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フリークス・パーティ  作者: 依空 まつり
第16章「フリークス・パーティ」
134/164

【16ー3】イーグル、ステッキを折る

「……わたくしを、襲ったのは……審判の……白い仮面をかぶった方でした」

 サンヴェリーナは水道の水を少し口に含むと、少しだけ落ち着いた様子でポツポツと語り出した。

「あの日、わたくしは、サンドリヨンさんにお料理を教えていただこうかと思って……サンドリヨンさんのお部屋のあたりを歩いていたんです。そしたら、肩を叩かれて……振り向いたら、あの白い仮面の方がいて……ハンカチで口を塞がれて、意識が遠くなって……」




 白い仮面の男、海亀の手で気絶させられたサンヴェリーナが次に目を覚ました時、彼女は薄暗い牢屋の中に閉じ込められていた。

 海亀はサンヴェリーナに食事を運んではくれたが、何故こんなことをするのかと問い詰めても、答えてはくれなかった。そうして時間だけが過ぎていったある日、サンヴェリーナは聞いた。

 隣の部屋で誰かが叫んでいる。まるで手負いの獣のように苦しげに咆哮に、サンヴェリーナは聞き覚えがあった。

「お兄様っ! お兄様っ、いらっしゃるのですかっ!? お兄様っ!」

 サンヴェリーナが隣の部屋の壁を叩いても、返事はない。だが、確かに聞こえる。兄の……燕の声だ。

「お兄様っ、お兄様ぁ!」

 胸を黒く塗りつぶすような恐怖にサンヴェリーナが叫べば、すぐに海亀がやってきた。

 サンヴェリーナは海亀をキッと睨みつけ、怒りと恐怖を噛み殺した声で問う。

「……お兄様に何をしたのです」

「彼には、我々に協力してもらいます。あなたは、そのための人質だ」

 あぁ、やはり……とサンヴェリーナは両手で顔を覆ってうなだれた。

 海亀が必要としているのは、無力なサンヴェリーナではない。燕なのだ。そして、燕を従わせるためにサンヴェリーナを攫い、人質にした。

(……私のせいで、あの人が)

 己の無力さを呪い、静かに絶望するサンヴェリーナに、海亀は告げる。

「姫である貴女に、危害をくわえたりはしません」

「……お兄様、には?」

 海亀は答えなかった。そのかわり、また薬を染み込ませたハンカチを取り出す。

 顔を覆う仮面のせいで、彼の表情は分からない。

 ……だが、仮面の奥の目は、確かにサンヴェリーナを哀れんでいた。




「そうして、また薬で眠らされて……目を覚ましたら、この部屋に閉じ込められていて……」

 そこでサンヴェリーナは言葉を切り、きゅっと膝の上で拳を握りしめた。

 優花はサンヴェリーナの背中を撫でて宥めながら、考える。

 海亀がサンヴェリーナを椅子に縛り付け、猿轡までしたのは、発見を遅らせるためだろう。おそらく、海亀はサンヴェリーナも、トラヴィアータ達も、まとめてこの部屋に留めておきたかったのだ。

 あの不審な放送は「哀れな姫に救済を」と言っていたし、海亀の行動を見る限り、姫に危害を加えようという意図は感じない。

(……でも、騎士は?)

 トラヴィアータの話では、相方の騎士は観戦室にいるらしい。

 わざわざ姫だけを安全な場所に隔離したということは、この凶行に及んだ連中が騎士の方に危害を加える可能性は非常に高い。

 今起こっている騒動に、クラークの後継者が絡んでいるのは、ほぼ間違いないだろう。

(……ということは、燕さんは恐らく、あの薬を……)



 * * *



「ぅぉぉぉぉおおおおおおおおおおおっ!!」

 雄叫びとともに、燕が刀を振るう。理性的な攻撃とは言い難いが、とにかく速い。

 間一髪でかわそうとすると、刀の軌道が変わり、ウミネコの首を狙う。

 ウミネコは咄嗟に、近くにあったソファを掴んで盾にした。怪力のウミネコならではの回避方法である。

 だが、燕は刀の一振りで、ソファを真っ二つに切り捨てる。ウミネコは慌ててソファを手放し、後ろに飛んだ。

「……あっ、ぶね……っ!」

 今の燕に理性はない。だが、ただ暴れるだけの獣かと言うと、少し違う。

 どんなに理性を失っていても、燕の動きは剣術家のそれだ。力任せに刀を振るうだけでは、あんなに綺麗にソファを切断することはできない。

(正気は失ってても、体に染みついた動きはちゃんと再現できてる、ってことか)

 他の異形達と動きのキレが違うのは、何か理由があるのだろうか、とウミネコは燕の攻撃を回避しながら考える。

(薬を打たれてから、それほど時間が経っていないから? それとも、サイボーグには薬の効き方が違うから? あるいは燕だけ、新種の薬を打たれた?)

