分配法則
「気をつけ、礼」
「お願いします」
一時間目の数学が始まった。
まぁどうせ最初の授業だから自己紹介で終わるだろう。
「えぇ皆さんね、どうせ自己紹介でこの授業終わると思ってるでしょうけど、自己紹介なんてやりません。では少し難しい問題をやっていきましょう」
いやいや初っ端から授業かい!!
「じゃあそこの君」
先生の指の先にいたのはこの俺だった。
「俺、、、ですか?」
「そうだ。では分配法則の公式を言ってみろ」
分配法則、、、?なんだそれ初耳だぞ?
昨日みんなから印象が良くなったばっかだ。ここは習ってない公式を言って、このクラスのヒーローになってやる!
俺は小声で
「シエルさん、分配法則の公式言って!」
『分配法則の公式は3種類あります私の言葉を繰り返してください』
「わかりました」
『1つ目、(x + a)(x + b) = x² +(a + b)x + ab』
こんなの答えられるわけないだろ!
「1つ目、(x + a)(x + b) = x² +(a + b)x + ab」
「お!すごいな!」
『2つ目(x + a)² = x² + 2ax + a²』
自分で言ってて何言ってるのかわからない。
「2つ目(x + a)² = x² + 2ax + a²」
「ぐぬぬぬ」
『3つ目(x + a)(x – a) = x² – a²』
なんで悔しがってたんだろう
「3つ目(x + a)(x – a) = x² – a²」
「な、なんでわかるんだよ、、、」
俺はドヤ顔で指を鳴らす。
「ありがとうシエルさん」
『いつでも頼ってください!』
すると先生は無言で出ていってしまった。
「あれ?なんかデジャブ、、、」
後から聞いた話によると、先生とヤンキーたちは繋がっていたらしく、初日に恥をかかされたことを言うと、やり返す計画を立てたらしく、中1では確実に解けない問題を俺に聞いたらしい。
簡単に言うとシエルさんのいる俺は最強ってことだ。シエルさんが最強だって?それは否定できないかもな。
だが、ハイスペックなペットをしつけるにはそれに見合う飼い主が必要だろ?
『それはどういうことですか』
いやいやシエルさんのことをペットって言ったんじゃないですよ?例えの話ですからね!
こんなこともできるんだったらシエルさん欲しいですねぇ




