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新春に変な人と悪魔が出会った話

倉庫からの掘り出しものです。

不定期連載になると思います


薄紅の花弁が風に吹かれて、粉雪のように散っている。

春になると、長い長い桜並木のトンネルができる道があった。

例年より早く桜が満開になっていた。

人々はその様を見て、喜びの表情を浮かべている。

地面に落ちた花弁には見向きもせず、踏み歩いている、

その街の一角に、スクランブル交差点があった。

歩行者用の信号が、青、に変わると、たくさんの人が歩き出した。

それぞれの目的地に向かって、様々な表情で歩いている。

目の下にクマができた人。

嬉しそうにニヤケた人。

下唇を噛み締めている人。

百色鉛筆の箱を開けた時のように、色とりどりの顔色が、そこにあった。


歩行者用の信号が点滅しだした。

徐々に早足になる人々。

靄が薄れていくように、交差点から人がいなくなっていく。

青信号の点滅が終わり、信号が赤になった時に、交差点の中心に三つの影が残されていた。

停止線で止まっていた車が、待ちわびたように走り出した。

クラクションを鳴らさずに、影の脇を通り過ぎた。

その後に続く車も同じだ。


交差点の真ん中いるのは、小学一年生くらいの背丈、それぞれ、赤、青、黄色のレインコートを着て、大きなフードを被っている。

膝上までの半ズボンと靴の色も、コートと同じ色だ。

頭部には、小さな巻き角が二つ生えている。

フードの中は、秘境の洞窟のように暗く、光る瞳が二つあるだけで、表情は読み取れない。

各個体のレインコートと、同色の肩掛けカバンを身につけている。

赤い個体だけ、小さな金棒を腰からぶら下げている。文字が刻まれていて、それは人間界の文字ではない。

可愛らしいマスコットキャラクターのようだ。

その姿を誰も見ていない。

普通の人には見えていないようだ。

三体は背中を合わせて、交差点の中心から三方向を見ている。


赤色の個体がブルブルと震えだした。

突然両手を天に突き上げた。

「人間がいっぱいいる!」

唇の無い口を開けて、元気いっぱい叫んだ。

とても幼い声色だ。

奇声をあげながら、踊るようにはしゃいでいる。

トイザらスで迷子になった5歳児のようだ。

青色の個体がカバンから、革張りの分厚い本を取り出した。

開いて、指先で文面をなぞった。


「僕らは、日本という国に来てしまったようですね」


青色の個体は、とても落ち着いた大人っぽい口調だ。

黄色の個体が、青色の個体の肩越しに、本を覗き込んだ。両手には銀色のフォークが握られている。


「美味しい食べ物はあるかなぁ?」


黄色の個体は、寝起きの犬が欠伸をした時ようなフワフワした声だ。

フォークをユラユラと揺らした。

レンと呼ばれた青色の個体は「この国の人間は生魚しか食べないようです、気持ち悪い」と言った。

レンとユイが話している間に、歩行者用の赤信号が点滅しだした。

車が止まり青色に変わると、再び交差点を人が行き交った。

レンは本を閉じて、大事そうに脇に抱えた。

三体は、交差点を行き交う人の波に呑まれた。


「ユイ、僕らは旅行しに来たんじゃないんです」


「うん、遊びに来たんでしょ?」


「全然違います」


レンは、カバンのポケットに手を突っ込んだ。

包装された小さな飴玉を一つ取り出した。


「僕らは勉強をしに来たんですよ?この、願いを叶える飴、を人間に使わせて、人間という生き物を理解し学ぶんです」


「レン君レン君、説明お疲れ様、でもレン君」


ユイがレンの肩を揺すっている。

レンは気付かないのか、ベラベラとひたすら喋っている。

歩行者用の信号は、また点滅しだした。


「人間を学べば今後の僕らの……ユイどうしたんです?」


「ランちゃんいないよー」


「ええっ!?」


レンは首を左右に振った。

人波に拐われたのか、赤い個体が消えている。レンとユイは、ランの姿を探した。


「ランちゃんいたぁ!」


ユイが指差す方向に、ランがいた。車のルーフを飛び移って、キャッキャと笑いながら、遊んでいる。


「戻って来い赤猿!」


レンが大声で叫ぶと、ランは返事代わりに中指を突き立てた。

レンは地団駄を踏んでから、猛スピードで駆け出した。

ユイは「ほんっとに仲良しだねぇー」と言いながら歩きだした……三歩歩いてから、立ち止まった。

天を見つめ、首を傾げた。


「誰かに見られてる気がするぅ……気のせいかなぁ」


ユイは、大手を振って走りだした。