 様々な考えが頭をよぎるが、それとは裏腹にウミネコの血は、燕との戦闘行為で静かに沸き始めていた。

 これは「作業」じゃない、「戦闘」だ……そう思うと、無意識にウミネコの口角が持ち上がる。

 ウミネコは刀の一撃をソファで受け止めると、そのまま燕の懐に潜りこみ、腹に裏拳を叩き込んだ。完全に決まったと思ったが、ダメージは少ない。燕は後ろに飛んでダメージを最小限に抑えていたのだ。

(……あぁ、これこれ)

 背筋にゾクゾクと心地良い痺れが走り、血がパチパチと泡立つような、快感。

 強い酒を頭に直接流し込んだかのような酩酊感。

 それは「戦闘」でしか得られない、悦びだ。

「あー、参ったなぁ……燕はまだ助かりそうだし、殺すの良くないんだろうなーって思うんだけどさ……」

 コキリと首を鳴らして、ウミネコは凶悪な笑みを浮かべる。


「……楽しくなってきちゃったじゃん」


 視界の端では、ツヴァイがトコトコと廊下に出ようとしていた。

 ウミネコは燕に意識を向けたまま、くるりと目を回してツヴァイを見る。

「あれ? 行っちゃうの? オレの勇姿を月島に送んなくていいわけ?」

「燕の目のカメラを弄ってある。そちらからも、映像を月島に送れる」

 なるほど、撮影係としてこの場に残る理由は無いというわけか。

 ツヴァイはウミネコから目をそらして、ポツリと呟く。

「……ツヴァイには、やるべきことがある」

「へぇ」

 本当なら、ここは何がなんでもツヴァイを引きとめるべきところだろう。彼女は間違いなく黒幕の一人だ。

 だが、ウミネコの闘争心は、燕との戦闘で火がついていた。ここで戦闘をやめるだなんて、それこそありえない!

(まぁ、どうせ、燕をこのままにはしておけないし。いいよな、うんうん)

 あっさりそう結論づけて、ウミネコは燕と対峙する。

 ツヴァイは何の障害もなく廊下に出ると、どこかへ向かい走り出した。



 * * *



「生きているかい、カラス君?」

 頭上から、非常にムカつく男の声がした。

 クロウは痛む体に鞭打ち、上体を起こしてイーグルを睨む。

「……残念だったな、ピンピンしてるぜ」

「そう、それは良かった」

 イーグルは嫌味をさらりと受け流し、クロウの槍を差し出した。どうやら、わざわざ拾ってくれたらしい。

 クロウは無言で槍を受け取り、周囲を見回す。薄暗くジメジメとしたその空間には見覚えがあった。

 燕とライチョウの試合で使われた地下迷宮だ。

「どうやら、ボク達はホールからここに落とされたらしい。ところで君、通信機の類は持っているかい?」

「…………」

 クロウは無言でポケットを漁り、インカムマイクを取り出した……が、落下の衝撃のせいか、電源が入らない。

「ボクもさっきから部下と連絡を取れないかと試しているのだけどね、通信を妨害されているらしい」

「……つまり、自力でここから出るしかないってことか」

 舌打ちしてインカムマイクをポケットに戻したクロウは、ふと気がついた。イーグルは左腕の袖を破り、それで二の腕をきつく縛っている。

 ここに落下する直前、イーグルは海亀の手で何かを注射されているのだ。それが何なのかは、概ね想像がつく。

「……おい、お前、その腕の……」

「急ごう、時間がない」

 イーグルはステッキ片手に地下迷宮を歩きだした。クロウは早足でそれを追う。

 イーグルの体は気のせいか、少しふらついていた。顔色が悪く、暑くもないのに頰にじわりと汗が滲んでいる。

「kf-09nか?」

「……おそらくね」

 間抜け、と罵る気にはならなかった。もともと、海亀はクロウを狙っていたのだ。それをサンドリヨンが庇い、そしてサンドリヨンをイーグルが庇った……あぁ、そうだ。一番の間抜けは他でもない自分だ。

(……まさか、決勝戦直後に仕掛けてくるとは)

