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風琴ねずみと夜の電車 一  作者: 倉沢トモエ


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聴衆がいた

 庭先から小さな拍手が聞こえ、一同庭の物干し場に目を向けた。

 塀の上から隣のテルオさんがひょっこり顔を出し、にこにこ手を叩いていたのであった。さては踏み台があるのか。

「もう寝るところなのに、戻りなさい」

 声がして、テルオさんの顔が引っ込んだ。

 それと入れ違いにお母様が困り顔であらわれたので、一同もいささか恐縮した。

「こんばんは」

 鈴くんが挨拶すると、

「こんばんは。本日はおかげさまで」

 あらためて切符のお礼を言われた。

「御主人に、よろしくお伝えください。先ほど、小鳩堂でもお目にかかりまして」

「ああ、秀真さん、辻さんに小鳩堂さ連れられて行ったんですね」

「マサジさんもご一緒でしたから、よかったですわ、マサジさんも楽しそうでした」

「マサジくん」

 小英雄の名を聞いて、鈴くんなにかを察した。

「あら、ちゃんと秀真さん、今夜はマサジくんのこと捕まえたんだ。久しぶりに本屋に様子を見に行って、うまい具合に会えたんだっちゃ。めずらしいこと」

「三人そろって、嬉しそうでしたわ。

 では、また明日」

「おやすみなさい」

 お隣の家の灯りはまもなく消えた。


 鈴くんは、もう一杯番茶をいれた。


   **


作中の引用

『月を眺めよ』森岩男作詞 トービス作曲(原曲「Get Out and Get Under The Moon」邦題にほか『月光値千金』)

『尾形亀之助全集』「雨の祭日」思潮社 一九九九年 尾形亀之助

『讃美歌』(讃美歌委員会 昭和九年 讃美歌委員会編)

『青い鳥』小学生全集75 興文社 昭和3年 菊池寛訳

『復刻 立川文庫傑作選 宮本武蔵』講談社 一九七四年

『風琴ねずみと夜の電車(一)』をお読みいただき、ありがとうございました。

2023年3月12日より毎日更新予定の『風琴ねずみと夜の電車(二)』に続きますので、そちらもご愛読いただけますと幸いです。

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