走り去るユイの背を、見ている背の高い男がいた。

黒いコートを着て、野犬のように荒々しい雰囲気だ。タバコを吸いながら、排水溝に溜まった汚物でも見るかのような目つきをしている。

その視線は、走り去る三体に向けられていた。

この男だけは、見えているようだ。

その男は、人混みに紛れるように消えた。



渋滞で止まっている車列のルーフの上を、ランは飛び移りながら駆けていく。

心底楽しそうに笑い声を上げている。

レンは追いかけながら、罵倒の言葉を機関銃のように放っている。


「馬鹿アホ愚図マヌケおたんこなす!」


ランは空中で踊るように、クルクルと回転しながら、歩道の上に着地した。

首を左右に振り、キョロキョロと周囲を見ている。

何か面白い物が無いか探しているようだ。

歩道を歩く人々の顔を見て、笑いだした。


「んはは、盆地みたいなツラの奴ばっかりだな!」


レンが猛スピードで駆けて来た。ランの肩に掴みかかった。

ランは周囲の人を見ながら、ひたすら笑っている。


「勝手に飛んでかないでもらえます?」


「俺が動かなきゃお前は動かないだろ、青地蔵」


ユイが、少し遅れて到着した。

のんびり散歩でもしてきたかのように、ゆっくりと歩いてきた。

欠伸をしてランの肩にもたれかかった。

ランは、せわしなく動かしていた視線を、一点に定めた。その後、視線の先を指差した。


「なぁ、あいつらを標的にしようぜ」


ランの指差す方向、200メートル前方に、公園があった。

その公園に二人の男子高校生がいた。

春休みを迎えて、気が抜けている様子だ。

片方は、平凡な容姿の少年。

何か、考え事をしているようだ。

ベンチに座りながら、腕を組んで何か見ている。

視線の先には、小学校低学年の男児と女児が遊んでいた。

それを見ながら、切なそうに目を細め、重々しいため息を吐いた。

もう片方は、美しい容姿の少年だ。

舌打ちしながら、スマートフォンを眺めている。

キーパッドを操作して、メールで誰かとやり取りをしているようだ。


「もっと考えて決めないと……ランはよく考えないで行動するからいけないんですよ」


レンがグチグチと文句言いだした。

ランはそれらを、ふんっ、と鼻で笑った。その後にユイの肩を叩いた。


「ユイ先生!お願いしやす!」


「あいよぅ」


ユイはランの首根っこを掴んだ。

大きく振りかぶって、ランをぶん投げた。

ランは綺麗な法線を描いて、男子高校生に向かって飛んでいく。

ランは空中で一回転して、姿勢を変えた。

二人の少年の間に、挟まるように着地した。

ランはゆっくりと座り、二人の両肩を叩いた。

平凡な少年は、顔を横に向けた。

「修馬、なに?」

平凡な少年がそう言うと、美しい容姿の少年は「正樹こそ何だ?」と言った。

正樹は「肩を叩いたろ?」と言った。修馬は顔を横に向けた。

二人は顔を見合わせた。

「叩いたのは、正樹だろ?」

「いやいや、修馬だろ」

二人は首を傾げた。

少し間があって、違和感を感じたのか、二人共、眉をひそめた。


間にいるランに目線を向けた。


「やぁクソガキ」


ランは手を振って挨拶した。少年二人は口を開けたまま、石のように動かなくなった。

ランは正樹と修馬を交互に指差した。


「欲求不満なツラしてるテメェらに朗報だ、どんな願いでも叶える手段を教えてやるぜっ」


ランは左手で、修馬の鼻先を指で突いた。


「お前はムラムラしていて、とにかく女を抱きたいんだな、この淫獣め」


ランは右手で、正樹のこめかみを指で突いた。


「お前はマザコン野郎か、母親の事ばっかり考えて気持ち悪っ」


ランは両手を合わせて合掌した、パンっと音がたった。


「方法を聞きたいか?聞きたいだろ?教えてやる、その方法は」


分厚い本が飛んできて、開いた本が覆い被さるように、ランの顔に当たった。

本を投げたのは、レンだった。

レンは修馬と正樹に近づいて、深く頭を下げた。


「すみません、びっくりしたでしょう?謝罪と説明をさせてください」


レンが身振り手振りを交えて話し始めると、修馬と正樹は脱兎の勢いで走り、逃げ出した。

レンはすぐに気付かず、ペチャクチャ喋り続けている。

遅れて歩いてきたユイは、ランの隣に座り、横に倒れて、ランの膝の上に頭を乗せた。

ランは、本を顔面から引き剥がした。

そのまま本をレンに投げつけた。

レンはようやく、二人に逃げられた事に気付いた。


二体はグルルと唸り、睨み合い、西部劇の早打ち対決のように、素早く人差し指を向け合った。