 これで、海亀がクラークの後継者陣営であることは確定。

 海亀は運営委員会の人間だから、クリングベイル城内の仕掛けに関与することができたのも頷ける。

 今のクロウがすべきことは、海亀と月島の確保、そしてサンドリヨン達の無事を確かめることだ。そのためには、一刻も早くここを脱出する必要がある。

「……カラス君」

「いい加減、名前を覚えやがれ」

「……何か、話を、して、くれないかな?」

 イーグルの声は、不自然に途切れ途切れになっていた。薬が効き始めているのだ。意識も朦朧としているのだろう。目の焦点が合っていない。

 クロウは舌打ちをし、早足でイーグルを追い越す。

「サンドリヨンとは、どういう関係なんだよ」

「幼馴染、かな」

「……ガキの頃のあいつって、どんなんだった」

 イーグルは少しだけキョトンとしたように瞬きをすると、口元に手を当ててクスクスと笑った。もう、余裕なんて無い癖に。

「ダメ、君には教えない」

「会話する気ねぇだろ、てめぇ」

「彼女との、思い出は、宝物なんだ……ライバルの君に、教えるわけ、ないだろう?」

「あいつは、オレの姫だかんな」

「フリークス・パーティの間は、ね」

 クロウはムッと唇を曲げつつ、分かれ道で風の流れを読み、風の流れてくる方へ歩く。

 憎まれ口を叩きながらも、クロウは凡その歩数をカウントし、頭の中に地図を描いていた。その地図を、燕の試合で見た映像と照合する。

 少し進むと壁の壊れている場所があった。ライチョウとの戦いで燕が破壊した箇所だ。クロウは試合の映像を思い出しながら、更に道を辿っていく。

「オレはサンドリヨンと、二週間同棲してんだからな」

「そう、それは、羨ましいな……」

「二週間、あいつの飯を食ってんだぞ。いいだろ」

「羨ましすぎて、腹が立つなぁ……どうして、ボクは……オデットが、あの子じゃないことに、気づかなかったのだろう」

 最後にポツリと呟かれた言葉に、クロウは哀れみの目を向けた。

 結局、イーグルもまた、あの馬鹿妹に振り回された被害者の一人なのだ。

「……その点に関してだけは、同情してやる」

「君に、同情、されてもなぁ……」

 ふらついたイーグルは足元の瓦礫を踏んで、大きくよろめいた。彼は咄嗟にステッキで体を支え、ふぅふぅと苦しげな息を吐く。

 クロウが足を止めて振り向くと、イーグルは苦笑した。

「すまないね、コンタクトレンズをしても、そこまで、目が、良くないんだ」

「……弱視か」

「目ではなく、脳に異常が、あるらしくてね。この年齢に、なってしまうと、治療は難しいらしい」

 決勝戦の時、美花とドレスを交換した優花を咄嗟に認識できなかったのは、そのためなのだろう。

 ……そしてそれが、二人の明暗を分けた。

「お前が異形化したら、オレは迷わず、この迷宮に置き去りにするからな」

「……あぁ、それで、いいよ」

 イーグルは手の甲に筋が浮くほど強くステッキを握り、ふらつく足で、それでも前に進もうとしている。彼はこの場で自害して、全てを諦めようなどとは微塵も思っていないのだろう。

「ワクチンは、あるのか?」

「……ボクの、ぶか、が、べつかん、に……かず、が、かぎられてる、けど」

 なるほど、クリングベイル城別館にいる部下が、ワクチンを幾つか所持しているらしい。

 だが、その部下と接触するまで、イーグルの体が持つかどうかは微妙なところだ。

 イーグルは先程から不自然に荒い呼吸を繰り返しており、短い言葉を発することすら、酷く気力を使うようだった。

 その時、前方から足音が響いた。コツコツという革靴の音と、ずるり、ずるりと重い何かを引きずるような音。

 地下迷宮の湿った空気に、腐った果実と獣のにおいが混ざる。

「……何か、来るぞ」

 クロウが槍を構えると、それは姿を現した。

 哺乳類、爬虫類、両生類……あらゆる生き物を寄せ集め、無理やりひとまとめにしたかのような巨体。いびつな肉団子からは、手や足がいくつも伸びている。犬や熊など、動物の手に混じって、エラのついた爬虫類の手や、すらりとした人間の手も混ざっている。

