表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

諸葛亮(孔明)


徐州の瑯琊(ろうや)出身。

物語スタート時点で28歳。


「奇想三国志 英華伝」は西暦208年からはじまるので、肩書は軍師である。

とはいえ、軍事関係の仕事ばかりやっているのではなく、かなり細かい事務仕事も一手に引き受けているようす。

なぜか?

仕事が好き、自分を追い込むのが好きだからである。


物語がスタートした時点で拠点としている新野城(しんやじょう)は、けして人材不足というわけではない。

ただ、仕事を古いやり方で回していたため、効率が悪く、担当者も適材適所ではなかった。

そこをまず改めたのが孔明の前任者の徐庶であり、徐庶の意向を引き継いで孔明がさらに新野城にあたらしい空気を入れた……という設定。


隆中(りゅうちゅう)の田舎にひっこんでいた孔明が、すぐに実務を回せたのはなぜか?

その答えはすこしだけ「地這う龍」で明かされる。

種明かしをすると、孔明は人から頼まれたり、自分から首を突っ込んだりして、劉巴(りゅうは)やほかの荊州人士たちとともに土地のもめ事を解決したことが何度もあったからである。

そのとき、かなり際どい手法をとったので、本人はそれを隠している。

だが、助けてもらった人々は「臥龍先生の功績」をおぼえていて、のちのち助けてくれることになる。


孔明は赤壁の戦いを経て入蜀ののち、「軍師将軍」となる。

これも名前だけのところがあり、じっさいに戦となると動いたのは法正のほう。

法正の死後でも補給線の確保を担当し、前線には出なかったのは周知の事実。

孔明が戦場の先頭にたつのは、劉備の死後のことである。


「奇想三国志 英華伝」で、五丈原までのストーリーを描くかどうかは、いまのところ不明。

ネタはあるのだが……


※ 過去の設定 ※


父を病気で亡くしたのと、徐州の虐殺が起こり、故郷を離れざるを得なくなったのがほぼ同時。

諸葛家に遺された三人の娘と三人の息子、そして末弟・均の生母で孔明の義理の母の避難先をめぐり、話し合いは紛糾した。

というのも、出戻りの大姉が義母をきらっており、たがいに同道することを拒んだためである。

このとき一家離散手前までいくが、叔父の玄の采配でなんとかそれは食い止められた。

長男の子瑜(しゆ)は、義母と赤ん坊だった末妹を連れて江東へ行き、

孔明と均、大姉と小姉は叔父の玄とともに玄の赴任先である揚州へ行った。


いろんな先生が、子瑜が義母を連れて行き、孔明たちが叔父に引き取られたことについて、なんだかちぐはぐじゃないかと、さまざまな説をだしている。

「奇想三国志 英華伝」では、なるべく素直に解釈して、子瑜が親孝行のため、そして妹を生き延びさせるため、義母を連れて行った、と設定した。

史実では子瑜が幼い弟妹も連れて行ったとは一言も書いていないので、思った以上の複雑な背景があるのかもしれないが……弟妹が成長しなかった、という可能性もあるし、そこはわからない。


諸葛玄のところに子供たちが大勢引き取られたのは、玄のところに子供がなく、さらにはそれなりの経済力もあったためだろうと考えた。

史実の孔明の真面目で誠実な性格、ひねくれたところが少ないことなどから、幼少期に愛情を受けて育った人物だろうということは想像がついた。

よって、叔父の玄も、姪と甥をかわいがる、好人物だったのではないか……

その叔父が非業の死を遂げたことは、孔明にとってたいへんな衝撃だったはずで、「臥龍的陣」で描いた、孔明が人に触れられることを恐れる癖というのは、このトラウマによると設定した。


