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風琴ねずみと夜の電車 一  作者: 倉沢トモエ


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牛乳と小英雄

 秀真くんはもちろん辻氏とて、今でも忘れはしないのだった。

 あの日。一昨年のとある秋の日。秀真くんが鈴くんと所帯を持ったばかりの年の。

 小鳩堂へ挨拶に行ったのだ。店の親方や女将さん、居合わせたお客にまで冷やかされたり励まされたりで照れていた。

 そこに、辻氏とその仕事仲間、山本氏に連れて来られた子供がいた。

「活動小屋で捕まった、って聞かされるんだものや」

 無賃入場である。入り口の混雑に紛れてするり、と潜り込む手口である。この手の行為は、当地方言において『ぺろんこ』と称されるようになる。

「見つかって叱られていたの、山本さんと辻さんに助けられて連れて来られたんだっけねえ」

 覚えている。山本さんと辻さんに小英雄、と、面白がられ小鳩堂に連れて来られたものだったのだ。

 ふたりとも大笑いしていたものだから、機嫌を損ねていたのだろう。

「あんまり笑われて、でも逃がしてもらったのに無下にできねえべし、むつけてたなや」

 ぺこりと頭を下げたきり口を利かず、黙ってホットミルクを、もしや牛乳は苦手だったかと心配されたほどのしかめ面で飲んでいた。砂糖を入れたら、少し機嫌が直った。

 小英雄の活躍はそれだけではなかった。


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