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幻影道R 第九巻   作者: SAKI
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「商業区防衛戦・中編」その4

一方その頃・・・ユイは・・・


「・・・っ」


 敵を発見するなりユイさんはすぐに戦闘を開始した。


 その戦況は圧倒していた。


「な、なんなんだよこいつ!?」


「こいつ・・・ユイじゃないか!?」


「キサァァァ!!!」


 次々死んでいく虫けらが喚き散らしながら私に攻撃してくる。


「でも残念、それじゃ殺せない」


 敵から奪った鉄パイプや錆びれたナイフを用いて作業のように消していく。


「こんの化け物がァァァ!!?」


 命なんて惜しまない連中だもん脳味噌空っぽだから単調な動きしか出来ない、それはつまり死んでるのと同じ。

 

 壊れかけた鉄パイプをブーメランのように投げ飛ばし死体を片手で掴みそれすらも武器として叩きつける。


「次」


 内臓が飛び出ようが目を抉ろうが脊髄を取り出そうが私は何も感じない。前と同じ作業的に殺し、邪魔な奴は消す、簡単なお仕事の上にご褒美にユカリちゃんに甘えさせてくれるだけで私は喜んで殺す。


「エインデの奴五十人じゃ足りないじゃねぇかよ!?」


「それに援護も来ない!!」


「く、来るなァァァ!!!!」


 五月蝿い蛆虫はよく叫ぶものね、糾弾されようが狂ってると言われようが私には興味ないで一蹴する。ユカリちゃんが守れるなら別にいい、お兄ちゃんが画策しようが嘘を吐いていようが真実を知っていようが別にどうでもいい。


 五十人を超えるゴミは数十分足らずに作業の如く撃滅すると音も無く背後から変な武装を持った男が魔力球と思われる弾を両腕に装着された武器で放たれる。

 

 無論避けたけど対象外の施設は丸ごと吹き飛んだ。


「シュラックね」


 変な武装を持ってるのは大体シュラックと呼ばれている殺し屋仲間にいた。興味ないけど面白い武装をしているとお兄ちゃんが言ってた。


「吹き飛ぶよ」 

 

 奴が両腕で間髪入れずに発射しよく見ると魔力球が小さく銃の弾みたいだ。


「当たると人体破損なのは変わらない、それなら」


 弾を避けつつ私は隙を狙って魔法を放つ。


「オメガフレア」


 劫火を纏わせた一撃は灰すら残さない、当たり一面を焼き払う為近くにある施設も一緒に燃え盛る。


「当たらない、そこだね」


 この魔法は一人の時にしか使えない、そして私の視界が一時的遮断される為急な一撃を躱すのは難しく右手を外して銃を放たれるこめかみを掠めた。


「オメガアクア」


 冥き深い奔流は一面を水で覆う、魔力を溜めて放つとそれは全てを無にする津波と化す。


「炎と水で蒸発させるつもり・・・!?」


 そして大胆な魔法を使うから誰も私の仕掛けた罠に気付かない。


 奴の足元に足枷がくっついている、面白いでしょ?あれはキリに作らせた魔法の足枷、威力が高い魔法を受けるとどんどん膨らみ次第に動けなくなる代物よ。


「ぐっ・・・いつだ!?いつ嵌められた!?」


 奴の血相が一気に冷める、恐らくはもう動けない、私は水魔法を片手に溜めて大きな球体を創る。

 

 武器を持とうにもあの足枷があるからいくら使っても酷くなる一方、楽には死なせない。


「近代的に頼りすぎるのは良くないわ、地球から輸入された物も過信し過ぎるのも愚かだわ」


 私は動けなくなって喚く奴の顔面を潰すように水魔法で固めた魔力球を押し付けるとどうなるかは・・・こうなるわ。


「ごぼぼぼ!!ぐぼほ!!!?」


 水魔法を放つ前だから当然顔面は海に潜ってるのと同じ酸素が無ければ死ぬ、飲んでも腹が破裂させるから面白い拷問よね?


「・・・死ね」


 視野が狭い殺し屋なんて嗤われものね、私はねっとりじっとりと見つめながら首を締めて観察しているといつの間にか溺死していた。

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