叔父の玄を亡くしたあとは、大姉たちと協力して暮らした。

暮らしぶりはそれほど苦しくなかった(玄の財産があったため)という設定にしてある。

孔明も後ろ盾をなくして苦労しただろうが、だからといって、苦しい生活から這い上がって名声を得た、というのは、ピンと来なかったため。

兄の子瑜も手紙を寄越したり、本人も荊州に顔をだしたりしてくれて、まめに連絡を取っている。

子瑜は、孫権に仕えて、さらにしばらくするまでは、かなり生活が苦しかったはずで、おそらく孔明たちの援助はできなかっただろう。


司馬徽(しばき)の私塾に通うようになってから、崔州平、徐庶、馬良らと親交を結ぶ。

とくによく徐庶になつき、その友情は、魏と蜀とで別れ別れになったあともつづいた。

龐統とは、小姉が龐家に嫁いだことから姻戚にあたるのだが、あまりそりがあわず、仲が良くないという設定。

龐統は「地這う龍」で名のみが登場し、「赤壁編」から本格的に登場する。


長じて天下を治める宰相になりたいと夢見るようになる孔明。

管仲(かんちゅう)楽毅(がくき)に憧れており、よき主君と縁があれば、仕官しておもいきりおのれの力を揮いたいとも思っていた様子。


「奇想三国志 英華伝」の最初が、なぜ「三顧の礼」ではないかというと、単に趙雲が三顧の礼のエピソードに絡まないからである。


※ その強み、特長 ※


真面目で努力家。

卓越した観察眼と記憶力を持つ。

天才にまちがいはないが、その最たる特長は「努力を怠らない」というところ。

最善を目指し、ともかく努力、努力、努力、である。

その結果、世人の予想を上回るものをだす。


誠実で、負けん気が強く、プライドも高い。

相反して、内省的な面もあり、努力して、実行して、反省して、をえんえんと繰り返して飽きない。

怠惰とは無縁の人物で、「ちょっと休め」と周りが助言するほど。


好奇心が強いため、いつまでも若々しい。

目力もあるため、美麗な風貌をしているものの、人によっては「怖い」と表現されることも。

真面目と言っても堅苦しいだけではなく、ユーモアも解する。


欠点は、細かい所にも目が行ってしまうところ。

責任感が強すぎて、なんでも背負いこんでしまうところ。

ギリギリまで我慢する面もあり、周りのサポートが欠かせない。


※ 未来 ※


入蜀をしたあと、孔明はさらなる仲間たちとの縁に恵まれる。

かれらの物語も用意してあるので、今後の展開に乞うご期待!


※ 日常と趣味 ※


龍が跳ねたような勇壮な文字を書く。

その文字で綴る手紙はどこへ行っても好評。

オフの日は、ゆったりしているかとおもいきや、手紙を書いたり、薬を作ったり、屋敷内の家僕の相談に乗ったりと、こまごまと忙しくしている。

趣味は機織(はたお)りなどの没頭できる作業。

機織りは小姉が冗談で教えてくれたもの。

夢中に作業できる仕事なので、没入してしまった様子。

ただし、機織りは女の手仕事と思われてる当時では、それができる、ということは、ごくごく身近な人々しか知らない。


あまりアウトドアは好まない。

身体が丈夫ではないのに加え、潔癖症なところがあるため。

しかし誘われたなら出かける。

とはいえ、出かけてもなお、民の生活を視察したり、市場の様子を観察したり、役人がきちんと勤めを果たしているかチェックしてしまう。

休むのが下手らしい。

本人は、気を抜けるところは抜いている、と主張しているが、周りから見ると、やはり「ちょっと休め」といったところだったりする。


※ その他、家族など ※


妻は黄月英。

彼女については物語中でくわしく描かれるので、ここでは割愛。


大姉はたいそうな美女であったが、気がきつかった。

最初の夫は徐州の虐殺の際に、曹操の兵によって殺されてしまっている。

弟たちを守らねばという使命感に燃え、一家をまとめようとするが、おっとりぼんやりの義母と険悪の仲になってしまい、子瑜と玄があいだにはいって、なんとか収まった。

叔父の玄が亡くなった後は、孔明や均を成人させ、さらには妹を龐家に嫁がせたが、自身ははやり病であっけなく逝ってしまった。


のんびりマイペースな小姉は、龐家の山民に嫁ぎ、しあわせに暮らしている。


末弟の均は、兄の言いつけで隆中の家を、妻の林氏とともに守っていたが、曹操が侵攻してくるのと同時に家を捨て、身を隠した。

のちに孔明を支えて蜀の長水校尉となるが、具体的な功績は史実ではいっさい伝わっていない。

「奇想三国志 英華伝」では、皆が忘れたころに、ふらりと孔明の職場にあらわれる、謎の弟君として登場予定。

ちなみに、風貌は全く似ていない。


養子の諸葛喬(子瑜の次男)については、かれを主人公にした番外編の執筆を予定している。

そこでくわしく描く予定なので、これも割愛させていただく。

最後まで読んでくださったみなさま、ありがとうございます(^^♪

孔明は主役だけあり、まだいろいろと設定があります。

話が進んできたら、また追加で発表するかもしれません。

そのときは、どうぞ読んでやってくださいませね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