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霊能(脚)力者の蹴殺し除霊奇譚  作者: 砂湯 幽
霊能(脚)力者現る?
15/30

フクトミさんとモモコさん 其の5 〜第1部完〜

「ありゃ?なんですか?」


幽霊の体が砂のように崩れて行くと、きれいさっぱりなくなってしまった。


「・・・・・ヤツの霊気が消えました」


「?・・・・どこかに隠れたってことですか?」


「・・・・・この世のどこにもありません。ハンネさん・・・・多分、除霊したんだと思います・・・」



この人には、最初からお経なんて必要なかったのだ。

蹴りだ・・・・・この常識外れの男は、蹴りで除霊をしてしまった。




「じゃあ何よりですね」


ダルそうなハンネさんに戻っている。

モモコさんはその恐ろしさにガタガタ震えていた。



「すげえだろ!?俺の兄貴分なんだぜ!」


「ハッ!・・・そうね、私ったら助けてもらったのよね・・・・」



「これで懲りてください。次は助けませんよ」


「・・・・・はい」


「モモコ・・・・・俺は行くよ・・・・・」


「いいんですか?フクトミさん」


「ええ・・・・アッシは世の為人の為に働きます。すまない、金はどうにかして必ず返すよ」



僕らが家を出る時も、モモコさんは茫然自失状態だった。


しかし、僕らがマンションのエントランスを出た時だ。

上から大声で、モモコさんが叫んだ。


「マルちゃん!またいつでも来て!私にも償いをさせて!!」


フクトミさんは振り返らずに親指を立てた。



「さて、一件落着ですね。帰りますか」


----------------


「良かったですね」


「はい・・・・ありがとうございます・・・」


そう言うと目から一筋の涙を流した。

なんだか、今のフクトミさんは、ちょっとだけカッコいい。



ハンネさんの除霊を目の当たりにした僕は、また自分の何かが変わって行くのを感じていた。


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