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幻影道R 第九巻   作者: SAKI
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「商業区防衛戦・前編」その8

 皆バラバラになってアスカちゃんを休ませようと近くの公園まで歩く、本当はもっと話したいことが沢山あるけど・・・この際仲直りをしておかないとどうしてもモヤモヤが晴れないんだ。


「アスカちゃん」


 私は勇気を出して声を掛ける、近くにあったベンチに腰を掛けると隣においでと誘って来る。


「んしょ」


 言葉に甘えて座ると柔らかな笑顔で聞き返して来た。


「ん〜?」


 記憶が混雑しててもしかしたら覚えてないかもしれない、それでも謝りたい。あの日から喧嘩別れしたその時からずっと払拭出来ないんだ。


「その・・・・ごめんなさい」


 私は深々頭を下げるとアスカちゃんは真剣な顔をする。


「謝れば済む話?」


 アスカの冷徹名言葉に私は顔をあげられなかった、許してもらえるなんて思ってなかった、私はいつも謝ってるから・・・大切な親友を急に跳ね除けて疎遠になってしまった。それを恐らく”逃げた“と取られてしまった。


「ごめん・・・私・・・・本当にごめんなさい」


 アスカちゃんには沢山恩も借りもある、なんなら殴ってもいい、気が済むまで殴られても私は受け入れる覚悟はあった、だけどアスカちゃんはそんな私に対して選択したのは“頭を撫でた”だった。


「いつも謝ってばっかりだね」


「・・・ごめん」


「も〜〜!!ユカリちゃんはどうして自分目線で考えちゃうの?」


 デコピンをされた・・・痛い、溜息混じりに少しだけお説教されることになった。


「あのおっぱいが大きいお姉さんにも頭上がらないでしょ?」


「ユイさんだね・・・・昨日もおんなじ事言われて怒らせちゃった」  


 ユイさん曰く、私は自分自身の事に自信や価値観が弱くて自己卑下に浸かった状態だと言う、だからそこで”負“の感情が狂い火の着火剤となり燃やし続けて感情が反発して“攻撃的”になってしまうとか。


 正直理解が難しくて良く分からないけどユイさんはどうやら私が毎回謝るのが気に入らないらしい。

 嫌われる節目があり過ぎて逆に分からなくなっていた。


 取り敢えず何とかなったけどこの性格は直さないといずれ仲間達からも呆れてはリーダーの威厳が立たない、既に無いようなものだけどね。


「ユカリちゃんは少し甘えたほうが良いかもね」


「・・・結構甘えてるよ?」


「はぁ〜これだから・・・」


 あれ!?言ってる傍から飽きられた!?


「これが終わったらもっと甘えなよ?場の雰囲気や自身の気持ちは二の次でいいから」


「待ってよ!どこ行くの!?」


 私はベンチから腰を上げて何処かへ行こうとするアスカちゃんを前に呼び止めたが無視されてしまい結局どうすれば良いのかは分からずじまいで一人ぼっちになっちゃった。

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