないはずもなく、中年男性が俺を見て黄色く目を光らせた。


「アァァァァァァ」


 こっちに近づいてくる。距離にして十メートル弱だ。


「このっ」


 胸に数発当たったがよろめくばかりでさらに接近してくる。そして五メートルくらいまで男が近づいてきたところで、ようやく頭に当たって中年男性が倒れた。


「くっ、やっぱ難しいな」

『サブマシンガンの熟練度がレベル一になりました。銃器スキルを獲得』


 視界端にテキストウィンドウが開き、ステータス更新を知らせてくれた。


「おぉ、こんな簡単にスキルがアップするのか」

「池崎、早く中に」

「ああわかってるよ」


 青井にそう言うと、俺は入り口に向かった。


「じゃあ行くよ、僕から離れないようにね」


 俺に念を押すと、佐竹さんは進む。近くにゾンビがいたのか、入り口に入った佐竹さんが数発撃つ。それを援護しようと、俺も中に入った。

 入り口横の店先で二人倒れていた。


「ナイスです、佐竹さん」

「この距離なら当てられるよ、僕だってそこそこ銃の熟練度は上がっているしね」


 得意げに口を開くと、佐竹さんは通路を進んでいく。

 佐竹さんを先頭に、真ん中を俺、そして後ろを青井が警戒して進んでいると、正面通路から男女のゾンビがこっちに向かって走ってきた。


「ガァアアアアアアアアアアア」

「撃て撃て、近づけさせるな」

「了解……!」


 佐竹さんにそう応えると、俺は味方に射線が重ならないように一歩横にずれてから撃っていく。

 だがやはりうまく当たらない。血管が浮き出た青白い顔が近づいてくる。黄色くぎらつく瞳で俺の睨みながら走ってきている。

 数発撃ってなんとか一人倒し、その後ろにいた若い女と、メガネをかけた爺さんにも数発撃って倒していく。


「よしこれなら、俺でも……!」

「なんとかなりそうだね」


 そう言いながら佐竹さんはゾンビの頭に銃弾を撃ち込んだ。

 すごい。俺が三人倒す間に、佐竹さんは七人も倒している。これがスキル熟練度の差か。


「ウゥウウウウウウ……」

「こっちも……!?」


 反射的に声がした方に視線を向けると、俺に向かってパン屋から若い男が迫ってきていた。

 すぐにサブマシンガンを向けて迎撃しようとするが、咄嗟のことで焦ったのが悪かったのか、外してしまってゾンビの接近を許してしまう。

 カチ。


「え……?」


 しかもこんなときに弾が切れた。

 バットで応戦しようと背中に伸ばすが、バットはケースに入っている。これじゃあヤツを倒せない。


「ガアアアアアアア!」

「う――」


 白い手が伸びてくる。俺はサブマシンガンを捨て、後ずさりながら背中からバットケースを手に取った。

 その瞬間、トクッという銃声が響き、パン屋の男の頭から血が噴き出した。

 青井の援護だ。


「すまん、助かった……!」

「礼はいいから落ち着いてリロードしろ」

「ああ」


 青井に向かって頷くと、俺は急いでサブマシンガンを拾い上げ、新しい弾倉を装填する。

 そのあと、正面から迫ってくるゾンビたちを俺と佐竹さんが倒し、青井は通路横のスーパーからくるゾンビを蹴散らした。


『すげーいっぱい来たな』

『ナイスキル!』

『こんだけ倒せるとかやっぱ銃だわ』

『アラーム消えてね?』

『静かになったね』


 コメントを読み流しながら俺は周囲を見渡す。


(車のアラームが消えたが……大丈夫そうだな)


 パン屋はもう無人だ。カビが生えたパンが並んでるだけで物音ひとつしない。正面通路は吹き抜けで開放感があるが、二十人以上の死体が転がっている。床は血だらけだ。鉄の臭いに思わずうっとくる。


「面白かった!」


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