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エピソード0 折り返し地点
人生の折り返し地点はどこなのだろう
果てしなく遠い地点に折り返しコーンでも置いてあるのだろうか
いつ死ぬか分からないのにそんなものが置いてあるわけが無い
都合よく死ねるのであれば、巨大なカラーコーンが置いてあるのだろう
死とはそんなに恐ろしいものなのだろうか。苦しいのだろうか。
しかし、抜き打ちテストみたいに急にはこないでほしいとは思う
彼女は言った「体感では19歳が人生の半分らしいよ。」
わからない。私にはわからない。もし80年間も生きたとして、これまでの19年間とこれからの61年間の体感スピードは同じなのだろうか。
ランドセルを背負ったと思ったらもうすでにスーツを着ている感覚なのだろうか。
いつもの匂いはすぐに消えて立ち去ってしまうのだろうか。
そんな19年目の冬、早雪を迎えた