四話 魔法について2
魔法は魔力を認識できないと使えない。
だから今日から魔力の感覚を掴む練習をするみたい。
魔力というのは臍の下あたりにあるらしい。少なくとも家にある本にはそう書かれていた。本当にそうかは分からない。僕は魔力を感じたことがないから。
先生がやってきた。これから授業が始まる。魔法を使うために頑張るぞ~!
「今日は魔力を認識してもらうわよ」
「はい」
「まず瞑想から始めましょう」
僕は瞑想を始めた。瞑想は魔法を使うに当たって大切なことみたいだ。もちろん、魔力を認識するためにも瞑想することは必須だ。瞑想をして視覚情報を遮断し世界に溶け込むことが魔力を感じる鍵となるそうだ。
目を瞑ると音や風が鮮明に感じられる。僕は更に意識を深く落とし込む。するとモヤモヤしたものが部屋に充満していることに気づく。
「先生、なにかモヤモヤしたものがあるのですが、これは何ですか?」
僕は目を開けて先生に質問した。
「それは魔素よ。これを私たちが吸い込むと身体の中で魔力に変換されるのよ。そこまで気づいたのなら次のステップに進むわよ?」
「じゃあ瞑想をしたまま臍の下あたりを意識してみて?」
僕はもう一度目を閉じて瞑想を始める。神経を研ぎ澄ませ臍の下あたりに意識を向ける。
何も感じられない?どうして?
一度リセットしてもう一度神経を研ぎ澄ませる。
だめだ何も感じられない。僕にはまだ魔力はないのか?そう思って先生を視てみる。先生からも何も感じられない。じゃあ魔力がないのか?いやそんなはずはない、初めて先生と会ったとき魔法を見せてもらった。どうして?
そういえばさっき先生は魔素を吸い込み、それを身体で魔力に変換していると言っていた。もしかしてこのモヤモヤに意識すればいいんじゃないか?
モヤモヤに注目してみる。そして呼吸を行う時に魔素を吸い込むイメージをする。魔素を吸い込むと身体の中にキラキラと光る何かが身体の中を流れているのに気づく。なるほどこれが魔力か。
「先生見つけられました!」
「本当に!?すごいじゃないフェイ君!」
思いっきり抱き締められて背中をバシバシ叩かれた。マシュマロみたいな柔らかいモノが僕の顔を圧迫する。
これが巨乳の威力…。これは男どもがみんな求める訳だ。僕はまた一つ賢くなった。
柔らかいモノに圧迫される。これが幸せ地獄か。そんなくだらないことを考えながら僕の意識は暗闇に沈むのだった。
◇
ここは……?。目を開けると知らない天井…ではなく僕の部屋だった。どうしてベッドに……?あっ!そうだ胸を押し付けられ気絶したのだった。窓から外を見るともう夜だ。じゃあ先生はもう帰ってしまったのだろうか?もっと授業受けたかったのに…。
ベッドから降りると先生がベッドに上半身を預けているのを見つけた。
へっ?どうして先生がここにいるの?
何が何だか分からない僕は先生を起こすことにした。
「先生!先生!起きてください」
そう言って肩を揺らすと。
「ふぁ。ふぇいくん……フェイ君!?ごめんなさい寝てしまって…身体は大丈夫?」
どういうことかと聞くと僕を気絶させてしまったことに罪悪感を感じ自ら看病を申し出たらしい。気にしなくていいのに…。胸の柔らかさに甘んじていた僕が悪いのです。
先生には看病してくれたことに感謝の気持ちを伝えてもう看病しなくても大丈夫ですよと言ったのだが…
もう寝る時間だ。僕は今ベッドにいるのだが隣には弟たちではなくベビードール姿の先生が寝ている。先生!なんで際どい服きてんの!??僕がまだ子供だから性欲が湧かないからいいものを。
どうしてこうなった。僕は思わず頭を抱えてしまう。そしてそれに至った経緯を思い出すのだった。
◇
あの後夜食を食べに食堂へ行った。食堂へ行き話を聞くと他の家族はもう食べてしまったらしい。なので先生と二人で食事をした。食事の最中に先生についてあれこれ聞いた。
先生は男爵の五女で学園で父さんやセレーネお母さんと知り合ったそうだ。なんで貴族なのに平民の父さんたちと仲が良かったかというと男爵のそれも五女だと嫁ぎ先がエロ爺さんのそれも妾になるぐらいしか道はなくほとんどが平民になるそうだ。だから割りと平民とも仲良くする人が多いみたい。それに普段は冒険者しながらここで家庭教師をしているらしい。家庭教師の仕事でそこそこ貰えるから今は冒険者として遠くや時間の掛かる依頼は受けずに近くで稼いでいるそうだ。あっ、ちなみに歳は父さんたちより二つ下のようだ。あとで父さんに歳を聞いてみよう。
メイドさんに客室の準備をするようお願いする。先生が泊まるようだ。
なのにどうして僕の部屋についてきてるの先生!
えっ?心配だから今日は一日一緒にいる?
ただの気絶だから大丈夫だよって言ったんだけど、それでも…というので一緒の部屋で寝てあげることにした。
僕はいつも寝る前にお風呂に入る。その時僕はメイドさんに洗ってもらう。僕としては一人で入りたいのだがいきなりそれを言うと怪しまれるので甘んじて洗ってもらっているのだ。もちろんメイド服を着た状態だよ。
決して邪な気持ちはない!
さて、なぜこの話をしたのかと言えば全裸の先生と一緒に入っているからだ…。僕はもちろん止めたが先生が一緒に入ると言って聞かなかったのだ。
正直な話母親を除くと初めて女性の裸をみた。
メロンみたいな胸にチェリーみたいな突起物、桃にすべすべな肌のすべてが綺麗で柔らかくてまるで天国にいるみたいだ。経験したことないけど。あまりにも刺激的すぎて年齢の壁を越えて精○するとこだった。
あとから気づいたのだがこれが前世の記憶が不利に働くケースなのか?
そして一緒のベッドに寝ることになった。なぜって?僕にも分からない。気づいたらそうなっていたとしか言いようがない。
実はまだ眠くない。どうするべきか?