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クリスマス会
「ああ、そうだ。山本くんの子供好きで思い出したよ。
橋本病院の若先生が張り切り出すんじゃないのかい」
クリスマス会のことか、と、秀真くん察した。昨年、山本氏も辻氏も参加をして、大いに楽しんだことが思い出される。
「そうそう、それでちょっと俺、思案中なのや」
上着の内ポケットから小さな帳面を取りだした。
「まさか」
辻氏、思わず声をあげた。
「若先生、幻灯やるど、って、張り切っているのや。それで、なにかタネ本ねえかと言ってきたんだども、俺、ずっと何も書いてねえからや」
昔の帳面をひねくりまわして、何かないかと右往左往しているという。




