懐かしい夢
毎週土曜日18時投稿です。
Zzzz
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「今日から引っ越してきた坂本です。これからよろしくお願いします」
わたしのママがお隣の人に挨拶をしているのをママの陰から見る。相手のママの後ろにも私と同じくらいの歳の男の子がいるのが見える。
「よ、よろしくおねがいします」
わたしのママのように挨拶をする。
「はい、これからよろしくお願いしますね。」
「……よろ…しく」
陰から見ていた男の子も小さな声で挨拶をして引っ込んでしまった。
隠れる寸前に澄んだ色素の薄い目があった。わたしも恥ずかしくなってしまい目を逸らし隠れるように家に戻る。
パパの仕事に都合で幼稚園に入るタイミングを機に引っ越してきて初日、ママがあいさつを終えて言う。
「隣の男の子も同い年だってよ。仲良くね。」
「うんっ。なかよくする」
と元気に答えているとパパが帰ってくる
「ただいまー。お隣さんはいい人そうか?」
とパパがママに聞く。
「とってもいい人でしたよ。お隣に夕星と同級生の男の子がいるんですよ。仲良くでくるといいです。」
「そうか、友達ができるといいな。」
引っ越しで疲れてしまい、パパとママの話を聞きながら意識が遠のいていく。
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ピピッピピッ
「んあぁ」
とても懐かしい夢だった。あの男の子は今どうしているだろうか。私は小学校入学の時にも引っ越しているので幼稚園の頃から会っていない。
名前は確か西島 翔だった気がする。果たして私のことを覚えているのだろうか。そんなことを考えながらSNSに「おはよう」と呟き朝食の用意をする
ここまで読んでいただきありがとうございます
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