「「邪魔すんな!」」


同じタイミングで、同じセリフを吐いた。

ユイは寝ながら、視線を動かさない。

視線の先には黒い服の男がいた。


「んー……見られてる気がする」


ユイは、小さく呟いた。

黒い服の男は、三体の様子を終始見ていた。

コートのポケットに手を突っ込んでいる。

ポケットの中で、何かを握っている。


「考えるより行動が勝利の秘訣、覚えとけキャベツの裏の青虫」


「それが通用するのは喧嘩の時だけですよー、怒バカチンキ」


「お前が紙切れの束投げつけるから悪いんだ、ほんっ、とに余計な事しやがる」


ユイとレンが、ワチャワチャと罵倒合戦を繰り広げた。


一方、逃げていた少年の一人、正樹は自宅に逃げ帰っていた。


正樹の自宅は、二階建の戸建住宅だった。


木彫りの表札には、桑野と彫られている。

正樹を息を切らしながらドアを開けて、家の中に逃げ込んだ。

鍵を閉めてドアチェーンをかけた。

靴を脱ぎ、階段を駆け上がり、自室に駆け込んだ。ベッドに座って、深いため息を吐いた。


「なんだったんだ、アレは」


正樹はポケットからスマートフォンを取り出して、修馬に電話をかけた。

通話中、と表示された。


「修馬、大丈夫かなぁ?」


正樹は、ベッドに倒れこんだ。

ベッドのコイルがギシギシと軋んで、しばらくすると落ち着いた。

家の中は物音一つしない。

正樹以外、誰もいない。

返事を返してくれる者などいない。


「大丈夫ですよ、安心してください」


……はずだった。

正樹は飛び起きて周囲を見渡した。

誰もいない。

平凡な高校生の平凡な部屋だ。

古めかしい本棚があり、小説や歴史の本がたくさん収まっている。

その棚だけがグラグラ揺れた。


「なんだ?地震か?」


正樹は片足を床に下ろした。

グニュと音がして、ぎゃあ、と悲鳴が上がった。正樹は視線をゆっくりと下ろした。


ベッドの下から、ラン、レン、ユイが顔を出していた。

正樹の足はレンの顔を踏みつけている。

正樹は悲鳴を上げて飛び上がった。

三体がベッドの下からずりずりと這い出てきた。


レンは顔を手で抑えている。


ランは胡座をかいて座り、正樹に向けて手を振った。

正樹は、仰け反りながら後ずさった。

それを追うように、ユイは四つん這いで正樹に近づいた。

ユイは甘える猫のように、身体を擦り寄せた。正樹の膝の上に座った。


「あんちゃん、怖がらないで」


ユイがそう言うと、正樹の表情から少し、こわばりが消えた。

ランはキャッキャとはしゃぎながら、正樹の部屋を見て回っている。

レンは正座して、衣服の乱れを直した。咳払いをして頭を下げた。


「はじめまして、僕はレン、黄色いのがユイ、赤いのがラン」

レンは「ビシィッ!!」という効果音楽入りそうな、きっちりしっかりとした指差しを交えて、自己紹介をした。


「俺は桑野正樹……」


「正樹君……よろしく」


「あ?ああ、よろしく……で、お前ら何なの?」


「悪魔です」


「へぇ、悪魔……はい?!」


レンは正樹をなだめるように、両掌を開いて左右に振った。

続けて「落ち着いてください、危害は加えません」と言った。

正樹は深呼吸をして、呼吸を整えた。


「目的は何?俺をどうする気?」


「僕らはまだ未熟者、人間を学びに時折、この世界にやってきます、貴方を観察させてください」


「学ぶ?観察?」


「我々が人間に力を与え、その行動と結果を見て、人間という生き物を学ぶんです」


「ほぁ……」


「人間の性質を知らぬままでは、悪魔の仕事はできません」


正樹は口を大きく開けたまま、言葉を失った。

ユイは正樹の顎に触れ、クイっクイっ、と押し上げた。

正樹は再び、口を開閉しだした。


「悪魔も学習しなければ、一人前にはなれないのか」


「殆どの人間は悪魔を知能の無い獣をイメージします、あれは悪魔への侮辱です」


「……つまり、俺を呪いに来たわけじゃないのか」


レンは両手を上げて、首を横に振った。


「そんな事しません、そこにいる赤い単細胞の気紛れで貴方が選ばれました、偶然です」


レンは、人差し指の先端を後方に突きつけた。

ランが本棚の上に飾られた、戦車のプラモデルに触れている。


「ドイツの戦車は世界一ぃぃい!」


この上なくご機嫌なようだ。

歌いながらプラモデルで遊んでいる。

正樹の表情は、引き攣った緊張した表情から苦笑いに変わった。

視線をゆっくりとレンに戻した。


「で、俺に何かを与えて実験……勉強するんだろ?力を与えるって?」