 酷くグロテスクなその生き物の影から姿を表したのは、シルクハットをかぶった白衣の老人……医務室のハッターだ。

 ハッターはクロウなど見向きもせず、イーグルを見て口の両端を持ち上げた。

「海亀のやつ、しくじりおったな。本当はクロウを異形化し、イーグルと戦わせるつもりだったのだが」

 なるほど、どうやらこいつも「クラークの後継者一味」だったらしい。

 ならば、退けるのみ……とクロウが槍を構えると、その服の裾をイーグルが掴んだ。

 イーグルは真っ青な顔で、異形の肉団子を……そこに浮かぶ、人の顔を凝視している。

 それは、まだ幼い少女の顔だ。目は閉じられているが、微かに動く口元からはヒュウヒュウとか細い呼吸音が聞こえる。

「……その、子は」

 イーグルがポツリと呟けば、ハッターは赤黒く染まった顔に、嘲笑を浮かべた。

「あぁ、そうだ。No.107だけでないぞ……お前がその手で殺めてきたキメラ達の体を全て! この時のために生かし続けてきたのだ!」

 ハッターは目を血走らせ、唾を飛ばして叫ぶ。

 クロウなど眼中にない様子で、イーグルだけにありったけの憎悪を向けて。

「お前は異形化する前に、苦痛を味わわせてから、殺す! お前が踏みにじり、殺めてきたキメラの苦痛を、その身にとくと思い知らせてくれるわ!」

「…………」

 イーグルは、目の前の異形にゆっくりと視線を滑らせる。

 熊の手足、魚のヒレ、蛇の尾、人間の顔、

「……ゴローおじさん……フナじい……ヒナミねえさん……イオ、ナ」

 イーグルが口にした名前が誰のものかを、クロウは知らない。

 ただ、イーグルの纏う空気が変質したことだけは、分かった。

 ピリピリと肌が粟立つこの感覚は……先天性フリークスの「スイッチ」が入った時の空気だ。

 イーグルの顔を見たクロウは、思わず一歩後ずさる。

「…………おい、今のお前に戦闘は……」

「カラスくん、さきにいってて、くれないか?」

「だが……」

「……ゆうかちゃんを、たのむ」

 次の瞬間、イーグルは駆け出した。決勝戦で見せた時以上の速さは、紳士的な余裕をかなぐり捨てた獣の速さだ。前傾姿勢で駆け抜けた彼は、異形の肉団子にステッキを叩き込む。その一撃は、自分達より遥かに大きな異形の肉体を壁に叩きつけた。

「いけっ!」

 イーグルが叫ぶ。

 クロウは一瞬の躊躇の末、イーグルと異形の横を駆け抜けて、先へ進んだ。




 クロウがこの場を離れることを、ハッター……もとい、ハロルドは止めようとしなかった。

 最初から、狙いはイーグルただ一人だったのだろう。

 イーグルは軋むように痛む頭をグッと持ち上げ、ステッキを構える。

「……な、ぜ……かれら、が……」

 イーグルは自らの手でヒナミ達を殺している。頭を潰された彼らは、完全に生き絶えた筈だ。

 そんなイーグルの疑問に、ハロルドは口髭をしごきながら答える。

「知れたこと。貴様がキメラの処分を依頼した業者に、金を握らせたのよ。貴様が作らせた墓に埋まっているのは、動物の亡骸だけだ」

 キメラ殺しを名乗る以上、イーグルはその手でヒナミ達を埋葬することは許されなかった。

 ヒナミ達の死を悼み、悲しんでしまえば、無慈悲なキメラ殺しを名乗ることはできなくなってしまうから。

 だから、業者にこっそり埋葬してもらうしかなかったのだ。

「……そう、かい」

 イーグルの手の中で、ステッキにばきりと亀裂が入る。

(ごめんね、優花ちゃん。キメラ殺しの看板を下ろす前に……やることが増えたみたいだ)

 イーグルは折れたステッキを放り捨て、ハロルドを見据えた。

 そして、震えそうになる口を動かし、はっきりと告げる。

 その目に、猛禽の鋭い光を宿して。


「……キメラの死を汚した君に、鉄槌を」


 ハロルドもまた歯を剥き出しにし、憎悪に満ちた目で告げる。


「キメラを死に追いやった貴様に、制裁を!」



 * * *



 クロウは走りながら、鼻をひくつかせる。

 いつのまにか、地下迷宮中にあの薬……kf-09nのにおいが漂い始めている。それと、動き回る何かの気配も。

 おそらく、あの薬を投与された異形が、この地下迷宮を徘徊しているのだ。

 今まで以上に慎重に、クロウは通路を進む。

(そろそろ、階段が見つかっていい頃なんだが……)

 通路を駆け抜けたクロウの頰を、今までとは違う風が撫でる。やはり、出口が近いのだ。

 はやる気持ちを押さえ、慎重に曲がり角から顔を覗かせたクロウは、ようやく上階へ繋がる階段を見つけた。角を曲がって十メートルの所に、上りの階段が見える。

 だが、その階段の前には複数の異形がたむろしていた。

 その一体が、離れたところにいるクロウをひたと見据える。

 ……その顔を、クロウは知っていた。

「……おま、えは」

 髪の毛のないスキンヘッド、ひょろりと細く長い手足、いたるところが鱗に覆われた皮膚。

 唯一、記憶と違うのは、その下半身が巨大な蛇の胴体になっているぐらいか。

「……ぐろぅぅぅぅぅぅぅうううう、ごろす、ごろす、ぎさまはぁ、ごろすぞぉぉぉぉ、くろぉぉぉぉぉぉ!!」

 それは、かつてクロウに姫を殺され、クロウからサンドリヨンを攫い、そして最後はウミネコの手で胴体を真っ二つにされた蛇のフリークス……モズの、変わり果てた姿だった。


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