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幻影道R 第九巻   作者: SAKI
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「商業区防衛戦・中編」その2

「皆揃ったわね」


 のんびり過ごしていると気が付けば蒼いペンキがオレンジ色の世界を飲み込もうとしていた。


 私は作戦開始前だと気付き、眠たげな気持ちを振り払い立ち上がる。今日は遅刻出来ないと急いで集合場所となる商業区・噴水広場に向かうと私が一番遅く来たみたいで一言謝る。


 皆何かしらの物を持ってきたのか色んな武器や錬金術で創った道具や医療が沢山置いてあるコンテナを見つけた。


「さてと、んじゃあ作戦通り二人一組で休憩は各自で決めていいわ、今回の目標はここを守る防衛戦、気を引き締めて掛かるように・・・いざとなったら逃げる事は忘れないで頂戴」


 サナエちゃんはすこし疲れたような表情で会話を終わる前にエミちゃんが協力してくれそうな人達は聞いたが呆れた顔で首を横に振った。


「皆呆れた顔だったり中では危うくキレられかけたわ、一番マシなのが“そんなこと有り得ない”か”見回りをする“とか言って多分誰も来ないわね」


 住人の説得も近くにいる冒険者や騎士団もアテにならならいなんて世も末だ。協力してくれたり避難は・・・私達みたいなランク低い空気のような冒険者がそんなもの見込める筈無いか。


 もっと影響力のある冒険者だったら耳を立ててくれたのだろうか?


「主様、奴等はもうすぐ来るのでしょうか・・・もしまだ余暇があればもう一度お声掛けでも・・・」


 ゼーナちゃんかそそくさと現れてた次の瞬間罠を仕掛けていたアスカちゃんが叫ぶ。


「皆さん!!ユイお姉様が仕掛けた罠が起動を確認致しました!!各自持ち場について防衛をお願い致します!!」


 アスカちゃんの呼び声に皆一斉に現場へと駆け込む、ゼーナちゃんもいつの間にか消えていて返事を言う時間すら無かった。


「よし、行こう」


 考えるのは後だ、誰にも迷惑がならないように照明器具も音が出る道具も減らして気絶前提の武装にしたけどやっぱり少し歩きにくい、それでも私は全力疾走で私も持ち場へと急ぐ。


☆★☆★ 商業区・露店 人員:ユカリ、ユウガ


「はぁ!はぁ!はぁ!」


「あそこだ!!うおぁ!?」


 現場に駆け込むと突然コメカミに何かが掠った!?


 頬に手を当てて確認すると前に一度経験したことがある記憶が蘇った。


「銃!?」


 何故敵さんが違法武器を!?貴重で高価だってサナエちゃんから聞いたのに!?


 敵の数も分からないけど銃声からして三人?


 壁に隠れて顔を出すとユーゴ君に頭を無理矢理下げられた。


「馬鹿野郎!!鉛玉食らったら死ぬぞ!?」


 ユーゴ君の怒声に私は少しビビって衝動的に謝ってしまう。


「ご、ごめん・・・でもどうしようか?」


「そうだな・・・ユカリ、魔力球使えるか?」


 ユーゴ君の言葉に私はあっけらかんと聞き返した。


魔力球マギアボール?」


「・・・生徒最初に覚える技・・・だろ?」


「えっ・・・・?」


「はっ?」


 お互い戦場だと言うのに壁を背にしながらぽかんと口を開く。


 ・・・・・後に言われたのは魔力球って最初に教えてもらう一番初めの魔法らしい。

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