宮藤愛華視点
◇
私はさっきの出来事を思い出し、顔が熱くなる様な感覚に陥る。
あんな体験初めてだ。良く分からない2人組にナンパされて怖がってた所を、あの人は助けてくれた。
「恭弥くん/// かぁ。」
「え?」
あ、そういえば今は修平君と買い物に来てるんだったわ。すっかり忘れてたみたい・・・。
「な、何でもないわ。それより、今日は服を買いに行くんだったわね。」
「あぁ、そうだな。さっさと行こうぜ。」
そう言って私を待たずに、前を歩く幼馴染の姿を見ながら何故だかまた恭弥くんの姿を思い出す。
そういえば、左右で目の色が違ったわね。オッドアイって奴かしら、凄い綺麗な目だった・・・。
「なぁ、愛華。お前何か今日変だぞ?」
「え?」
「顔がさきからニヤけてて、何か・・・不気味だ。」
失礼ね、にしても私ニヤけてたのね。よっぽとさっきの出来事が私の中で大きいものになってるって事か。
『愛華・・・』恭弥くんが名前を呼んでくれた時、心がポカポカした。あれは一体何だったのかしら、別に修平君に愛華と呼ばれても、何も感じないのだけれど、何故かあの時は・・・・・・
「まぁ、良い事があったのよ♪ それより、早く行きましょう。」
そう言って、結局あの時胸がポカポカした感覚は何だったのかは分からないが、いつもよりテンションを上げながら服選びに勤しむ愛華なのであった。