レンは返事代わりにカバンから、一粒の包装された飴を取り出した。


「この飴を舐めれば、貴方の願いが何でも叶います、もちろん代償があります」


正樹は生唾を飲んで、代償は何か?と聞いた。


「願いの代償は、誰かの命です」


正樹はベッドのシーツを握りしめた。


「友達とか親?なら叶わなくていい」


レンは首を横に振った。


「いえ、世界のどこかにいる誰かです」


「へえ……」


「身近な人が死ぬ可能性はゼロではありませんが、確率的には低いでしょう」


レンは、飴玉を掌に乗せて、正樹に差し出した。

正樹は興味深そうに飴を見つめ、手を伸ばした。


「……ちなみに死んだ人は蘇る?」


「ええ、それ相応の代償が必要ですが」


正樹は伸ばした手を止めて、ゆっくりと引っ込めた。レンは不思議そうに首を傾げた。

正樹は膝の上に座る、ユイの顔を両手で掴んだ。

見つめ合って、ユイの頬を突いたり、揉んだりしかながら考え込んでいる。

ユイの頬は、茹でた餅のように柔らかい。


「んにゅんにゃ」


ユイは気持ち良さそうに声を漏らし、目を細めた。


「それ以前にだな、悪魔を信用するなんて無理な話だろ」


「仕方ないですね、これから生活を共にすれば信用も生まれるでしょう」


「そうか……そうか?え、お前何言ってんだ?」


「先程言ったでしょう?春休みが終わるまで共生よろしく、と、我々には寝城が必要なんです」


レンはやれやれ……と言いながら、両手を上げ首を左右に振った。


「俺、聞いてないぞ」


「ちゃんと40kHz以下で囁きましたよ!?」


「聞こえねぇよ!メリットが無い、お前らの面倒なんか見ないぞ?」


「ありゃりゃ、困りましたね……」


レンは顎を撫でて、当て考え込んだ。

ユイはメリットの意味が理解できず、左右に首を傾げている。

その背後では、ランがプラモデルとフィギュアの第三次大戦を繰り広げている。多種多様な効果音を叫んでいる。


「ぎゅるぶわぁ!じゅわぁー!死ね!怪人頭でっかち!」


ランは飛び蹴りポーズを決めたアクションフィギュアを振り下ろした。


「ラン!うるさフゴッ!!?」


重く鈍い打音が部屋に響いた。

レンの後頭部に直撃し、レンは仰向けに倒れて動かなくなった。

ランはレンの背中を踏みつけ、その上で胡座をかいた。

正樹とユイは、一連の流れを呆然としながら見つめていた。

ランはアクションフィギュアの関節を動かして、正樹を全身で指差しているような、奇妙なポーズをとらせた。


「お前にメリットがありゃいいんだろ?」


ランの問いに、正樹は間を置かずに頷いて答えた。


「まぁな、俺が鼻血を垂らして卒倒するくらいの悦びを提供できるなら、養ってやる」


「ん、分かった」


ランはフィギュアを正樹に投げた。

背を向けて両手で顔を隠した。擦るように手を動かしている。

きっかり3秒後に振り向いて、焦らすようにゆっくりと両手を開き、正樹に顔を見せた。

そこには、赤く短くうねった髪のボーイッシュな美少女がいた。

活発そうな雰囲気の女の子だ。

とてつもない美少女だ。

古今東西、どの国にもいないような可愛い女の子だ。


それはランに違いないが、衣服はそのまま容姿だけが変わっている。

ランはニヤつきながら、正樹を指差した。


「お前って幼女好きだろ、喜べよ」


「ち、違う……ワイ、ロリコンやない」


「ベッドの下の漫画本は、幼い女の子ばっかり出てきたぞ」


「違うっ!断じて違う!違うったら違う!違う!」


正樹は酷く焦っている。

図星なのは誰が見ても分かる。

正樹の額から、ラーメンの出汁に出来そうな程の脂汗が落ちた。

膝の上に座っているユイが、正樹の服を指先で摘んでクイクイと引っ張った。

正樹はユイを見て、目を見開いた。

ユイも、ランと同じように顔が変わっていた。


まるでおとぎ話の絵本に出てくるような、儚げな金髪の幼女に。

ユイは正樹の手を掴んで、手の甲に頬擦りした。

柔らかい頬の感触に、正樹は身震いした。


「あんちゃん、養って」


正樹は歓喜の悲鳴を上げた。彼の中で何かが壊れ始めた。


「っしゃらあ!養ってやる!悪魔だろうが養ってやるぞ!俺が一生養ってやる!」


正樹はベッドの上で、バタバタと暴れた。

浜辺に打ち上げられた魚のように、のたうちまわった。

悦びの表情を浮かべてヨダレをまき散らした。

ユイとランは、嬉しそうに笑い合いながらハイタッチをした。


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