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風琴ねずみと夜の電車 一  作者: 倉沢トモエ


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テルオさんは気に病む

 テルオさん母子おやこのめったにない外食はたいてい小鳩堂だった。

 小鳩堂は親しみやすい店だ。店の造りも昔は蕎麦屋だったところを改装した、黒瓦屋根に引き戸である。  ひと足踏み入れると、右手にパンとお菓子が並ぶガラスケースがある。左手に進むとテーブルが並んでいて、店員がにこやかに案内してくれる。

 軒下に下がっている、鳩の給仕の図案が描かれたステンドグラスの看板も愛されていた。店の大将のご子息が、榴ヶ岡にある商工省工芸指導所にて事務方で働くうちに、日々顔を合わせる工芸家の卵たちに大いに刺激され、教えられつつ不器用ながらもこしらえたというものである。不格好な可愛らしさが見る者をなごませるのだった。目玉がやや大きすぎ、くちばしはやや愛想がなく、すましているように突き出されているのである。

「おや、こんばんは」

 親切に挨拶をしてくれた給仕を見ると、

「松永さん」

 いつもはロバのどん太がひく馬車で近所をまわり、パンとケーキを売っているおなじみの顔、松永六郎氏であった。

 ちなみに兄、松永太郎氏は、この小鳩堂の職人で、パンとケーキを焼いている。パン焼きの仕事は朝が早いので、今の時間は家で休んでいるはず。


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