第一話 戦闘訓練
ここはかつて美しい花たちが咲き誇っていた町、フラワ。
それは三年前の事だった。
「ぎゃあああああっ!」
「いやあああああ!」
世界は謎の災害によって滅亡してしまった。
そこで運良く生き残った者たちが、世界を創り直すため“楽園”と呼ばれる場所に集まった。
[フニャ子]「本当に男子と女子で住んでる所違うの?」
[モンテフィーヌ]「そう、違いますわ。」
上がフニャ子で、下がモンテフィーヌ。
[レオン]「これ、誕生日プレゼント」
[はな]「わぁ…ありがとうございます!」
上がレオンで、下がハナ。
[セリア]「誕生日おめでとうございます。」
[ゴンザレス]「ハッピーバースデーはなちゃん!」
上がセリアで、下がゴンザレス。
あっ、私の名前はエリンだよ。
[レオン]「今日も掃除に行きますかー」
彼女らは死ぬまで戦わなければならない。
何故かと言うと、戦う為に集められたからだ。
どんなに辛くともその使命から逃れる事は出来ない。
~ハナ~
私は、双海はな。
私は小さな町で暮らしていた。
皆と比べるとあまり裕福じゃなかったけれど、皆が居てくれたからすごく幸せだった。
なのに、あの災害に全てを奪われた。
楽しかった日々も、皆も、全て。
だけど、このままで終われない。
この戦いが終われば、楽しい暮らしが戻って来るかも知れないから。
[はな]「ゴーレムが一匹…ゴーレムが二匹…」
[レオン]「急にどうした、頭打ったか?」
[はな]「誰かがこうしたら落ち着くって言ってました。」
[レオン]「絶対あいつだな…」
これはいつもの光景。
[フニャ子]「助けてぇ!怖いよぉぉぉぉお!」
[セリア]「あなた本気出したら強いでしょ…」
これもいつもの光景。
[ゴンザレス]「………」
[モンテフィーヌ]「あらあら、暗い顔をなさってどうされましたの?」
これはおかしい。
[ゴンザレス]「さっきサクラ街で牛に乗った宇宙人に無視されたの…」
[モンテフィーヌ]「わたくしツッコミは苦手ですの。」
やっぱりいつもの光景だった。
「皆集まろー」
「今から戦闘訓練を行います。」
戦闘か、ちょっと自信あるな。
[レオン]「何読んでんの?」
[ゴンザレス]「新感覚奇怪ミステリー・蔵野影子ときのこの謎。」
実は私も読んだ事あるんだよね…
[レオン]「おー。今度貸して。」
「何してんだお前!その本は没収だ!」
[ゴンザレス]「あーっ!あたいの1980円がーっ!」
[レオン]「薄いのにそんな値段したのか。もしかして全部カラー?」
全部カラーだから、すごい値段。
「ゴンザレスとエリン、来なさい。」
うわあ、よりにもよってゴンザレスが相手に…
「ルールは簡単。二人で戦って、相手が起き上がれなくなれば勝ちです。」
[ゴンザレス]「行くよ!スーパートリプル回転蹴り!」
ゴンザレスが時速23キロの速さで飛んでくる。
だが、エリンがそれを避け、ゴンザレスをふっとばした。
[ゴンザレス]「くっ…やるわね…」
[ゴンザレス]「でも、本番はこれから………」
ゴンザレスが立ち上がると、エリンが凄い怖い顔で見ていた。
[ゴンザレス]「ひっ!でもそんなの効かないわよ…!」
ゴンザレスが凄い震えている。
[セリア]「凄い効いてますね。」
[フニャ子]「凄いね。」
ゴンザレスは怖すぎて倒れた。
「エリンの勝ち」
やった…勝った!
ちなみに戦ってる間は無心でした。
[ゴンザレス]「あ…レオン」
[レオン]「今日勝ったら夜中、一緒に焼肉弁当注文しようって言ってたよな。」
[ゴンザレス]「ごめん…」
なんだか可哀想だ。
[レオン]「勝ったから注文しよう。」
[ゴンザレス]「え?勝ってないけど…」
今日の夕食何にしよう。
[レオン]「君の頑張りは、他の誰よりも勝ってたよ。」
[ゴンザレス]「レオン…!」
そうだ、味噌カツにしよう!
[ゴンザレス]「ありがとう…本当にありがとう…!」
いや、ノーマルカツがいいかな。
[レオン]「そうかそうか、そんなに焼肉弁当食べたかったのか。」
いやいや、ここはやっぱりカレーでしょ!
[レオン](なんかカレー食べたくなってきた…)
[フニャ子]「このスペースは何?」
[レオン]「新感覚奇怪ミステリー・蔵野影子ときのこの謎を載せようとしたけど、入らなかった。」
[フニャ子]「次回に載せたらどう?」
[レオン]「いや、読んでないから内容が分からない。」