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吾輩はポチである season2

作者: 林集一



吾輩はポチである。


肉体を失ってはや5年。


ご主人様の娘も次の誕生日で3才となる。


ご主人様のパスワードは未だに吾輩の名前なのだが、


そろそろご主人様の娘を新しいご主人様にしたいと思う。


その前にご主人様にだけお礼申し上げたい。


吾輩の命が尽きようとした時、二月分のバイト代を使って手術をしてくれた事。


吾輩の命が尽きようとした時、徹夜のアルバイト明けであろうが、試験前だろうが、皆出席を犠牲にしようが、最期まで横で付き添ってくれた事を嬉しく思う。


吾輩は今後も忘れる事はないだろう。


ご主人様は皆出席よりも価値のある吾輩の想いを得た。



人間は祝福されて産まれてくると言う。両親に、祖父母に、御先祖様に、その祝福がご主人様の道の両脇に花となって咲くと言う。


吾輩は今後も、ご主人様の脇に咲く花のひとつだと誓う。



ご主人様の後ろに続く、新しいご主人様が吾輩を名付ける迄ですが。




なのでそろそろパスワード変えません?あまり拘られると困るんですけど……。


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― 新着の感想 ―
[一言] 前作と合わせて読ませてもらいました。 こちらは前作と比べて、よりコミカルな印象を受けました。 誰かに執着されている間は輪廻転生できないというところが、素敵でもあり歯がゆくもありますね。
[良い点] これは結構好き。 ポチっとな。 [気になる点] ポチさんは生まれ変わるのでしょうか? 最近はアルファベットと記号か数字が混在していないとパスワードとして認められない傾向にあります。 ですの…
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