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幻影道R 第九巻   作者: SAKI
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「商業区防衛戦・前編」その3

「・・・よし、皆に集まってもらった理由を説明するね!」


 大切な親友の安否を確認し気持ちが和らいだ、ユイさんもアスカちゃんから勇気と優しさを貰った私は今回の件について語った。


 最初は皆に狼狽えたり不安な表情で聞いていたけどユイさんは終始無表情のまま眉間に皺すら寄ることはなかった。


「つまりはエインデの旦那達の襲撃に対抗するための戦闘って訳か?」


 私が話し終える途端にいつの間にかユーゴ君が端の席に座っていた。


「い、いつからそこに!?」


 私はユーゴ君に聞くとさぁな?と簡単にはぐらかされてしまい、流されてしまった。


「まぁまぁ、取り敢えず俺が役に立ちそうだろ?」


 金を毟り取ろうとにやけた顔が目に浮かぶ、地獄耳かな?


「で、でもさ・・・相手はユイのお兄ちゃんなんでしょ・・・?や、ヤバくない?」


 エミちゃんの反応に皆は頷いた、ユイさんは溜息を吐きながら答えた。


「正直言って勝てる見込みは無いわ、私がコテンパンに負けるぐらいだから勝率は一%も満たないわ」


 ネガティブな発言に皆の士気が一気に下がる、この中で一番強い人が最初から負け戦だと言われたら誰だってやる気失くすのに。


「主様はそれでも行くんですか?」

  

 ゼーナちゃんは真剣な眼差しで私に問い質すが答えはもう決まってる。


「行くよ」


「えっ!?本当に!?死ぬかもしれないよ!?」


 ユイさんの話だと殺すことはしないと言っていたけどそれすら誠かは定かでもないのに皆の腰はどんどん重くなっている。


「ここは私が育った場所だから、いくらお兄ちゃんでも死ぬ気で守れば良くて話し合い、悪くて殲滅されて私達だけが生き残るかどっちかだね」


「いやいやいや、ゆかりん無謀だって!!アタシ嫌だよ大好きな友達が死ぬなんて!?」


 私だって死ぬから君達道連れね☆なんて言われたあの世で殺しに行ってしまう。だから私はある提案をした。


「皆は来なくてもいいよ♪私とユイさん、ノア先輩にユーゴ君が来てくれるから安心してお家で待ってて」


 私は笑顔で言うと反論する者二人。


「わ、私もですか!?」


「俺を巻き込みやがったな!?」


 この二人は強いから強制だから無視、他の三人はというと・・・やっぱり怒ってる。


「歳下な癖に生意気〜!可愛い女の子を見捨てられるわけないっしょ!?」


「主様を見捨てるなんて一生の恥、何処までもお供致します」


「ユカリちゃん死んだらアタシすっごく困るから天才美少女錬金術士の名において頑張っちゃうよ!」


 うんうん、皆とっても優しい仲間だ、私はごめんねと謝りながらリーダーっぽく中心となって言葉を出す。


「皆ええっと・・・・一蓮托生?一致団結して??ええっと?」


「馬鹿」

  

 覚えたての言葉を自信満々に言うとしたが歯切れの悪い形でユイさんにツッコまれた。

 

「ごほん!改めて・・・これからスイカズラ冒険者達は商業区防衛戦の作戦を立てるよ〜!!」


「「お〜!!!!」」


「えっと・・お〜です!」


 皆の意思も綺麗に整った、ここらからは真剣に作戦を立てないと・・・まずはユーゴ君の情報力を確認しよう。


 まだ始まっていない、慎重に決めよう。

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