クリーガー
【スコーピオン聞こえるか?】
「はい」
昼食の時間、ゴリオンさんから連絡がきた。
【クリーガーの手がかりを集めやすくするため理科準備室に便利な道具を置いておいた】
理科準備室、、、2時間目に学校探検をしたので場所は把握してる。
【今行けるか?】
「わかりました」
今は昼食の時間だが、、、
「せんせー!うんちいってきまーす!」
バカなふりは天才にしかできない。
「いいですよ」
「ありがとうございまーす!」
俺は急いでC塔に移り、3階へのぼる。
確かこの階の1番端っこだった気がする、、、
理科準備室の扉を開けると1つの指輪があった。
「指輪、、、?」
【これをつけてみろ】
指輪を手に取り、右の薬指にはめる。
【指輪をみてみろ、内側にスイッチがあるだろ?】
スイッチ、、、?これか?
「ありました」
【それをオンにしてみろ】
ちっこいスイッチを爪でオンにする。
ビリビリッ
電流?
【オンにしたら50万ボルトが流れる指輪だ。触ったら気絶するぞ】
「え?!触りそうになったんだけど?!」
俺は急いでオフにする。
「50万ボルトって大丈夫なんですか?」
【訓練されてる人間は気絶するぐらいだろう。普通の人間にやったら死ぬから気をつけろよ】
「クリーガーとかに対して使うってことですか?」
【そうだ】
「わかりました」
【教室に戻れ】
「は〜い」
理科準備室からでると廊下に清掃員のおじさんが佇んでいた。
「こんにちは〜」
笑顔で手を振る。おじさんは手を振るどころか俺のことを睨みつけ、モップをくるくる回し、こっちにゆっくり歩いてくる。馴れ合う気はなさそうだな。
「シエルさん、ゴリオンさんに画面共有して」
『わかりました』
「ありがとう」
俺は指輪のボタンをオンにして、拳を強く握り締める。
「ゴリオンさん、、、」
【スコーピオン、あいつは多分クリーガーだ。会話を盗聴されたな】
おじさんはゆっくりと近づいてくる。
「お昼ご飯食べにいきたいんで早めに終わらせますよ!」
大丈夫、集中して、俺なら避けられる。
クリーガーはちひろを殺す勢いでモップを横に振る。
それをちひろは回避し、反撃をしようとするが絶え間なく浴びせられる攻撃を避けるので精一杯だ。
モップについた水が時々ちひろの目にかかり、視界が悪くなるが、咄嗟にそれを拭い、回避に徹する。
「ゴリオンさん、キリがない!」
【とりあえず避け続けろ。反撃できるタイミングを伺うんだ】
反撃できないから聞いてんのによ!
ちひろは意を決してクリーガーに向かってダッシュをし、スライディングで足元を潜り抜け、ある場所を目指して走り出す。
クリーガーが最初に佇んでいた場所。水の入ったバケツの置いてある場所に。
ちひろはバケツを手に取り、クリーガーの顔面めがけて水をぶっかける。
「うわぁ目があああ!」
まぁなんか洗剤かなんかが入っていたんだろう。
クリーガーは盲目の中、腕をフルスイングし、ちひろを攻撃するが目を開けていても当たらないのだ、暗闇の中当たる訳もない。あまりにフルスイングをしたせいで少しよろけてしまう。
クリーガーが怯んだ隙に俺の右拳をクリーガーの腹に押し付ける。その瞬間、クリーガーの身体には50万ボルトもの電流が流れる。
クリーガーは海老のような動きで悶えている。
俺は指輪のスイッチをオフにして、急いで教室に戻る。




