表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風琴ねずみと夜の電車 一  作者: 倉沢トモエ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/70

辻氏のこと

 辻氏は、実家が破産するまでは、秀真くんの学費や、コバト会誌の参加料をずっと用立てていたのだった。昔の話だ。

 尋常を出るのもそこそこに楽団員となった辻氏に、どうしてそんな金満な実家があったものか、そして、なぜ特に秀真くんを選んで、と思われた方もあろうが、そこには『小公子』がごとき物語に、御家騒動等々の入り組んだ事情があって、すぐには説かれぬ。実にあの大不況は様々な打撃を方々に与えたものだ、とだけは申しておこうか。

「その調子だ。仲間と幻灯が作れるなんて、素晴らしいことじゃないか」

 縁があって紛れ込んだこの創作の仲間だが、みなよく勤労しながら詩や童話をつづっているのだった。それも全国にだ。勤めをはじめ時間の自由が減ってみて、それでも詩作に励み続ける先輩たちの立派さがわかりはじめてきたのである。

 自分はこれから、この活動はどうしてゆくのだろう。まだわからないのだが、取りかかっていたねずみの話を仕上げる責任はあるだろうと、今はそれだけを考えていた。

「あれ、秀真さんと辻さんでねえの」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