「商業区防衛戦・中編」その9
☆★☆★ ユカリ&ユウガ
私達は何とか倒し終えるもボロボロになってしまった。敵の猛攻をどうにか抑えようにも防御が甘かったり打ちどころが悪くて中々倒せなかったりと原音は沢山だ。普段から強い敵との戦闘を避けてたからこれは猛省しないといけない。
こんなのただの普通の冒険者のままだ、私が目指すのは普通じゃない冒険者なのに。
「いてて、傷薬が沁みるよ・・・」
違法武器をバンバン使ってくるしナイフはボロいから斬られても切り傷程度だし挙げ句自分ごと爆発してくるし最悪だ。
安全の為交代で周辺を確認すると敵はもうやってこないみたいだ。
「立てるかユカリ?」
それを二十分交代するといよいよ私は地べたに倒れ込んでしまった。
「えへへ、ちょっと疲れちゃった」
私は手を伸ばしてくれるユーゴ君にお礼を言いながら起こしてもらったがふらついて抱き合う形になってしまった。
「おいおい、大丈夫かよ?」
「少し疲れてるだけだよ〜少し休めば・・・?」
ドクン!といきなり心臓が高鳴る、胸が一瞬燃えたけどすぐに治まった、何だったんだろう?
「ユカリ?」
突然の事で私は理解に苦しむが目先の事を優先した。
「ううん、何でもない!それよりユーゴ君、少しだけ寝かせてくれる?」
ちょっとした甘えだがユーゴ君は引き受けてくれた。
「ったく仕方無ぇな〜ある意味役得と考えれば良しとするか」
お姫様抱っこなんて男の子に初めてしてもらったかも。
「ユーゴ君、寝てる間にえっちなことしたらだめだよ?」
「・・・・・・駄目か?」
流石はスケベだ、私でもそんなこと思うなんて破廉恥だ。
「・・・ちょっとくらいなら・・・・・・・・いいよ」
私は助けてもらってる側、それなら私も承知の上恥ずかしくも答えるとユーゴ君は喜ばしいのかガッツポーズまでする。
「なら後は俺に任せな、エロ・・・じゃなくてちゃんと運んでやるからな」
最後不穏な発言をしたけど過激なことはしないって信じてるからユーゴ君に身を委ねることにして目を閉じる。
「ありがとう」
私は一言感謝を伝えて少しだけ寝ることにした。




