第3話 モンスター
「らったらったらーん」
「この生活、思ったより楽しいかも」
ルミアでの生活が始まって一週間、皆もこの生活に慣れてきた頃だった。
それは突然の事だった。
一人が後ろを向いたペギコに近づくとこう言った。
「私達を解放してよ!」
その瞬間、槍がペギコの腹を貫く。
[ペギコ]「………!」
「やっぱり…あなた、モンスターだったのね」
モンスター…!?なんで…
物陰に隠れて見ていた私は驚きと恐怖でいっぱいになった。
ペギコは腹を貫かれても平然としている。
ペギコは、自分は人間をモンスターと融合させる実験で、唯一成功した実験体なのだという。
[ペギコ]「これはモンスターとの共存という理想に一歩近づくための実験リスト」
その分厚さから、物凄い量の実験がある事が分かる。
[ペギコ]「私には居場所が無かった。だから実験体になったの」
「………」
「なんか…ごめんなさい」
一人は反省した顔で帰っていった。
「今日は新しいチカラの説明フリ!」
「よっ!待ってました!」
新しいチカラ…気になる!
さっきの人はずっと下を向いている。
大丈夫だろうか。
助けに行くべきかな…
誰かが行ったからいいかな…
まずい…考えていたら話を聞き逃していた。
「チカラを使って花壇に花を植えてみるフリ~」
「ブルーミン!」
「そいっ!」
近くの人が次々と花を咲かせていく…
どうしよう!何も分からない!
「大丈夫か?」
「えっ?」
「分からないなら聞いて良いんだよ」
「は、はい…えっと…」
優しい人だな…誰だろう。
…と顔を見たら、ただのレオンだった。
ちょっとときめいた私がバカだった。
レオンに丁寧に花の植え方を教えてもらった。
何か悔しい。
[レオン]「あの時はまだまだだったねー」
ムカつくー!
あの後、外に荷物を取りに行ったペギコは魔王みたいな奴にやられてしまったそうだ。
私はその魔王みたいな奴を倒す、そう決意した。
「緊急事態、梯子にモンスター大量発生」
[フニャ子]「はしごってどこのはしご?」
[ゴンザレス]「あそこ!さっさと行くわよ!」
レオンとはなとモンテフィーヌとフニャ子とゴンザレスが向かう。
[レオン]「でかっ!」
パッと見3mくらいの手が6本生えたボールのモンスターだ。
[モンテフィーヌ]「今まで通りに戦えばいつか必ず倒せますわ!」
怖い…でも、倒さなきゃ!
はなが慣れた手つきで武器を出し、全員にバリアを張る。
バリアを張られた者は力がみなぎってくる。
[ゴンザレス]「ありがと!」
すると、ボールのモンスターが凄いスピードでゴンザレスの方に転がって来た。
[はな]「危ない!」
間に合わない…!
お願い…死なないで……!
「よっ!」
誰かがモンスターを弾き飛ばしてくれた!
良かった…助かった!
[はな]「ありがとうございます!」
[レオン]「その顔…リンじゃないか!ありがとな!」
[リン]「えへへ、どういたしまして」
リンさんは、隣の部屋。
パンチとキックだけでモンスターと戦う、凄い人だ。
だけど、性格はとても優しい。
[フニャ子]「今のうちにやっちゃおう!」
[レオン]「おう!」
フニャ子とはなが応援し、モンテフィーヌが敵を捕らえ、ゴンザレスが殴ってストレス発散、そしてレオンが剣でとどめを刺す。
…意外とあっさりいけてしまった。
[モンテフィーヌ]「大したことありませんでしたわね」
[フニャ子]「みんなのおかげだよ!」
[ゴンザレス]「フニャ子とはな、サポートありがとうね!」
[ゴンザレス]「さあ、次はチビモンスターよ!」
そうだ!うっかり忘れてた…
[レオン]「オラァ!」
周辺のモンスターが一気に倒れていく。
[レオン]「チビモン、ゲットだぜ!」
[ゴンザレス]「触らない方が良いよ…」
[モンテフィーヌ]「ふざけてないで片付けますわよ!」
[レオン]「終わったー疲れたー」
[フニャ子]「もっと武器を強く出来ないかな?」
後ろに誰か隠れてる気がする…
[レオン]「無理だろーな」
「できますよ」
[レオン]「うわっ!誰だーん!」
[ゴンザレス]「ちゃんと誤字は直してよー」
制服じゃない…誰だろう。
[ラニス]「私はラニス。水の女神よ」
[レオン]「女神?本当にぃ?」
レオンと同じ意見だ。悔しい…
次回、キャラがごちゃごちゃして分からない!