「ユイさんはどこへ?」その1
「と言っても何処に行ったんだろうユイさん」
行動不明で最近まで年齢すら知らなかった同い年なのに色気が大人と何ら変わらない。
髪は可愛いピンク色なのに目は死んでるし悲観的だし定期的に飲むココアがないと可愛いユイさんが見れない。
本来ならユイちゃんと呼びたいけど凍りつかせるような目つきと精神的障害のせいでさんで呼ばないといけない気がして今でも少し怖い。
そんな元殺し屋を一から探すなんて不可能なので取り敢えずまたフレシアに行くことにした。
酒場 フレシア
「ユーゴ君〜暇でしょ〜手伝って」
フレシアに来ると一目散にユーゴ君が座るカウンターに相席する。今はノア先輩がいないのか残念。
「俺を暇人扱いすんなよな?」
ユーゴ君は資料を見返しながら不機嫌そうに目線を私に向けた。
「ユイさんどこ行ったか分かる?」
恐らく仕事を終えて暇になってるだろうからユイさんの居場所について聞いてみたところで依頼をお願いした。
「ったく人使いが荒いな〜」
文句を言いながらもユーゴ君はすぐ動いてくれた、次合う時は奢ってあげよう。
「っ・・・・・・・?」
結果出たみたいだが何やら小首を傾げながら唸っている。私はもっと近くに寄るとそこにはよく分からない機械による情報が出ていた。
「ち、近いな・・・ええっとな・・・少なくともユイ姉はもっと遠い場所にいるな・・・例えば・・・近未来区か?」
なんだか曖昧な感じだ、もっと近くに寄る。
「んもーはっきりしてよー!頼りにしてるんだからさ!」
「だ、だからちけーよ!!」
「なによ〜!!こんな時だけ男の子しないでよ!おっぱいばっか見てるくせに〜!!」
「好きなんだから仕方ねぇだろ!?そもそもユカリはバランスいいだろうが!!」
「でもあんまり女の子として見てないじゃん!!」
「女としては見てるわ!?」
不毛な争いにいつの間にか他の人達が視線を向けている、ちょっと目立ち過ぎたかな。
私は一旦離れるとユーゴ君も息を整えて改めて開示する。
「・・・俺のデバイスはそもそも人探し向けじゃねぇんだよ、使えるとするなら個人の魔力を感知出来るぐらいで後は俺の扱う子機でお得意さん達を監視するぐらいだな」
全部が高性能で便利という訳じゃ無いんだ。さっきのは本当に予測したってだけでそこにいるかどうかは定かじゃないってことなんだ。
「そっか・・・でもありがとね!」
多少の手掛かりだけど無いよりはマシだ、頑張ってくれたご褒美にユーゴ君が喜ぶ報酬をあげないとね。
「おうよ、さて報酬の方は・・・おっ?」
私はユーゴ君の手を引いて胸を押し当てた。
「ユイさんのじゃないけど許してね♪」
私は笑顔で揉ませてあげるとユーゴ君は私の胸に夢中になりながら幸せそうにガッツポーズを決めていた。




